瑞龍鉄眼禅師 仮字法語 第一章
瑞龍鉄眼禅師 仮字法語 第一章
【一の一】
心経にいはく、五蘊みな空なりと照見すれば、一切の苦厄を度すと。
この意は、五蘊本より空にして、なきものなる事をさとりて、その理をあきらかにてらし見れば、一切もろもろの、生死の苦患厄難を度脱して、法身般若の体にかなふという意なり。
お馴染みの般若心経には、「五蘊はみな空と見極めれば、苦はなくなる」と書いてある
この意味は、五蘊(人)本当は空であると、実態はないものとさとり、あきらかにして見れば、人はすべての、生死の苦しみ、患い、災