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東京と岐阜の2拠点生活~週末岐阜県民の1年〜

こんにちは!
中島 遥希(なかしま はるき)です。

地元岐阜県のことをもっと知りたいという想いから、平日は東京で働き、週末は地元岐阜県で過ごす生活をしています。SNSでは『週末岐阜県民』と名乗っています。

この生活をはじめてちょうど1年が経ちました。少~し長いですが、備忘として私の1年を振り返ってみます。

1.週末岐阜県民としての歩み

▽はじめに知る私の1年間

原点に関してはプロフィールにまとめています
詳しく知りたい方はご一読ください
年間の週末の半数は岐阜で過ごしました
友人や家族との時間が増えて嬉しいです
当初の『全市町村を巡る』の達成率は5割
交通費だけで50万円もかかっていたことに驚きましたが
全て自分への投資だと思っています
行った・行きたい場所の登録数も増えました
写真や感想を地図に公開していますが、すごいPV数…!
記録としてSNSに投稿しています
noteでは ~兄弟で地元下呂を見つめ直す~ の記事が2位と2倍以上で圧倒的な閲覧数でした


▽『岐阜県を知る』ための3つのこと


この目標を達成させる方法にとても悩みました。岐阜で過ごせる時間が限られている私が、どうしたら広く、深く知ることができるのか。そのために3つのことに注力しました。

1.一次情報の習得を増やしていく

2.自分のポジションを明確にした上でアプローチする

3.地域資源の発見や人との出会いを発信する

1.
岐阜が好きだとか地域の活性化に貢献したいとか思っていた割には、私は岐阜のことを全く知らなかったんだということに気づいた1年前。すぐにできることとして、自治体や事業者、個人のSNSをフォローして、まずは情報を広く知る機会を増やしました。
これらの二次情報の中から、自らの経験によりもっと知りたいと思った情報に関しては、週末にお金と時間を費やすことで自らの経験にしました。このように一次情報の習得を増やしていくことで、岐阜のことをより深く知ることにつとめました。

2.
さらにより広く知るために、私と同じように岐阜のことを知りたいと思う方との接触機会を増やす必要があると考えました。しかし、何の接点も強みもなく、岐阜にもいない身です。少しでも関心を持っていただくためには自分をマーケーティングする必要があると思い、自己分析を行いました。その結果、

・岐阜が好きだけど、岐阜を離れて暮らす人
・岐阜を知らないから、もっと知りたいと思う人
・週末だけでも遠く離れた地元で過ごしたいと想いをもつ人

が私の特徴だと捉え、

『週末岐阜県民』

という名前が生まれました。週末だけでも岐阜県民として生きたい、そんな私の願いも込められています。
以後SNSではこちらを名乗り、アカウント名も『gifu_weekender』に変えました。キャッチーかつ唯一無二で分かりやすいかなと思いますし、個人的にもとても気に入っています。

3.
さらにより深く知るために、地元をよく知る人との出会いや対話を重ねたいと思いました。本当はじっくりと信頼関係を築きたいところでしたが、私が直接的に関われる時間にも限りがありました。少しでも距離を縮められうように、私が還元できることとしてSNSでの発信を始めました。一方当初は私が伝えたい発信が中心だったため、『岐阜県のことを知る』ことに直結していないことに気づきました。

そこで最近は岐阜での暮らしを中心に、岐阜の方が知りたい・伝えたい内容の発信頻度を増やしました。

FacebookやInstagramの他、noteでは週末過ごした岐阜での暮らしを通じて私が感じたことを表現し始めました。お会いした方への感謝を不特定多数の方にも伝えていくとともに、価値観に共感いただける方、関係性を深めたい方に少しでも伝わればいいなと思っています。この投稿を読んでいただいている方もその1人だと思います。最近はありがたいことに活用していただける機会も増えてきました。

▽誰にでもできることを、続けること


地元岐阜県のことを知るための手段として続けてきたこと。そのどれもが誰でもできることであり、私にしかできないことは1つもなかったと思います。

ですが、私だからこそやるべきことを明確にし
続けてきたことで、1年前に思い描いていた
『岐阜県のことを知る』に近づけたと実感しています。2年目以降も1年目に築いた土台を軸に、歩み続けていきます。

2.週末岐阜県民としての気づき

▽『私が知りたかった岐阜県』とは


最初に分かるようになったのは、これまで断片的に知っていた岐阜県のことが繋がって見えるようになったことでした。
歴史や文化、自然、地理、産業、
そして人。
形成された背景や想いも合わさって、点と点が線で結ばれていきました。

全く知らなかった岐阜県のことが、浅く広くは分かるようになる。東京と岐阜。物理的には離れていても、身近なものに感じている。岐阜県民ではないけれど、週末だけは岐阜県民のような時間を一緒に過ごせている。

