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元鬱病、春の可憐さに慌てる

皆が待ちわびる桜は全国で予報されるというのに、むしろ私は桜終わりの頃の桃や藤、躑躅を愛でるのに忙しい。

ふと道端や線路脇に咲いているのだ。庭園でご丁寧に四角形の枠から垂れる藤よりも、ワイルドに山々に群生している藤の方が心惹かれる。この春だけで何度二度見したことか。こちらもひそかなファンは多いはずなので、是非とも予報していただければと思うが。

山々に目をやれば、これを新緑と言わずして何が新緑かと言わんばかりに産まれたての木々が眩しい薄緑で彩る。

ぼんやりとした局所的な桜の白よりも、山を覆い尽くさんばかりの新緑のエネルギーに溢れた4月下旬~GWの四季がとても好ましい。

気候変動で四季がなくなり、日本も雨季と乾期だけになったら、是非とも温室設備を整えねばならぬ。

刹那的な春の終わりを、もう少しだけ楽しみたい。いやはや、景色に心を奪われるなんて幸せな人生である。1年前は眠る前に涙が止まらず、社会人は皆そうなのだと笑って取り繕っていたのに。自然は偉大だ。

明日も自分に優しくできますように。

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