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ロストギラティナ使ってる私が先攻を選ぶ理由

先日CL新潟が行われ、ヤマグチヨシユキ選手が優勝した。
見たところ予選ではルギアVSTARが多く、Day2ではサーナイトexの数が多かったように見えるが、ロスト軸のデッキも一定数見受けられた。

ロスト軸のデッキというと、(デッキタイプにもよるが)元々じゃんけんで勝っても後攻を選ぶことが多かった。
しかし、私は去年からロストギラティナを使っているが、基本的に先攻を選んでいる。他の多くのプレイヤーが後攻を選んでいる中、なぜ先攻をあえて選択しているのか、後攻が選ばれがちな理由はなんなのかを言語化してみることにする。

後攻が選ばれがちな理由

①アクロマの実験を使用するため

誰でも思いつく単純な理由だが、アクロマの実験を後攻1ターン目で使用したいというのが1番の理由だと思われる。
特にバトル場でキュワワースタートできなかった時のケアが可能なのと、相手のバトル場がクレッフィやエンペルトVだった場合への回答にもなる。
先攻のデメリットとして、キュワワーを前に置けなかった場合と、相手のバトル場がクレッフィまたはエンペルトVだった場合、何もできずにターンが終わってしまうことが挙げられる。

②後攻1ターン目でおとぼけスピットを打つため

これもメジャーな理由だが、後攻1ターン目でウッウを起動しておとぼけスピットを打つ、というのがある。相手がHPの低いポケモンが並ぶデッキであれば1ターン目からサイドをとっていけるのが強みになる。
また、非エクメインのロスト軸だった場合、少しずつしかダメージが出ないため、相手がHPの大きいポケモンメインの構築だと、毎ターン攻撃していかないとダメージレースが間に合わなくなってしまうという理由がある(知り合いから聞いた話)。
特にルギアVSTARなどはかがやくアマージョを採用してダメージの少ないロスト軸のデッキを対策することが多く、1ターンの遅れが命取りになってしまう。

③相手のデッキタイプを見るため

ポケモンカードにおいて先攻をとるデメリットの一つとして、相手のバトル場のポケモンによっては、最初のターンの時点で相手のデッキタイプがわからないというのが挙げられる。
たとえばバトル場がルギアVであれば少なくともルギアVSTAR軸のデッキであることは特定できるが、マナフィのように複数のデッキに採用されているポケモンだった場合、デッキタイプが特定できない。
しかし、後攻であれば、相手が先に展開してくるため、相手のデッキタイプが特定できることがほとんどである。
非エクメインのロスト軸だった場合は1ターン目の盤面にはキュワワー、ウッウ、かがやくゲッコウガ程度しか置かないが、ロストギラティナのようなロスト+VSTAR/VMAXのデッキタイプの場合、進化が必要な関係で予め置いておく必要がある。
(もちろん技を打つのは3ターン目以降になりがちなので置くのは2ターン目でも構わないのだが、バトルVIPパスを多投してそれ以外のボールが少なめというデッキの性質上2ターン目以降に確実に2体置くというのが難しく、バトルVIPパスが初手に2枚来たら出さざるを得ないというのがある。また、できれば早い段階で進化させておき、倒されるリスクを軽減したい)

ヒスイヌメルゴンVSTARなどどのデッキとも問題なく戦えるアタッカーであれば良いのだが、ギラティナVSTARは非エクメインのデッキには機能しにくく、序盤に前に呼び出されて固定される、Vのひきさくで敵を倒したら急に220点出されて倒されるなどのリスクもあるためできれば大型のポケモン相手でなければ出したくない。ロスト軸のVアタッカーは相手のデッキタイプを見てから出したいというのが正直なところである。

④2ターン目でミラージュゲートまでいける

Dセグメントが使えた頃は「回収ネット」というロスト軸に必要不可欠なカードが使用できたため、先行2ターン目にミラージュゲートを使用できる場合もそれなりにあった。しかし、回収ネットがスタン落ちしたことにより、先攻2ターン目にミラージュゲートを使用することが困難になった(キュワワーを3体置く必要がある)。
しかし、後攻であればアクロマの実験が最初のターンに使えるため、2ターン目にロストゾーンを7枚にすることも現実的である。
ギラティナの場合、相手が大型のポケモン(特に回復を駆使してくるデッキタイプ)だった場合は早めにギラティナを起動して倒していきたいため、後2ロストインパクトの恩恵を大いに受けられる。

