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PENTAX67ジャンク修理 #1

防湿庫の肥やしになっていたシャッターの切れない壊れた右側の黒い67。そして、シャッター・通電確認済みのジャンク品として状態の悪い左の茶色い67がヤフオクに出ていました。お値段は驚愕の16,000円だったので、思い切ってシャッターユニットの移植を決意しました。


カメラの状態・動作チェック・分解

動画にもしてみましたので、作業の参考にされる方はこちらのほうがわかりやすいかもしれません。

外観チェック

見るからに、ボロいです。革を張り替えているし、極めつけはこのガムテープ。ジャンク臭が香ばしいです。

ガムテープが張ってあるカメラを買ったのは初めてです

ミラーボックスの中もお察しの通り。。。

ミラーのカビ


あっさりとれる革

そして、このガムテープ。

何のためかというと、裏蓋が浮いていてしっかりしまらずフィルムが感光したから張って閉めていたと思われます。外装は素地じゃなくて交換したほうがよさそうです。

ガムテープ!
裏もしっかりガムテープ

つづいてファインダーまわり行ってみましょう。

67はここに視度調整グラスを入れるらしい

もれなく、カビておりますが、はずせるのでここは漬け洗いできそうです。

視度調整グラスは外せる

これもジャンク理由の大きな一つ、レリーズボタンが根元からもげてありません。緩んでとれたものと思われますが、こんなところどうやったら緩むのか気になります。

ボタンが無いのでピンセットで

そしてここにも謎のガムテープ。穴でもあいているのでしょうか。。。

何のために貼られた?

意外なことにファインダーの中のミラーはとてもキレイでした。モルトはダメですね。

モルトはダメだが中身はきれいな軍艦部

1969年7月1日発売ですから、2024年の今年で55年経過しています。そりゃ錆びだって出ます。むしろ少ないかもしれない。

サビ・カビ、多少は仕方がない

動作チェック

いよいよ動作チェックということで、裏蓋を開けてみます。安定の幕のカビです。これももはやオールドカメラではデフォだと思ってもいいですね。

幕はどうやって洗うのか。。

クリティカルジャンクポイントの二つ目はここですね、裏蓋ヒンジの錆。これはしっかり閉まらないかもしれません。外装は使えなそうです。

ヒンジが錆びるのは直せない気がする

シャッターカウンターの切り替えです。ここは正常に動きました。今は120サイズのブローニーで10枚撮りしか使わないと思いますが、動くほうが嬉しい!

シャッターカウントはコインで回す

いよいよシャッターです。フィルムが入っていないとシャッターチャージができないので以下の手順でチャージできるようにします。

  1. 裏蓋を開ける

  2. シャッターカウンターの真ん中のダイヤルを回す

  3. 0より奥にメモリが行ったら蓋を閉める

  4. シャッターチャージをする

この方法で空シャッターが切れるようになります。

ダイヤルもしっかりまわります

ピンセットでレリーズボタンを押すとシャッターが切れました。生きているシャッターが1.6万円で手に入ったのはとってもラッキーだと思います。

今回のレストアでは、これをもう一台の67に移植したいのですが、まだまだ先ですね。頑張ります。

しゃったーーーーーーー涙

分解開始

分解は剥がした革のあまりをIPAという液体を使って掃除するところからはじめます。古い精密ネジは固着しているとすぐナメって終わります。毎回一番緊張するのは外装ネジの取り外しです。

ゆっくり丁寧に汚れを落とす

ネジが確認できるようになったら、どのネジを外すかサービスマニュアルを使って確認します。パネルの裏の部品を表側から留めている場合もあるので、しっかり確認しましょう。中で外れるとネジを無くしたり、組みあがった状態がわからなくなるので慎重に

サービスマニュアルのダウンロードができます。最後に記載しています。

今回は、メンテナンスをブログにまとめてくれている方がいらっしゃったのでメモ入りの状態で確認することができました。Sasha Krasnov(サーシャ クラスノフ)さんありがとうございます!

確認ができたら、ネジにドライバーをあてて山の形状が一致しているか確認しましょう。知らない方もいるかもですが、ネジには「0番」「1番」「2番」「3番」など、切込みの深さや角度によってフィットするドライバーが決まっています。

今回はPH0番を使いました

ネジの頭をなめることなく無事外せました。左右サイドパネルのネジを外していきます。

失敗しなかったとき、本当に安心します。

逆のパネルも同じ世に外していきます。

必ずサービスマニュアルを確認しながら外しましょう

次にファインダースクリーンの横についているネジを4本外しますが、この時精密ドライバーのサイズが長すぎてうまく入りませんでした。今日はここまでで一旦終了、続きは道具が届いたらやっていきます。


サービスマニュアルがアップされています

さて、初心者に中判フィルムカメラのレストアはうまくいくのか。フィルムカメラも2本しか撮ってないど素人なので、分解は慎重に。

分解するためのサービスマニュアルがだいたいアメリカやイギリスのファンサイトにアップされているので探してこのサイトを運営するSasha Krasnov(サーシャ クラスノフ)さんが

https://skrasnov.com/pentax-67-stuck-mirror-repair/ 
PENTAX67のミラーアップのメンテナンス方法についてブログを書いてくれていました。

サービスマニュアルのPDFもアップしてくれています

https://skrasnov.com/wp-content/uploads/2016/09/Pentax-6X7_service-manual.pdf

また、ブログの中では画像にマーカーを入れてくれたり、かなり丁寧に解説をしてくれているので、超初心者の僕にもできるかも!?と、思い込んで始めることにします。(絶対にそんなに簡単じゃないのはなんとなく予想がつきますね。。)


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