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タピオカミルクティーと私

こんにちは、夜枕ギリーです。

明日は朝から外出の予定があるので夜のうちに更新しています。話すことも無いので私のタピオカミルクティーとの悲しい思い出をお伝えしてお茶を濁そうかと思います。ミルクティーだけに。

ネットミームなら大の得意ですが、現実世界の流行は大の苦手。当然タピオカミルクティーなんていうZ世代に大人気で、街へ繰り出す必要があるようなものは私にとってはなおのこと無縁の存在でした。一緒にお店に行くような友達もいないし。

しかし流行もピークを過ぎるとわざわざ街に出なくても郊外のショッピングモールにタピオカドリンクの店が散見されるようになります。よっぽどの人気店でなければ並ぶ必要もないし、さすがに今ならオタクの必死感を出さずにタピオカミルクティーが飲めるのでは!?と鼻息を荒くしたのが2023年。そう、「タピる」が流行語に輝いてから4年もの間、興味が無い振りをしながらうっすらタピオカミルクティーに想いを馳せて生きていたのです。もうすでに若干悲しい話かもしれない。

他に客がいないタイミングを見計らい、若干キョドりながらもタピオカドリンク店のカウンターに向かい、慣れた感じを装いつつミルクティーを注文していきます。しかしパーソナライズされた現代。「ミルクティーひとつ」のひとことだけで商品は出てきません。やれ紅茶の種類はどれか、甘さはどうするか、氷の量は?店員の矢継ぎ早の質問に限界が近かった私は、ろくにメニューも見ず全部「普通で」と返していきます。そして最後の質問「トッピングはどうされますか?」に、早くその場を離れたかった私は脊髄反射で「いらないです」、と。

これが良くなかった。

もう想像がついてる人もいるでしょうが、その店ではタピオカはトッピングの一種でした。店のポスターにもメニューにも看板にも当然のようにタピオカが沈んだカップが描かれているのに、標準のミルクティーにはタピオカは入ってないんだって。ふーん。いやぜんぜん、知ってたし。最初からミルクティーが飲みたくて注文したんですけど?

私はそんな顔をしながら氷以外の固形物が一切入っていない普通のミルクティーを片手に店を離れました。味は覚えていません。店員がレシートと一緒に渡してくれた「次回トッピング無料券」に全てを見透かされているような気がしました。

注文を失敗してるのもそうなんですが、恥ずかしさや自意識から注文ミスを認めなかったのがあまりにも情けない。「あ、トッピングで選ばないとタピオカって入ってないんですか?すみません、追加料金払うんでタピオカ入れてもらえますか?」と言えばいいのに。その場で小さな恥をかいておけば何度もこの情けない気持ちを反芻しなくて済んだというのに。


みなさんもタピオカミルクティーを飲んでみてはいかがでしょうか。

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