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流山市幼児教育センター附属幼稚園はどういった目的でできたの?そして今どうなってる?

流山市幼児教育支援センター附属幼稚園は平成24年に前身である江戸川台幼稚園から生まれ変わりました。

どのような経緯と話し合いがあったの?

平成22年8月 教育委員会が幼稚園協議会に諮問(しもん)します。

流山市教育委員会が、幼児教育の推進・充実に向けて幼稚園協議会の意見を求めている。

・平成17年以降、公立3幼稚園の廃園が進んでおり、現在は「流山市立江戸川台幼稚園」が唯一の存続園となる予定
「江戸川台幼稚園」も平成24年3月末に一旦廃園し、「流山市幼児教育支援センター附属幼稚園」として新たなスタートを予定している。

・官民の役割分担に関する議論が進んでおり、公立・私立の役割を明確化し、小学校・保育所・学童保育などとの連携を視野に入れた幼児教育の構想が必要。

・公立幼稚園は長い歴史を持ち、本市の幼児教育の中心的な役割を果たしてきた。これに伴い、私立幼稚園・保育所・私立保育園などが展開され、多様な乳幼児保育・幼児教育が提供されている。「流山市幼児教育支援センター附属幼稚園」は、9私立幼稚園・7公立保育所・10私立保育園と連携し、先導的な取り組みを通じて幼児・保護者・地域への対応や他機関との連携・協力に貢献することが求められている。

上記の状況を踏まえ、「流山市幼児教育支援センター及び附属幼稚園」の果たすべき役割について、幼稚園協議会からの意見を求めている

平成 22 年度 第 1 回流山市立幼稚園協議会 議事要旨

平成23年5月20日  教育委員会の諮問に応じて幼稚園協議会は以下のような答申を提出しています。

流山市幼児教育支援センターの在り方
流山市幼児教育支援センターは、家庭、地域社会の教育力の向上を図るため、小学校や地域、公立私立の区分を超えた幼稚園・保育所(園)・学童保育などと相互に連携を図り、流山市全体の幼児教育の充実や子育て支援の機能強化を目指す。
また前述したように、幼児教育を小学校就学前の者が生活するすべての場において行われる教育としてとらえ、これからの流山市の幼児教育の中核を担う役割を果たすため、幼児教育研究室の実践を引き継ぎ、研究結果を流山市全体に還元する。

附属幼稚園の在り方
流山市唯一の公立幼稚園として、これまで果たしてきた役割を踏まえて、実践内容を発信し、他園の実践・研究に資するなど流山市全体の幼児教育の振興を図る。
 また幼児教育支援センターの附属という特徴を活かし、センターの調査・研究を反映する実践を展開するなど先導的な取り組みを行う。

平成23年5月20日 第6回 幼稚園協議会

平成23年5月。方向性は定まりました!教育委員会は答申を受けてどのように進めていったのでしょうか?会議録を平成23年から現在まで追ってみました!

平成23年5月24日  教育委員会が答申について軽く語っております。

(仮称)流山市幼児教育支援センター附属幼稚園のあり方について、流山市立幼稚園協議会に諮問し、専門的な立場から御審議いただきまして、5月20日に答申をいただきました。主に2点ございまして、これからの流山市の幼児教育のあり方と附属幼稚園のあり方でした。小中一貫教育に代表されますように、幼、小、中10年間の見通しの中で教育を実践していくことと、幼児教育支援センターとしては啓発活動も含めて情報を収集していくこととしております。

平成23年流山市教育委員会議第5回定例会

24年第8回で衝撃の事実が・・・

学校教育部長:幼児教育支援センター及び附属幼稚園は今年度から動き出しました。昨日 (8月28日)も、市内の保育所、幼稚園、小学校の先生方が集まって、幼保小の関連教育研修会を実施しました。確かにこの幼稚園の園児の人数は少ないですが、幼児教育支援センターが設置されたことに伴い、そこでの研究や附属幼稚園における教育が、他の幼稚園、保育所等にも還元できるような教育実践 が展開されることに意義があると考えています。これをさらに深めていけるように今後も事業を工夫して行っていきたいと思います。

委員:幼児教育支援センターで研究した結果を市内の他の幼稚園にどういった形で還元していくのか、そのシステムはできているのですか。

学校教育部長:現在、構築しているところです。

委員:市内に公立の幼稚園も私立の幼稚園もあって、その全体を構想することが必要だから幼児教育支援センターを作ったのならばいいのですが、幼児教育支援センターを作ってからシステムを考えるのでは発想が逆です。今の説明では、 まず公立幼稚園ありきで、そこに幼児教育支援センターを付けて、私立の幼稚園にどうやって情報を伝達するのかをこれから考えるということですよね。

学校教育部長:相談活動等のシステムはできています。ただ、研究成果をどう還元していくかについては、今年は一年目ですので、これから検討していくということです。

支援センターの還元のシステムは未だ構築中。


4年後の 平成27年第8回

委員:幼保小連携事業ですが、教育委員会が一生懸命やっていても、幼稚園、保育園の関心があまり高くないような印象がありますが、どうですか。

指導課:平成24年度から取り組みを始めていて、保育園はすべての園が幼保小の研究会に参加をするようになりました。幼稚園はすべてではないのですが、個別にお話をしながら徐々に増えてきており、もう少し時間をいただきたいと思います。小学校とのつながりは気にするようになってきていると思います。少しずつ引き継ぎの回数も増えるようになってきました。
委員:幼稚園の問題は、県と市の関係があり、制度的に難しいと思いますが、子どもたちのためには大切だと思います。

私立幼稚園と連携は難しいようです。

27年第11回で最後を迎えます。

委員:子ども子育て支援法ができて、幼稚園の条例改正について教育委員会議で議論をしたと思うのですが、その後市内の幼稚園と保育園の交流など新しい動きはありましたか。

学校教育部長:特に変わりはありません。

はい。これでおしまいです。以降、現在まで流山市幼児教育支援センター附属幼稚園について教育委員会会議で語らうことはありませんでした。

13年間分の会議録を読んで気づいたことがあります。
会議で附属幼稚園に対して語ることは一度もなく、すべてが支援センターの事柄。
なんとなく支援センター事業は頓挫したように思われます。
答申を基にした計画がなされたのでしょうか?


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