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17年後に自殺する女の23歳の誕生日

私は40歳で死のうと思っている。

自殺計画はまだ立てていないし、本当に死ぬ事ができるかどうかもわからない。
2年前に首を吊る用の縄を買ってきたがその紐もどこかへ無くしてしまったので、また買っておかなければいけない。

そんな私は23歳の誕生日を迎えた。いや、正確には数日後に迎える。縄を首にかけるまで残り17年というわけだ。

これを読んでるあなたにとって誕生日とはどんな日だろうか?
愛する人から生まれてきたことに対して感謝の言葉をかけて貰える尊い日だろうか。
日頃頑張っている自分に誕生日くらいは…とご褒美をする日だろうか。
私にとって誕生日はどちらでもない。ただただ、「死ぬ事も出来ず、意味もなく無駄に生きた年月を実感する日」でしかない。毎年誕生日になると、「早く死なないとな」「来年には」「いや、今年中には」という気持ちになる。

最近人と会う予定が幾つか入っていたが、その予定が無くなった。
その時に着ようと服を一式購入していたのだが、このまま着ないとなるとあっという間に春が終わり夏を迎え、着る機会を逃してしまうというわけだ。

毎年暗い気持ちになる誕生日、こういう機会だからこそ、可愛い服でも着て自分の誕生を祝う日にしてやろうじゃないか。もう訪れる事の無いその日のために買っておいた服たちを身にまとい外へ出た。

ずっと前から行きたかった喫茶店に行く事にした。この喫茶店は私が専門学生の頃、いつかこういう喫茶店に1人で入れるようになりたいなと前を通る度に思っていた老舗喫茶店だ。

ほぼほぼ常連と思われる客ばかりで、若者も少なくリラックスしながら朝食を取ることが出来た。同年代の若者が沢山いる場所は何故か疲れてしまうため、カフェよりもこういう喫茶店の方が私には向いている。

喫茶店でモーニングを食べるという経験は、今迄の人生の中でほぼゼロに近いのにも関わらず、何故か懐かしい気持ちになった。喫茶店で食べる朝食は、お腹だけでなく私の心も満たしてくれる。

今日はあいにくの雨で、家を出た頃は土砂降りだったが、喫茶店を出る頃にはほぼ小雨に変わっていた。私は本屋に向かう事にした。

最近は数年ぶりに自分の中に読書ブームが訪れている。というより、内(心)で解決しない悩みの答えを外(本)へ求めているのかもしれない。

私の愛読書はドストエフスキーだ。
私の悩みに対して、直接アドバイスをしてくれている訳では無いのに、ドストエフスキーの作品を読んでいると解決の糸口が見つかる。それはドストエフスキーの作品だからなのか、それとも、世界で愛され、この時代でも残っている作品だからこそ学べる事が多いのか…。
もし後者だった場合、人生に対する考えが直接書かれている本を読んだとしたら?もっと多くのものを得られるのでは?

そんな事をこの一週間考えて過ごし、行き着いた先が古典哲学だった。
昔の哲学者の事について書かれた記事をネットで漁りまくり、その中で特に興味を引かれた3冊を今回購入する事にした。

基本新潮文庫しか買わない私。記憶の中では岩波文庫を買ったのは今回が初めてだ。哲学書自体挑戦するのが初めてなので読破できるか不安でしかない。この3冊をきっかけに、私の人生の苦しみが少しでも減る事を願う。

上の写真に写っているものは、百貨店で開催されていた文具フェア(文具女子博)で購入したものだ。このブックカバーの黒猫、私の飼っている猫に似ていてついつい購入してしまった。是非とも見て欲しい。

ブックカバーの猫
私の家の猫

百貨店で開催されているフェアや物産展にはよく足を運んでいる。下の画像も期間限定のポップアップストアや北海道物産展で今日購入したものだ。

私は桜が好きだ。
桜自体が好きなのは大前提として、桜餅を筆頭に桜味の食べ物が好きなのだ。この時期は色々なお店に桜モチーフのものが並ぶ。

LUPICIAでも桜の茶葉を購入。
桜は何種類かあったが、一番桜餅に近い香りのこの茶葉が気に入った。 明日は先程のお菓子をお茶請けに、これを飲みながら読書でも楽しもう。

ランチの時間を地味に逃してしまい、夕方に差し掛かろうとしていた。軽くパンで済ませようと、学生の頃よく1人で来ていたパン屋に寄った。
左は桜あんぱんなのだが、今日は本当に何から何まで桜しか買っていない気がする。
結果的には桜に偏ってしまったが、私の私による私のための誕生日をお祝いするための1日なので、私が気に入っているのなら何一つ無駄な出費ではない。

本当はケーキを買って帰ろうと思っていたが、ケーキは誕生日当日に限るということで、本日はこの、十勝あんこのサザエで買い物終了だ。

まだ誕生日は迎えていないが、少し早めの誕生お祝いは出来たのでないだろうか。
何円使ったかは覚えていない。今日に関しては自分の欲しいものを買う日にすると決めていたので、何円飛んで行ったかを計算することはこの先もない。
自分がこの世に生まれて来たことに対して、肯定する気持ちには中々なれないが、だからといって、楽しいと感じることをしてはいけないという事ではない。

たまには、自分の誕生日をこういう日にするのも悪くない。

23歳の誕生日おめでとう私。

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