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「言わなくてもわかってほしい。」その意図は?リーダー必須の知識

昨年、新たな趣味として水彩スケッチをはじめました。
オンライン講座を楽しんでいたのですが、コーヒーカップとケーキは上手く描けるのに、生き物や風景にチャレンジすると、ちっとも自分が思った通りには描けないのですよ。

それで、友達が紹介してくれた、絵の描き方についてロジカルに説明してある本を読んでみることにしました。

これが、読んでびっくり。上手く描くコツ、モノをどのように見たら上手く描けるのかが、とてもわかりやすく説明してあったのです。

絵なんて、感覚的なもので、説明されてわかるものではない思っていたので驚きました。感覚的なことでも言語化して相手に伝えることはとても重要ですね。

そして、この体験から言語化の偉大さを思い知りました。
言葉の力ってすごいですね〜

そこで今回は、言語化、言葉について、言葉が心理的にどのような役割をはたしているのかを、ご紹介してみようと思います。


話せるようになるまでは母子一体化

わたしたちは、生まれた時はしゃべれませんよね。
お腹が空いたのかな、おしめがぬれているのかな、どこか痛いところがあるのかなと、赤ちゃんは、要求を察知してもらいながら生きています。

赤ちゃんは、お母さんのお腹の中から出てきても、必要なことは全てお母さん(養育者)が満たしてくれるので、心理的にはお腹にいる時とほぼ同じ状態と言えます。
この母と子が一体になっている状態を「母子一体化」と言います。

そしてやがて、話せるようになってくると、言葉で意思を伝えられるようになります。
言葉で相手に要求を伝える、コミュニケーションが成立していきます。

言い方を変えると、言葉で意思を伝えないと満たされなくなってしまった、とも言えます。

その意味から考えると、言葉というのは、
「言わなくてもわかってほしい」という願望を打ち砕く、第三者的な面倒なものなのです。


話せるようになってからも残る幼児的願望

言葉が話せるようになってくると、
今までは、話さなくても全て満たしていてもらっていたところに言葉が挟み込まれるので、母子一体から分離していきます。

ここで、
わたしたちは、心理的に成熟できないでいると、察して気づいてもらいたいという母子一体の思いに縛られ続けます。

「みんな、わたしが、こんなに大変なのわかってるのかな」
「もう疲れたな…。今日は早く帰りたいけど、誰か気付いてくれないかな」
「うるさいなーずっとオンライン会議、あっちの部屋行ってくれないかな」

などなど、
このように、他人に自分の感情や欲求を言葉で表現せずに、察してもらいたいという願望のことを、幼児的願望と言います。

幼児的願望を持った人が、その願望を満たされないとストレスがたまってきます。


幼児的願望は意外と身近に

チームメンバーの中に、もしかしたら、幼児的願望を強く持っている人がいるかもしれません。もし、その傾向があることがわかった場合は、早めに声をかけるなどして適切に対応できるといいですね。

ただし、リーダーがいつも察知して要求を満たす必要はありません。相手をますます幼児に退行させてしまいます。察しすぎず少し気を配る程度にとどめましょう。

また、上司の場合「言わなくても、わかるだろう」という態度をとる人がいるかもしれません。

例えば「コーヒーはブラック」、のような個人的なことで、
「言わなくてもわかるだろう」というような威圧的雰囲気を出す場合は、幼児的願望を持っている可能性が高いです。

「ブラックって知らなかったー、どうしよう」なんて、自分を責めずに、
幼児的願望を持った上司なんだな、と思うようにしてください。
(わたしたちは、エスパーではありませんから・・)


まとめ;

わたしたちにとって、言葉を使うこと、言語化することは、単にコミュニケーションの手段を超えた、
感覚的なことでさえ伝えることができるツールであり、
心理的な発達に欠かせない道具、でもあります。

特にリーダーにとっては、言葉によって自身の感情や意図を正確に伝え、チームや同僚と効果的にコミュニケーションを取ることが不可欠です。

幼児的願望のように、言葉を使わずに他人に自分の欲求を理解してもらうことに頼ると、誤解や不満が生じる可能性があります。

言語化の力を理解し活用することで、わたしたちはビジネスの世界でも日常生活でも、より充実した人間関係を築き、自己表現の幅を広げたいですね。

ちなみにこんな感じで描いてます^^


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