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7インチ盤専門店雑記375「よく分からないレコード」

相変わらず不安定なカフェめし屋の売上げをサポートすべく、レコ屋作業に勤しんでおります。ちょいと頑張って作業をすると、クイッと売上げの数字が持ち上がります。面白いです。

ヘッダー写真は第2期ジェフ・ベック・グループに在籍したボブ・テンチが1982年にリリースした7インチ盤「Chain Gang」です。素性はよく分かりませんが、サム・クック・トリビュートのアルバムからシングル・カットされたもののようです。その時期にソロ・アルバムは作られておりません。

こういうよく分からないレコードが世の中には大量にあるのでしょうか、ウチにもいっぱいあります。レコード整理は非常に楽しいですが、こういったよく分からないレコードの、参加者や背景を調べたりするのが好きなんだと思います。時間に余裕があれば、そんなことばかりしていると思います。

この盤、B面のチョイとブルージーな「Looking For A Good Time」の方がボブ君のスモーキーで艶のない声にマッチしており好きなんですけど、その曲の作者に目をやると「Bardens - Tench」とあります。両面ともプロデュースとアレンジがピーター・バーデンスとなっておりまして、おや、「つい先日フリートウッド・マック絡みで書いた、キャメルのあいつかいな…」と繋がりまして、「おもしれ~」となったわけです。

ジェフ・ベック・グループの後に在籍したハミングバードとかキャメルとかって、70sの英国ロックということで、よく一緒の箱に入れられていたりしましたけど、あのあたりの音源って、好きな方は好きなんでしょうけど、あまり詳しい文献もありませんでしたし、昨今のインターネット社会においても、イマイチ詳しいと言うか正確な情報が得られませんよね…。おそらく、あの辺りがよく分からないレコードということになってしまったのかなと思うんです。

最近でこそ、Discogsとかにはそれなりの情報が載っていますが、ボブ・テンチとピーター・バーデンスの人間関係までは出てきませんよね。Wikipediaにはこのシングルの存在について触れられていますが、…加えてピーターさんの方はこの時期アラン・パーソンズ・プロジェクトとも共同作業していたとか書かれておりますが、アルバムを作ってない、つまり1~2曲の共同作業だと世の音楽データベースに載ってこないことの方が多いということなのでしょうか。

そして、残念ながらこの辺の音源となると、YouTubeにも上がってませんね。さすが、よく分からないレコードですね…。


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