1年前に感じていた心のもやもやはほとんど消えています。小さな目標は達成できているのかなと思っています。

そんな生活の中で、私はどんなことに対してより知りたいと思って行動していたのだろうか。それは、私が純粋に「好きだ」とか「楽しい」と感じていたことでした。そんなことを地元でたくさん知り、感じ取れる時間が増えました。当たり前のことではありますが、この感情がとても大事だと思ったので、言葉に残します。
さらに言えば、将来残していくべき、残していきたいと感じた地域資源や人、暮らしだと言えると思います。

▽自然体になれない社会への息苦しさ


岐阜県のことも少しずつ分かるようになってきて、地元をよく知る人との出会いや対話を重ねる中で感じたことがあります。

『なぜ地元の人はこんなにもかっこよく生きているのだろうか』

という、地元の人への尊敬や憧れ、そして問いかけでした。そんな人々と比較した時に、なぜ私にはそれがないのだろうか、そうなれていないのだろうかと疑問に感じました。その理由の1つをモチベーション理論の図から説明したいと思います。

有名なマズローの欲求5段階説を例に

都会で生きていると目の前の仕事や見えない何かに追われていて、『自分がどうありたいか』という自己実現よりも、『地域や顧客がどうあるべきか』『私はこうしなければならない』という考え方に変わっているのではないか。当初思い描いたはずの自己実現を諦めていたり、承認や社会的な欲求を目指していたり、そんな生き方をしているではないかと思うようになりました。

ダイバーシティ&インクルージョンが推進されつるある現代社会ですが、自分や個性を押し殺してしまっている。私も含め、そんな方々が身近にも多いように感じています。

▽『地元に貢献しなければ』から
『地元に関わりたい』への変化


『なぜ地元の人はこんなにもかっこよく生きているのだろうか』

先ほどの問いかけに応えるため、もっと深く知ろうと対話の機会を増やしました。その中で見えてきたことがあります。

それは、地域や社会起点であるべき姿や目標を掲げ、現状を分析した上での問題点と課題設定、解決方法を考えていた東京の私。一方、自分起点でこれがしたい、こうありたいと目標を掲げ、そのためにこんなことができるのではないかと考えていた岐阜の私

この違いこそが息苦しさの正体だったのではないかと気づきました。

ありたい姿を失いかけていた東京の私と
自然と描けていた岐阜の私

社会をよくしたいという強い信念や怒りを原動力に生きている方がいるということも認知していますが、私も含め大多数の方はそこまで強く生きていけません。ですが、週末地元の人と過ごす時間の中で、

地元に何もしてこなかった、できなかった後悔が原体験だった自分が。
地元に何かしなければいけない、と思っていた自分が。
まずは岐阜県を知りたいと思い行動していた自分が、
地元に関わりたい、ただそばにいたい、自分のために生きたいと思う自分へ変わっていく。

ーーーーーーーーーー

この心境の変化がとても心地よく感じた1年でした。

客観的に見れば、外面的な違いは分からないと思います。しかし、内面的には自然体でいられるようになった自分を見つけ、受け入れられるようになったことが大きな気づきでした。

▽人事=社会の理想と自己実現の両立


週末に岐阜で過ごす時間の中で、ありたい姿が見えてきました。では、利己的な自己実現でいいのかといえば、全くそうではありません。それは平日に東京で働く私自身が気づかせてくれました。


私は現在東京の鉄道会社で人事の仕事(主に採用)をしています。元々は理系で駅舎など鉄道建築や不動産、交通を専門とする技術職で入社でしましたが、社会人3年目の時に技術職入社としては異例の人事部に異動となりました。配属当時は『自分にしかできないこと』ではあると認識しているものの、『自分がやりたいこと』なのかと悩んでいた時期もありました。

人事1年目は視野も狭く、採用担当として『会社の理想を実現するために必要な学生を過不足なく採用する』ことが目的だと考えて働いていました。しかし本当はそれだけではないことに気づきました。

人事2年目となり、採用担当として『会社の理想と同時に社員の理想も実現できる環境を整える。そのための選択肢となる入口を用意する』ことが真の目的なのではないかと考えて働けるようになりました。もちろん採用以外にも人事の担当領域はあります。それぞれの連携も必須です。

会社と会社、会社と社員、社員と社員の理想は時にすれ違ってしまうが、お互いを分かりたいと思うことができれば、高めあうことができる。より大きな目標や、やりたいことを実現しようと思うと1人ではできないので、多くの方の協力が必要となる。

会社も地域も一つの共同体として捉えることで、人事として学び、将来ありたい姿が分かってきました。そして、平日は東京にいるからこそ、そして鉄道という公共性の高いサービスを届ける会社に属しているからこそ、俯瞰的に物事を見る目と考える力が養われていると感じています。

