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仏勉人好の留学準備。フランス語のスピーキング勉強法 編。

ボンジュール。
ジェーム ル カフェ。


こんにちは、僕はふつべんひとよし。
フランスの大学院に出願した20代。6月にはDALF C2の受験を控えている。

今回は、僕が実践しているスピーキングの勉強法を書き残そうと思う。

昔の僕の勉強法

まずは、昔の僕の勉強法についてお話しする。

僕はDELF B2をとるまでに、2度の試験で失敗している。
この試験勉強中、僕は大量のノートを生み出した。

フランス語の映画を見るたびに、ラジオを聞くたびに、動画を見るたびに、分からなかった単語をノートに書き残したのだ。

そして、DALF C1を無事に取得した後、これらのノートを整理したんだけど、驚くことに、僕はそれをほとんど見返していないことに気づいた。

大きさはいろいろだけども、合計で20冊くらいはあったと思う。

単語やら文章やらを1回書いただけで覚えられる天才だったらよかった。
でも僕はそうではない。その上見直しも、覚える努力もしてないときた。
これだけの量を手書きしていた時間と、紙資源がもったいなくてしょうがないよ。

僕は書くことも好きだし、ノートを作ることも好きなんだ。
だから、気づいたら紙になにか書いてしまう。

しかし、自分が書くだけで満足する人間だと知った今、無意識に単語を書き写そうとする手を、意識的に止めなければいけない。

そういう訳で、僕はもう書いていない。

たまにメモをすることはあるが、それはスケジュール帳の白紙ページに書く程度だ。

さて、本題に入ろうか。
ノートを使わなくなった代わりに何をしているのか。

ずばり、散歩だ。

は?

そう思われたことだろう。

スピーキングの勉強 3ステップ


簡単に言うと、下の3ステップで練習をしてる。

  1. フランス語の動画をみる

  2. シャードーイングする

  3. 散歩する。その最中、一人討論会をする。

では、詳しく説明していこう。

1.フランス語の動画をみる


まず、テーマを1つ決める。そして、それに関する動画をみる

2つから3つ程度見ると、よく出てくる単語、つまり鍵となる単語が分かるようになる。さらにテーマの全体像がつかめるからおすすめだ。

例えば、テーマを「東日本大震災における、福島第一原発事故」にしよう。
youtubeを開いて、" tremblement de terre, Fukushima, nuclear " とでも入力する。

すると、福島の原発事故に関連する動画が出てくる。
この中から、フランス語のものを選ぶ。

ル・モンドなどの報道機関のものはわかりやすいし、シリーズ化されていて、関連動画も見つけやすいからおすすめだ。

テーマ内容を把握すること、そして、使われている単語を知ること
この2つが目的だ。

流し見をするだけで終わらないように注意しよう。

2.シャードーイングする


複数の動画を見終わったら、その中から1つ選ぼう。
そして、音声を追いかけるように読む。

この時は、使われている単語を体にたたき込むことを目的にする

そのため、何回か同じ動画でシャードーイングをしよう。

福島第一原発事故でいえば、
" explosions de trois réacteurs de la centrale "
" la catastrophe nucléaire "
" centrale de Fukushima dai ichi "
" les ouvriers "
" le circuit de refroidissement " 
" cet immence parc " 
などが、いわゆるキーワードだ。

3.散歩する。その最中、一人討論会をする。


ここまで来たら、家を出よう。
歩きながら、自分で自分に話をするんだ

フランス語のテストは討論が設定されていることが多いから、
討論形式にするといいだろう。
この辺は、自分のやりやすいようにして欲しい。

大事なのは、先の動画とシャードーイングで身につけた単語を必ず使うことだ

さらに、気をつけて欲しいことがある。
ブロークンなフランス語を避けるということだ

すなわち、話すことだけを目的にして、知らない単語を想像して作りあげたり、あいまいな文法を使うことを避けようということだ。

自分で獲得した単語で、構文で、文法で、丁寧に文を作っていこう。

さてさて、こうしてあなたは帰宅した。

追加でやっておくといいこと

次の散歩に出るまでにやっておくといいことがあるので、紹介しようと思う。

より自然なフランス語を話すために…
・散歩中、分からなかった単語を確認する
・動画をもう一度シャードーイングする

テーマ関する知識をさらに深めるために…
・同じテーマで、さらに別の動画をみる(英語圏の人が発信するものを見るなど)
・そのテーマの本をよむ
・そのテーマの映画をみる

僕の例を挙げると、福島の原発事故に興味をもつようになり、散歩がてら
書店に寄って、本を買った。

https://editor.note.com/notes/n75bded21ff8b/edit/

NHKメルトダウン取材班、『福島第一原発事故の「真実」ドキュメント編』、講談社、2024

どうしても興味のもてないテーマがあるなら

ちなみに、どうしても興味のもてないテーマがあって、苦しんでいる場合は、そのテーマに関する映画をみてみよう

テーマに関心を持つことが目的なので、日本語で視聴しても全く構わない

例えば、僕はFukushima 50という映画を見てから、散歩にでかけた。

コピーライターの梅田悟司さんの『言葉にできるは武器になる』という本の中に、次のようなことが書いてあった。

言葉が道具である以上、その道具を使うためには、中身が必要なんだ。

僕はこの一行にはっとさせられた。

フランス語の文法や単語を知ることはもちろん大切だ。

一方で、無数にあるテーマについての知識をもつことで、自分の意見をもつ土壌を耕しておくことも同じくらい大切だと思う。

最後に、語学はスポーツに似ているというよくある話を持ち出そう。

「語学はスポーツに似ている」っていう言葉、よく聞く。

僕にしてみれば、ことスピーキングは、スポーツに似ていると思う。

僕は学生時代、武道をしていた。
本をたくさん読んだし、試合の動画を見たけれど、
練習に勝る理解や上達はなかった。

何度も何度も、型を繰り返し練習する。
練習試合の中で練習した型を使ってみる。
先輩や監督と試合をして、アドバイスをもらう。
そしてまた、型を練習する。

この方法で、体に直接たたき込むのだ。

誰かが言ってくれた、考えているようでは、思うように戦えないぞって。
自然と体が動くステージまで、もってこなきゃいけないって。

言葉もきっと同じなんだろう。

単語を覚えて、構文を覚えて、文法を覚えて、ひたすら話す。
口を動かして、動かして、動かす。
この繰り返しだけが、ペラペラ話せるという状態に導いてくれるんだろう。

DALF C2に向けて、僕は引き続き、散歩する。
一緒にがんばりましょう。

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