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そこに光はあるか、そこに何を見出すか【シリアルキラー展2020レポ】

こんばんは、青井いんくです。

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ヴァニラ画廊で開催中の「シリアルキラー展2020」に行ってきました。

私は平日の昼間に行ったのですが、あまり人も少なく、ゆっくりと観られました(チケットがハケていなかっただけかもしれませんが……)。相変わらず、興味深い展示でした。

また、昨年とは違うコレクションが一部展示されていたと思います。もしも私の記憶違いでしたらすみません。

パンフレットの内容は再録です。去年のパンフレットと比較したところ、一部のシリアルキラーの説明が去年は載っていたけれど今年は載っていない(その逆もあり)といった再編集があったくらいでした。あと昨年も思ったのですが、誤字が多めです。悲し。

小話・何を観たくてそこに行くのか

シリアルキラーと言うとマイルドに聞こえもしますが(そうか?)、言わば犯罪者、しかも殺人犯の絵や手紙の展覧会です。賛否両論があって当然だと思います。寧ろ否の方が多いかもしれません。実際、ジョン・ウェイン・ゲイシーの絵はアメリカのコレクターが買い集めては燃やしていると聞きました。

そもそも、これを書いている私も、決して犯罪者を崇めたり褒め称えたりしたいわけではありません。キャプションやパンフレットの文章を読んでショックを受け、その猟奇さに気持ち悪くなることもしばしば。そして、「グロテスクなものを好む自分、ちょっと人とは違う自分が好き」というような、厨二病的な観点から行っているわけでもない……と自認しています。

しかし、ヴァニラ画廊での「シリアルキラー展」は2016年から始まり、毎年のように行われている人気の展示です。

悪趣味、そう言われても仕方がないコレクションを、何故お金を出してまで好き好んで観に行くのか。何のために観に行くのか。

その答えのひとつが、ポスターにもあったチャールズ・マンソンの言葉に表れていると思います。

Anything you see in me is in you.
(お前が私に見るものは、全てお前の中にある。)

「自身の(或いは、人間の)内なる闇」を見たいから、人は「シリアルキラー展」に行ってしまうのではないでしょうか。

同じ族を殺すのは人間しかいない、というのは有名な話ですが、どうして人は人を殺してしまうのか。また、シリアルキラーのなかには、完全に地域社会に溶け込んだ「普通の人」も多くいます。なぜ、一見「普通の人」が大量殺人犯になってしまうのか

自分も周りの人も絶対に人を殺さない、果たしてそう言い切れるだけの証拠が、あなたにありますか?

その解を得たいがために、人間という生き物の深い闇を見てみたいがために、この展示に足を運ぶ。それが私なりの答えです。

たとえ覗き込んだ先が「無」であっても、深淵と同じで向こうがこちらをゾッとするほど見ていたとしても、どうにかして知りたくなるというのが人の性なのかもしれませんね。

何かを得たいと思って見るもよし、「シリアルキラーなんてさっぱり理解できない」と思うもよし、ただ単に興味本位で見に行くもよしの「シリアルキラー展2020」、お近くでしたら是非足を運んでみてください。

以上、青井いんくでした。

「シリアルキラー展2020」

場所:銀座ヴァニラ画廊
会期:2020年10/29(木)~12/6(日)まで
料金:2000円(展示室A・B共通、パンフレット付き)
※チケットは事前予約制です。また、パンフレット内容は再録です。
●会期中無休、12時~19時半営業 ※最終日(12/6のみ)12時~17時
●日時指定のチケットで1時間入れ替え制。
●18歳未満は入場できません。

入場時の検温等、新型コロナウイルス感染拡大防止策が取られています。詳しくは公式ホームページをご確認ください。

※繰り返しになりますが、本文著者に殺人及びその他犯罪を肯定する意図は一切ありません。殺したくないし、殺されたくないし、平和な社会が一番です。

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