▽『岐阜県を知る』ことでの発見


1年間やってみて、まずは岐阜県のことを
広く深く知ることができました。
しかしそんな単純なことだけではなく、
自分のことが分かるようになったことが
一番の発見だったと感じています。

私がありたい姿
私がやりたいこと
私ができること
私がやらなければならないこと

自分を中心に置いた時、人生を自然に受け止められるようになりました。だとしても、それだけでは地域や社会が回らないことも分かっています。このバランスを保ちながら、お互いの最適解を出さなければならない。


平日は東京で働きながら、地域・社会と人々の理想の両立に向き合い、
休日は岐阜で過ごしながら、やりたいことを通して地元に関わる。


まさしく週末岐阜県民の名前の通り、
私がありたい姿であると同時に、
私が生きる意義であるのだと今は思っています。

岐阜県のことをもっと知るための1年間は、私がありたい姿を見つけ、実現のためにどうやって生きていきたいか、私自身を知るために向き合った1年間でした。

3.週末岐阜県民としての想い

▽週末の過ごし方・自分の向き合い方


原体験にもあったように、まずはできることからやってみようと思い週末の時間の使い方を見直した結果、こんなにも人生が変わり、楽しく生きられるようになりました。
やりたいことして過ごす時間の中で、ちゃんと自分とも向き合った結果、気づかされることがあるのだと思います。

週末は誰にでもあります。

たった2日間の過ごし方を変えるだけで、
こんなにも人生は変わり始めるのだと
私の実体験から伝えることができます。

私の場合はたまたまやりたいことが『地元岐阜県で過ごす』でしたが、やりたいことは人それぞれあるかと思います。
岐阜のことを知ってほしいとか、岐阜を好きになってほしいとか、人それぞれの価値観を押し付けたいとは全く思っていません。

ただ、週末岐阜県民としての生活を伝えていくことで、生きづらさを感じている方を少しでも勇気づけられないか。
そんな願いも込めながら、今後も週末の過ごし方を伝え続けていきます。

▽岐阜県の飛騨、そして下呂への想い


岐阜県のことを知るにつれ、純粋に岐阜のことが好きになるし、もっと知りたいという感情を抱きました。
一方で岐阜県への感情は飛騨地区へ、
そして飛騨地区への感情は地元下呂へ。

感情のベクトルはより鋭くなっていたことに気づきました。地元という生涯変わることのない場所への誇り、親しみ、愛。
きっと岐阜県全域のことを広く知り始めたからこそ高まった感情だと思います。だからこそ地元下呂以外のことも、もっと知らないといけないし、知りたいと思っています。
当初の目標でもあった岐阜県の全42市町村のことを深く知ることができなくても、1番はもっとミクロな視点で下呂のことを深く知りたい。そう思っている私がいます。

その先では下呂で誰と何をやりたいのか、何ができるのか、どんな関わり方がいいのか、対話と経験を重ねて見つけたいと思います。

ただ、無理に見つけるものでもないのかとも思っています。仮に見つからなくても、現状の生活がベストなのだと発想を転換させ、今後も続けていけばいいですし、ほかの選択肢も探していきたいです。

▽思考すること。伝えること。


以前は(今も)自己開示したり、意見を言ったりするのは得意ではないですが、思っていることを伝えることの大切さを強く感じています。
この『週末岐阜県民としての1年』の投稿も、「恥ずかしいし読まれることの意味もあるのだろうか」と躊躇いましたが、誰かに伝えなければ何も生まれまないなと思い、伝えることにしました。こうして文章や写真に表現することで遠く離れた方にも簡単に伝えられる世の中だからこそ、便利なツールは活用していきたいと思います。もちろん直接お話しできることが1番嬉しいです。私自身のためにも定期的に思考の開示は続けていきます。

▽さいごに


この1年間を振り返ると、自分は本当に幸せに生きているのだなあと改めて実感しました。いつもご支援いただいている皆さま、陰ながら応援してくださっている方々、本当にありがとうございます。

『週末岐阜県民』として生きるのは30歳までの3年間だと決めていたので、残り2年間となりました。

偉大な皆さんと比べると本当に力不足で、想いや悩みも整理できていないですが、30代になった時に一歩先のステップに進むためにも、『考える』『動く』『伝える』ことを続けていきたいと思います。


自分自身の人生をもっと楽しく過ごすために、やりたいこともできることも山ほどあると思います。それは1人では難しく、誰かの力を借りなければできないことばかりです。ですが、一緒にできるからこそ見える気づきが必ずあると思っています。ぜひ少しでも力を貸していただけますと嬉しいです。



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