中部電力(株) が水道事業への参入を検討。今後の動向に要注意。

 2018年のPFI法、水道法の改正により、水道事業への公共施設等運営方式(コンセッション方式)導入が推進されたが、中部電力(株) は水道事業への参入を検討しており、2022年度に水道事業関連企業と連携し、採算性等を検証する意向である。

 岐阜県、長野県、三重県、愛知県、静岡県の住民は、中部電力(株) の今後の動向に注意する必要がある。

 もし、本当に中部電力(株) が水道事業に参入するのであれば、中部電力労働組合から推薦されている市議会議員候補、県議会議員候補を落選させることが水道民営化の可能性を極小化することに寄与する。


【 今後、流布が予測される言説 】

言説1 「外資ではなく、国内企業だから安全」
⇒ 中部電力株の20.98%は外国法人等が所有している。
⇒ 外資、国内企業に関係なく、PFI方式は従来方式よりも割高である。
⇒ 英国、フランスは国内企業で水道民営化したが結果はどうなったか?

【 1989年 水道事業の完全民営化 (イングランド) 】
・ 25年間で、物価が2倍に上がる間に、水道料金は3倍に上昇
・ ロンドン水道の運営をしている「テムズ・ウォーター社」が、
 事業収益をケイマン諸島のタックス・ヘイブン等に逃して節税
・ 会計の負債を膨らませ、老朽施設の更新の投資を怠った
 (政府の規制機関は、会計のトリックを見抜けなかった。)

【 1984年 水道事業へのコンセッション方式導入 (パリ市) 】
・ 1984年
 ヴェオリア社、スエズ社とコンセッション方式の契約を締結。
・ 1985~2009年
 物価が70%上がる間に、水道料金が265%上昇
・ 2001年
 水道再公営化を公約に掲げたベルトラン・ドラノエ氏が市長選で当選。
・ 2010年
 水道再公営化
 理事会を市議11名、労働者代表2名、市民社会5名(監視機関1名、上下水道専門家2名、環境NGO1名、消費者団体1名)で構成。
 効率化によって3,500万EURを節減し、料金を8%引き下げ

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言説2 「電気事業で実績があるから安心」
⇒ 電気事業法には、サービス水準に対する義務と責任が定められている。
⇒ 一方、水道事業には「水道事業法」が存在しない。


■ 『「中部電力グループ 経営ビジョン2.0」の策定~2050年を見据えた中部電力グループの取り組み加速~』(中部電力 / 2021年11月24日)

[ web ] https://www.chuden.co.jp/publicity/press/1207300_3273.html
[ 概要 (PDF) ] ] https://www.chuden.co.jp/publicity/press/__icsFiles/afieldfile/2021/12/01/211124a.pdf
[ 全体 (PDF) ] ] https://www.chuden.co.jp/publicity/press/__icsFiles/afieldfile/2021/11/25/211124b.pdf


■ 「中電、水道事業参入を検討 22年度にも事業者と連携準備 地域課題解決に貢献」(中部経済新聞 / 2022年1月5日)


■ 「中部電 水道事業への参入可否について検討」(電力時事通信社 / 2022年1月14日)


■ 『中部電力、「水道民営化」に熱視線 2030年までに本格参入検討』(朝日新聞 / 2022年1月26日)


【 関連資料 】

■ 日本の会計検査院が、PFI事業の不適切業務と、従来方式よりもPFI方式の方が割高であることを指摘。
https://note.com/gifu_water/n/n3fc77773f1e4