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7インチ盤専門店雑記419「The New Basement Tapes」

いろいろなバンドのアメリカーナ好きが集まってやっていると言えばいいんですかね?キャロライナ・チョコレート・ドロップスのリアノン・ギデンズとDawesのテイラー・ゴールドスミス、マイ・モーニング・ジャケットのジム・ジェイムスが米国勢、エルヴィス・コステロとマーカス・マムフォードの両ビッグネームは英国人ですよね。しかも皆さん各々のバンドのフロントマンばかり…、何なんですかね?この豪華な顔ぶれは。こういうのって上手く行かないものと相場は決まっておりますけど、時々やられますよね…。

しかしコレ、バンド名からお分かりだとは思いますが、ボブ・ディラン絡みです。ボブ・ディランが「地下室」録音中に書いた未発表の詞に曲をつけたものなんです。ですからエルヴィス・コステロをはじめとした、ある程度以上に名うてのアーティストが名を連ねているわけですね。

曲によってかなり流動的なメンツでやっておりますが、いきさつ等はわかりません。それでも2014年当時としては、かなり面白いメンツだと思います。しかも、よくよく見ると、ラーキン・ポーのお二人、ミーガン・ローヴェルとレベッカ・ローヴェルもいますね。2014年ということを考えると面白いですねぇ。コステロのツアーで一気に知名度を上げたのはもっともっと後ですからね。

ただねぇ、この手の音とフレーズでアメリカーナの雰囲気って出せるんですけど、何だかやはり違うんです。この盤、普段やってないことをやっているような違和感というか、もの凄く上手い素人さんがやっているような印象が拭えないんですよ。プロデューサー、Tボーン・バーネットの好みですかね?Tボーン・バーネット関連作品は、個人的には当たり外れがあるんです。こちとらアメリカーナ的なものはそれなりに聴き込んでおりますからね。しかも英語圏の人間ではありませんから、歌詞の面白さは二の次です。評価が厳しくなっているかもしれませんがね。でも好きでやっている感はしっかりあります。そこは流石です。じゃあ何が足りないのか、血とかいう話なのか、風土的なものなのか、…正確には私にも分かりません。

反面、面白いなぁと思うのは、ルーサー・ディッキンソンやらジョー・ヘンリーやらが何か違う音楽をやっていても、アメリカーナとか、アーリー・アメリカン・フォーク・ミュージック的な味わいが出てしまうことですかね。だからあの2人に関してはハズレ無し、必然的に全部素晴らしいという評価になってしまいます。贔屓の引き倒し…。

ボブ・ディランはこのアルバムをどう思っているんでしょうね?聴きましたかね?さすがに聴いているか…。ダメ出しとか無かったんですかね?あまり話題にならないというか、日本語のウィキペディアのページもありませんからね。その辺、よく分からないんですけどね…。


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