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7インチ盤専門店雑記182「ジェシー・ハリス」

ノラ・ジョーンズのファーストが出た頃、まだウェブの音楽情報は大したものではなくて、自分でデータベースを作っておりました。そういう事情もあり、まずクレジットに目が行き、ジェシー・ハリスを知りました。そこからいろいろ調べまくり、可能な限り音源も入手しました。ツボというんでしょうね。思い切りハマりました。いいコンポーザーであることは誰もが認めるでしょう。そして彼自身のヴォーカルがイマイチ弱いということも同様でしょうか。上手い女性ヴォーカルを見つけて自分の曲を歌わせることに注力したのは正解でしたね。ノラ・ジョーンズ然り、レベッカ・マーティン然り、サーシャ・ダブソン然り、ついでにアマンダ・ブレッカーも一緒にしてよろしいかと思います。

レベッカ・マーティンは96年頃からワンス・ブルーというユニットを組んでいましたからねぇ。コンビを解消してノラ・ジョーンズの方に行ってしまいますが、レベッカ・マーティンもいいアルバムを連発しましたからね。両方にとって良い結果となりました。しかもレベッカさんはラリー・グレナディアという素晴らしいダンナを見つけて、共同作業が実を結びましたからねぇ。

ヘッダー写真の「Mineral」、ヴォーカルが弱いということも承知の上でよくできたアルバムです。ご自分の弱点を魅力に転換したわざはさすがです。これでいいんだと思わせる出来のよさです。ちなみに「Don't Know Why」の作者ヴァージョンは、オリジナル盤が入手困難でしたので、「Jesse's Box」で聴くことができました。どうしても人気曲に耳を奪われますが、このコンピもじっくり聴くに値する盤です。

彼については書きたいことがいろいろありますが、…ボチボチ。ともあれ、アナログで聴きたいサウンドなんですけどね、時期が時期ですから残念です。


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