ただし、基本的にアクロマの実験を2ターン連続で使う必要があるため、後2ミラージュゲートは基本的に上振れだと言っていいだろう。

先攻を選んでいる理由

①’アクロマの実験を引けなかった場合の保険

①にて、先攻でキュワワーを前に出せないと何もできないことを説明したが、逆に後攻の場合、アクロマの実験に触れないとはなえらびだけでターンが終わってしまい、先攻1ターン目と大差ないことになってしまう。
先攻であれば、アクロマの実験が引けなくてもキュワワー2体でロストが4枚溜まるため2ターン目にウッウのおとぼけスピットまで辿り着けるので最低限の保証はあることになる。また、アクロマの実験を使うのは2ターン目以降なので、2ターン目のはなえらび(またはかくしふだ)でアクロマを引けばいいので、ハードルもかなり下がってくる。

一言で言えば先攻の場合はキュワワースタートできないとアウト、後攻の場合はアクロマの実験を引けないとアウトということなので、この点に関しては一長一短だろう。

②'おとぼけスピットを後1で打つメリットが少ない

②にて、後1でおとぼけスピットを打てるというメリットを書いたが、それは相手も後攻1ターン目で殴ってくるデッキタイプ(ミラーなど)だった場合のみの話であり、後1で攻撃してこない相手であれば先2で打っても同じである。環境デッキに後1で攻撃してくるデッキは割と少数派なため、確率で考えても先攻を取った方がメリットが大きいということになるだろう。
そもそも後1で殴ってくるデッキタイプだったとしても、後1で攻撃するためにはある程度の要求値に応える必要がある場合がほとんどであり、技が飛んでこないことも珍しくない。
上振れを狙って後攻を選んでしまったことが裏目に出ることも多いだろう。

仮に相手に後1で攻撃されたとしても、ロスト軸は相手のサイドが3枚になったタイミングでツツジを打ってそこから逆転するのが基本戦術なため、サイドを1枚先攻されても問題ないということになる。

また、ギラティナVSTARの場合はHPの大きいポケモンを一撃で倒すことが可能なため、無理に毎ターン殴る必要はないのも理由の一つだろう。

③'ロストマインを速い段階で打てる

これもギラティナのレシピを紹介してくれた知り合いの請け売りだが、先攻の方がロストマインを早い段階で打ち始めることができる。
先攻視点で相手が2ターン目にロストマインを打ち始めるのと後攻視点で相手が3ターン目にロストマインを打ち始めるのは基本的に同じ(どちらも自分の2ターン目の返しに当たるため)ということになるが、先攻3ターン目の場合は1ターンにはなえらび2回とアクロマの実験をしていけば3ターン目に10枚溜まるためロストマインに到達するのが比較的現実的になるが、後攻2ターン目となるとはなえらび2回+アクロマの実験が2ターン分なので8枚しか溜まらない(そもそも④に書いたように最初のターンにアクロマの実験に触るという時点でハードルが高い)。となると後攻ではキュワワーを3体並べるか、ロストスイーパーで自分のスタジアムを対象にするという挙動を求められる。
ロストマインをいかに早い段階で打ち始められるかも勝負を分ける(特にミラー戦では)ため、この点においては先攻の方が優れていると言えるだろう。

④'単純に先攻をとらせたくないデッキが多い

これもレシピを紹介してくれた知人からの請け売りだが、基本的にどんな環境でも、ルギアVSTARやパオジアンexなどのように先攻をとって先行2ターン目で殴り出した方が強いデッキの方が多いのである。彼らに先に攻撃するのを許すよりも、こちらが早めにロストを溜めていき、確実に先におとぼけスピットを打ってダメージを出してペースをつかんだ方が強いだろう。

ここまで私の考えと知人からの助言の内容を言語化してみた。
非エクメインのロスト軸は後攻の方を勧められることが多いだろうが、ロストギラティナを使っている方々はぜひ参考にし、改めてどちらが強いか考える機会になっていただければ幸いな限りである。
6月のJCSまでは新商品の発売が無く環境が変わらないため、あと1か月と少しはこの記事も役に立つのではないだろうか。

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