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7インチ盤専門店雑記187「記憶」

1月17日ですね。阪神淡路大震災の日、湾岸戦争が始まった日、…常連さんのマキさんの誕生日。いろいろな意味で、忘れられない日なのですが、年によってはアメリカの大統領の教書演説をやっていたり、まあ年表を見るのが好きな自分にとっては、ちょっと特別な日です。

ここのところミュージシャンの訃報が続いており、何とも鬱々とした気分で過ごしております。昨年11月30日のクリスティン・マクヴィの訃報にはメチャクチャ驚かされました。そして1月10日朝のジェフ・ベック、翌日のバックマン・ターナー・オーヴァードライヴのドラマー、ロビー・バックマン、さらに続けて11日の高橋幸宏さんと3日連続の訃報もあり、正直なところフリーズ状態です。何か書こうかと思っても全然書けません。毎日アップしているnoteの文章は、書き溜めてあるものをアップロードしたまでです。

そして、昨日はラジオの収録日でして、2本収録のうち1本は「追悼クリスティン・マクヴィ特集」、いやはや寂しい限りです。「一つの時代が終わろうとしている感覚」という感想もよく目にします。同意です。どのみち、自分が長年聴き馴染んできたアーティストは皆さんかなりのご高齢になってますから、これからしばらくは訃報まみれになることは容易に想像できます。

クリスティン・マクヴィとかジェフ・ベックがいなくなったということがまだ上手く理解できていない状況で、昨日も不思議な感覚のまましゃべっていたんですけど、あまりに音楽に夢中になっていた自分にとっては、身近な人間がいなくなったのと同じような感覚なんです。

ミュージシャンは自分の音楽を残してくれていますから、亡くなってからも声を聴くこともできますし、これまでと同じように存在しているような気もしてしまうんです。記憶レベルでは変化がないようなもので、訃報を目にしつつも、そのまま音楽を聴くと同じように鳴ってくれるわけですが、やはり寂しい。実に不思議な感覚です。

まあ、亡くなった誰かの盤とかを選び出して、それについて語ってみるのもありなんですが、今日はとりあえずヘイリー・ミルズの「レッツ・ゲット・トゥゲザー」をご紹介しておきます。多くのディズニー映画に出演していた子役の女優さんです。クーラ・シェイカーのクリスピアン・ミルズのお母さんです。彼女はまだご存命だと思いますが、人々の記憶に残る仕事というのはいいのかなぁ…。何だかよくない気がすることもありますね…。難しいな。



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