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小坊の恋愛

《少坊の恋愛》
スゴく女々しいタラレバ言う。
今日、ドライブの帰り道に広瀬香美のプレイリストを聴いてた。
広瀬香美の《ラブ・ストーリーは突然に》を聞いてると、小坊の頃の元カノを思い出す。もっと良い恋に出来たんじゃないかと思ってしまった。
小学生三年生。あの時期はまだ付き合っていたけどお互いに未熟で幼稚で、付き合い方どころか話し方も分からなかった。
特質して何かがあったなんてこともなく。僕が彼女を放って人と喧嘩してたのがいけなかったし、お互いに無意味なプライドがあったように思えるし、どちらからも話しかけることもなかったのがいけなかった。
その恋愛は自然消滅した。終わるべくして終わった恋愛だった。
ただ、話しかけることもなく近くにいる間は居心地がよかったことは、今も憶えてる。
今では、もし当時に戻れるなら、その恋愛を綺麗に終わらせようと思える。

中学の時、僕が読書をして少しだけ成熟した心を持っていた時、元カノから告白された時に断ったのは。信用できなかったからで、それは小学生の頃にクラスが別れてから数年間も話していなかったし、何より近くに女友達を待機させていたコトに誠実さを感じなかったからで、断った時に泣き崩れた姿を見ても「自尊心が傷ついて自分の為に泣いている」としか考えられなかった。当時の僕も所詮は中学生で、未熟だった。

それから数年の時間を置いて、お互いにお互いの道を生きていて。バイト先で出くわした時、その時は僕も彼女が居たし、かける言葉が分からなくて、無難だと思って誇張したようなビジネススマイルとテンプレなセリフで対応してしまった。
何かを言おうとした元カノの声をさえぎって。
あの後の、商品を忘れて帰るほどの悲しげな背中を見て、初めて中学の頃の涙が本物だったことを思い知った。

もっと話をしてもっと言葉を選んでたら、当時の恋愛も、今の関係も、もっと良好で居られたんだと思う。
車で曲を聴きながらそんなことを思って、目頭が熱くなってた。
当時の気持ちは、本当にこの歌詞の通りだったと思う。

僕にもそんな思い出がある。色で例えると、それは淡いベージュかなと思う。
なぜかって、それはきっと後悔じゃないから。
#エッセイ

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