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7インチ盤専門店雑記492「Lost Highway」

ロスト・ハイウェイ・レコードの10周年記念サンプラーなのですが、そもそもこのレーベルは無くなってしまいましたよね。何だか虚しいサンプラーとなってしまいましたが、ここには好きなアーティストがごそっとおりました。ライアン・ビンガムにルシンダ・ウィリアムスがいれば個人的にはもう十分なんですが、映画「O Brother, Where Art Thou?」のサントラもここから出ているんです。明らかに自分好みのレーベルだということがもうこれだけでも知れますからね。

90年代のサンプラーCDなどは結構詳しいカタログやライナーノーツ的なものがついていて研究したりしたものですが、最近は詳しくはウェブでどうぞ的なものが多いわけですね。せめて ↑ このようなカラーのジャケット写真等の紹介はあるべきだと思いますけどね。もっと言えば、昔はカンパニー・バッグとか言われた盤を入れる内袋は同レーベルのレコードの紹介になっていたものがあって、あれが好きだったんですけどね。最近は白い何も印刷されていない袋に入っていますから、何だかつまらないんですよね。

昨日もブルーノートのサンプラーについて触れましたが、実はサンプラーって大好きなんです。殊の外イチオシの曲を集めているなと思われるサンプラーは流しているだけでかなり楽しめます。「この曲好きだな、このアーティスト掘り下げてみるか」といった聴き方が正しいのでしょうから、何だか次のこと、先のことを考えているのが楽しいんです。先のことを考えている時の方がポジティヴになれませんか?…私だけですかね?

まあ、とにかく、ライアン・ビンガムとルシンダ・ウィリアムスはかなり頑張ってアナログ盤で集め、掘り下げまくりました。以前ラジオ番組をやっていたとき、何度か「21世紀に聴くアナログ盤」という特集をやりました。ルシンダ・ウィリアムスはおススメしたい曲が多く、少しはかけたのですが、ライアン・ビンガムは2010年の映画「Crazy Heart」のサントラから「The Weary Kind」、つまり唯一のシングル・ヒットはかけたものの、他はあれもかけたい、これもかけたいで迷い倒し、結局かけられずに番組が終わってしまい、少し心残りがあるアーティストなんです。声が声ですから、ディレクター氏から「長渕剛みたい」と言われ、その先に進む気が失せてしまいました。…今更に結構好きなあたりなんですけどね。

何度も書いていることですが、この辺のアメリカーナ、ルーツミュージックといった音を聴かせるアーティストはいっぱいおりまして、日本には情報があまり伝わってこない辺りは掘り甲斐もあるのです。北米大陸をツアーして回っていれば食えますしねぇ。知名度が上がれば会場の規模が大きくなって行くという程度で、無理に極東まで出張ってくる必要がないんでしょう。案外良いのが無尽蔵にあるんですけどね。ナッシュビルを牛耳っている年寄りが卒業しないと、ウェブの有効活用も進まないんでしょうかね?何気にYouTube界隈は、この辺の現状が垣間見える場だったりしますけどね…。

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