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Day8: The beautiful scone

ほんとうは、眠りたくなかったの?

クリスマスイブの夜はわくわくして眠くならないように、スコーンたちもオーブンの中に入りたくてうずうずしていたのかもしれない。

私自身はようやく冬眠から覚めて、冷凍庫のスコーンストックを空にした。ようやく、スコーンを焼くことができそうだ。

今回は、寝かせる時間と生地の均一化について検討する。
配合はDay6を踏襲した。強いて言うなら卵とミルクの生産元が変わった。

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卵は57g、ミルクの量を調節して、液体の量を130gにした。


小麦粉はDay7でも使用した富澤商店のスペルト小麦。

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ふるいにかけた粉たちに、サイコロ状に切ったバターを加え、キンキンに冷やした手でバターを一つずつつぶしながらパルメザンチーズ状の生地を作る。今更だけど、クロアチアのNin島のお塩は結晶の粒が大きいので篩にかけていなくて、砂糖は卵に溶かしている。


前回、卵とミルクを別に加えて後悔したので、今回は一緒にしてあげた。油脂と水分の対話?どうでしょうか、いい時間になりましたか?

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生地の均一化のために用いた作戦は、「MONJA」。もんじゃ焼きの焼き方を参考に、ボウルの中で土手を作成した。


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少しずつ加えて、周りの粉たちを馴染ませるように木のヘラで粉をまとめていく。今回は液を四度に分けて加えた。一番初めは少し、少しずつ量を増やして様子を見ながら。


今だから言える自分への言葉。Hey, you 一度に加えるなんて、混ざらないに決まっているよ。

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迷った末、生地を折る回数も二回だけ。
スコーンたちはしつこい女が嫌いそうだから、私もさっぱりしていきたい。



これまで冷蔵庫で数時間寝かせていた生地たちを、今回は一時間だけにした。焼く前にバターが溶けてしまうといけないので、一度は冷やさなければいけないと思った。冷えた状態からオーブン内で一気に高温にすることが大切なような気がする。バターの溶け方でクラックが決まるんじゃないか。

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型を抜いたら切断面に触れないこと。Jadeが「一番大切なこと」って言っていたので、抜いた後は気をつけてオーブントレーに並べる。

8個用のレシピで作っているのに、毎回はじめの型抜きで5個になってしまうのは、型の抜きかたにセンスがないからだと思う。この作業も、もう少し考察してより良くしていきたい。センスが。


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久しぶりに焼くスコーンたちを眺めている時間は幸せで、15分オーブンの前につきっきりで観察していた。気づいたらあっという間の15分間だった。今回は200度15分で、オーブン中段で焼成した。焼けば焼くほどなまの部分が消えるので安心はするんだけど、焼けば焼くほど水分は飛んでスコーンもカサカサになってしまうので、ちょうどいい火加減が求められる。スタバのスコーンは、ラテかクリームが必要でしょう?私はスコーンだけで美味しいを実現したい。

今回見ていて気づいたこと。私の相方、Bistroさんは、端部の熱が中央部よりちょっと強い。次回以降は、途中でオーブンを開けてスコーンを回転させるか、スコーンをサイドに置かないようにするかのどちらかで対応したい。







今回のスコーンがこちら。

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美味しそう?
はい、美味しかったです。

美しい?
はい、おそらくこれまでの私のベストスコーンです。


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そうです、この周りがサクサクなのが作りたかったスコーンです。クラックも、これまでの重たい感じはなかった。スコーンの生地って、そんなに寝かせちゃいけなかったんだ。


少しだけ、「スコーンを焼く」と言うことが、わかってきました。2021年の夏から始めて、焼く、約半年かかりました。



スタートラインって、呼んでいいと思う。

シンプルなのに、難しい。
シンプルだから、難しい。
シンプルだから、楽しい。



ついに、始まりました。
私のスコーンの研究。

励みになります。