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「どうせ私なんて・・」というメンバーへの対応、リーダーが知っておきたい知識

A: 「今日の会議での提案、上手くいったね!」
B: 「いや、実はみんな私のアイデアをそんなに好きじゃないと思います。」
A: 「そんなことないよ、みんな興味深く聞いていたと思う。」
B: 「そうは見えなかったです。どうせ私の提案なんていつも大したことない。」
A: 「本当にそう思う?みんな、特にMさんが、Bさんの提案について質問していたじゃない。それって興味があるってことだよ。」
B: 「質問されたのは、おそらく私のアイデアに穴があると思ったからでしょう。私の提案はいつも不十分なので。」
A: 「そうかなあ。Bさんのアイデアにはみんなが見逃していた視点があって、それを評価していたんだと思う。自信を持っていいんじゃない?」
B: 「うーん、でも、実際にはそうは感じないな。」
A: 「Bさんのアイデアや意見がチームにとって大切だということを、もっと自覚してほしい。Bさんの貢献は価値があるんだよ。」
B: 「そう言ってくれるのは嬉しいですけど、いつも何かを間違えている気がするんです。」
A: 「誰でも間違えることはある。大事なのは、それから何を学ぶかだよ。Bさんはとても有能だし、Bさんはチームにとって大切な存在だよ。」
B: 「本当に、本当に、そう思ってくれてますか?」
A: 「もちろんだよ!」
B: 「口ではなんとでも言えますからね。」

この場合、最後には、
「もう、勝手にしやがれ〜!」「いい加減にしてくれ〜」
と言いたくなるかもしれませんね^^;


キックミー「私を蹴って!」

親身になって話を聞いて、励ましているのに、
何を言っても跳ね返されてしまうこと、ありませんか?

これは、心理ゲームの一種で、キックミー」とわれるものです。
「私を蹴って!」という意味の英語の言葉「Kick me」が由来です。

自尊心が傷ついている人、自己肯定感が低い人、過去の経験から、
他人による批判や否定的な扱いを期待してしまう人が、

他者が自分を攻撃しやすい状況を作り出してしまうのです。
無意識のうちに相手に嫌われるような行動をとっているとも言えます。

Bさんは、被害者になるパターンを持っているため、こちらがどんな言葉をかけたとしても、最終的には、Bさんが被害者になるような会話で終わります。

相手のパターンにのってしまうと、最後には、相手が期待した通りの反応をしてしまいます。「もういい加減にしてくれ~」が期待した通りの反応ですね。


キックミーのパターン

Kさんと、Nさんの、パターンもみてみましょう。

Kさんのパターン
A:
「最近、Kさんの仕事の質が落ちていると感じるんだけど、何か問題ある?」
K: 「Aさんみたいに完璧じゃなくてすみませんね。私はいつも間違いばかりで、Aさんの期待には絶対に応えられない気がします。」
A: 「いや、批判したいわけじゃなくて、ただ心配してるんだ。」
K: 「そんなこと言って、どうせ私のことは何をやってもダメだと思ってるんじゃないですか?」

Nさんのパターン
A:
「このプロジェクトの締め切りに間に合わなかったけど、どうしたの?」
N: 「チームが全然協力してくれなかったんです。私一人で何もかもやるのは無理があります。」
A: 「でも、他のみんなは協力しようとしていたと思うけど?」
N: 「そんなの表面だけ。実際は誰も本気で手伝ってくれませんでした。いつも私が悪者にされる。。」


キックミー対策はある?

キックミーのパターンに陥らないようにするには、
こちらが、会話の途中で、キックミーのパターンだと気がつくことが大切です。

キックミーに気がついたら、感情的にならず、冷静に対応しましょう。

「そうかそうか、そんなふうに思っているんだね。大変だったね。」
「話を聞かせてくれてありがとう。また、何かあったら声かけて。チームとしてお互いをサポートし合うことが大事だから。」

のように、一歩ひいた大きなところで認めてあげられるといいですね。


まとめ;

リーダーとして、キックミーのパターンを知っておくと、
キックミーに気づくことができ、冷静に対応することができます。

キックミー対策のアプローチは、キックミーのパターンを抱えるメンバーだけでなく、あらゆるメンバーにとって有効です。リーダーが示す共感とサポートは、ポジティブなチーム文化を築く基盤となります。

この人と会話していると、なんだかいつも、自分が悪者にされている気がする、と思うことがあったら、キックミーかも?と疑ってみるといいかもしれません。

リーダーとして、親身になりつつも心はいつも冷静で毅然としていたいですね!

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