あるデザイナーの心のモヤが晴れたらおかしなバズり方をした話・前編「モヤ晴れ」
12月1日と2日に開催されたイベントDesignshipにて、自分が長年抱えてた心のモヤを晴らす光明を得ました。
それはとある一枚の図なのですが、「これスバラシイ!」と思って雑にツイートしたところ1日で4万いいね・1万5千RTというおかしなところに行き着いてしまったので、ちょっとこれについてnote書きたいと思います。
イベント実況しただけで万単位のいいねとか経験ある人なかなか居ないと思うので、まあ誰かの何かの参考になればいいなと。
と言っても前編は私の心にあるモヤモヤと件の図についての話です。
バズについては後編で。
学生の頃から頭の中でモヤってること
デザイン学生あるあるなのですが、入学して初っ端の授業で先生から「諸君、デザインとは一体なんだね?」と問われたりします。そして先生はその答えを教えてくれません。それは君らのデザイナー人生の中で見つけなさい、的なアレです。
こういう禅問答的なのは結構好きなんで、私はずっとその問いを頭の片隅においてモンヤリと勉学に励んでおりました。
そして社会人になって、デザイナーの端くれとして仕事するようになると、この問いかけへの答えに悩むシーンが出てきます。
仕事してると「デザインってどこからどこまでを言うの?」とか「デザイナーはどこまで引き受けてくれるの?」的な質問を結構受けるんですよね。で、モンヤリ学んできた私はモンヤリとその時々に合わせて返答するわけですが、まあモンヤリしているわけです。(語彙ひどいな。)
で、そのへん整理するために文章化してみたりもしたのですが、どうも簡潔にまとまらず、実態ともズレてる感あったり。
ちなみにその時書いたnote記事はこれです。
そんなデザイナー人生を歩んできて、先日出会ったのがこの図↓。
この図が出てきた文脈は、以下のような内容だったと記憶しています。
物作りが製品中心から人間中心へとスライドする中で、開発の牽引役がTechnologyからDesignへとシフトすることが増してきている。TechnologyとDesignの性質の違いと、現在の世の中の変化の方向がマッチしている。
この図、文脈関係なしに、私にとって2つの大きなインパクトがありました。
インパクト1 Scienceという要素
今まで私はDesignについて考える時、Design、Art、Engineeringの3概念を対比して様々な事物、事象を分析するような発想でいました。
で、これがどうも、うまくいかない。しっくりこない事態が多い。
なぜだろう...。と思っていたのですが、どうも自分はScienceとTechnologyをEngineeringという一つの括りに無理やり押し込めていたことに気づきました。というかScienceという概念を無視していました。
なのでなんだかフワフワしてたのでないかと思います。思考の土台部分の一つがぽっかりの抜けていたわけです。
なぜ抜けてたかと言うと、私がScience分野の造詣を持ち合わせていないからですね。知らないものは認識できない。
図を見て、抜けていた支柱の一本を得たように感じました。
インパクト2 概念を区切ったり囲ったりしない
前述の通り私はずっとモノづくりをDesign、Art、Engineeringの3項で捉えてきました。それら3項のベン図を脳内で描いていました。
3つ円を描いて、それぞれ重なる部分もあるような、そんなイメージ。
が、具体例を挙げたりして考えれば考えるほど、重なった部分が大きくなってくのです。そして終いにはそれらの区別が全然つかなくなります。
[考えれば考えるほど境界がわからなくなっていく、の図]
人が作った何かは、すべてArt、Design、Engneeringを経由するじゃないですか。ベン図の形では説明ができない。
こういうのって言葉とか図にするのは無理なのかな?と思ったりもしました。
そこへ来て、この図です。
「それぞれにどんな傾向があるのか」「どこへ意識が向いて、どこへ訴求するのか」という指向の矢印が書かれているだけで、Art、Science、Design、Technologyを区分けることをしていません。何らか1つの事象、1つの物体の持つ多様な性質として描き起こされています。
そうなのね!丸とかで囲む形で描くんでなく、矢印で指向・方向性を示せばよかったのね!なんで今まで気づかなかったの自分!
と、脳内がパァァァァッとなったわけです。
本来の図の意味と自分の解釈がどれだけ合ってるのかわかりませんが、思考がパパァァァーッとなったわけです。(語彙...)
そして単純さという良さ
「内面由来か外面由来」「内向きか外向き」という単純な2軸で表現されているのもこの図の良い点だと思います。覚えやすい。
もっとも、単純ゆえにミスリードも起きやすいかもしれません。
内的に収束する過程で確実に外に漏れ出すし、外側へ放ったものは自らに跳ね返ってきます。内向きなのか外向きなのか、というのは一見してわかりづらいことも多いでしょう。
内か外かのどちらか一方だけ向いてる、という事もあり得ないでしょうし。
本質を捉える努力を怠ると大間違い犯すかもしれません。
と、解釈に気をつけるべき点あるし、盲信的に固執してもいけないけど、この図を記憶しとくことはメリット大きそうです。
ので、図の写真をtwitterでシェアしてみました。
シェアして周りからリアクションもらうと学びが深まりますしね。記憶に留めるにはメモするよりシェアするのが効果的です。
そしたら24時間で1.5万RT、4万いいね。何が起きたの...。
→ 後編「バズり」に続く。
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ちなみに、上記の図そのものと、図を見て私が想起したイメージは同一ではありません。
私の脳内に湧き上がったイメージはこんな感じ↓です。
どゆこと?と思った方は、こちらも読んでもらえるといいかもしれません。
あと、ここまで書いて思ったのですが、多数の意見に触れたり補足ツイートひねり出したりしてるうちに自分の解釈が元情報から離れていってる感もあります...。
Designshipのアーカイブ動画見てもう一度勉強します。
あまりに魔解釈が過ぎるようなら、このnote記事修正しますね。
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