見出し画像

7インチ盤専門店雑記485「Lou Ann Barton」

毎週ご来店くださり、毎回のようにレコードをお買い上げいただいているTさんという常連さんがいらっしゃいます。滅多やたらと音楽に詳しい方で、いろいろ教わります。アメリカン・ロックがお得意のようで、レア盤の情報は私なんぞ太刀打ちできません。レコードを減らすお手伝いをしていただいている中で最大貢献者のお一人です。

そのTさんとイーグルス関連はもう揃ったかという話題から、「グレン・フライのAfter Hoursのアナログは持ってない」ということで、最後の1ピースでもないのでしょうが、自宅のレコードラックにあった当該盤が旅立つことになりました。…取り出したところ、未開封盤ですね。

自宅のレコードラックはファミリーネームのABC順で並んでおり、主要バンドはその後にソロが続きます。店のレコードラックも同様の並びですが、自宅の方がより個人的な都合になっておりまして、例えばリック・デリンジャーやデリンジャー、ダン・ハートマンはウィンター・ファミリーの後にいます。ジョニー・ウィンターとエドガー・ウィンターが並んでいて欲しいのでファミリーネーム順なんですけどね。

ところが3分の1程度はお店に出張っているもので、さらに複雑になっております。イーグルス関連はやはり人気がありますから、イーグルス本体は全部お店にあります。そうなると、Eのアタマのところにいきなりグレン・フライのソロがあったりするわけで、悪目立ちしております。…どうでもいい話のようで、実はレコードを探すときに重要な意味が出てきます。そのイーグルスのソロ群の中にヘッダー写真のルー・アン・バートンが、ディラード&クラークと並んでありました。これ、私的にはグレン・フライ盤扱いなんです。

1982年リリースの「Old Enough」は、グレン・フライとジェリー・ウェクスラーがプロデュースしておりまして、マッスル・ショールズで録音されております。もちろんマッスル・ショールズ・リズム・セクションの2人、David HoodにRoger Hawkinsがバックアップし、グレン・フライもギターを弾き、歌っております。ジミー・ヴォーンがギターを弾いている曲があったり、アラン・トゥーサン提供曲があったり、実に豪華です。でも売れませんでしたけどね。

この方、テキサス州オースティン出身でブルース・シンガーと位置づけられます。1979年のファースト・アルバムは「Austin Festival with Stevie Ray Vaughan」といいますが、見たこともありません。つまりダブル・トラブルになる前のバンドで歌っていた人ですね。まあ要チェックのアーティストですが、知名度も低いのでグレン・フライ関連となるわけです。

こういった後生大事にとっておく盤とも言いきれない盤は、こういった機会におまけで付けてしまうに限ります。…Tさん、持っていらっしゃいますかね?

まあさもなきゃ、12インチ・シングルあたりでどーだ!これ ↑ 「Sexy Girl」の12inchですが「The Heat Is On」のDub Versionとかも入っているキワモノですけどね。案外よいのです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?