見出し画像

さらまわしネタ帳028 - I.R.S.

女性ヴォーカルの好きな声について書いたりしたものだから、いろいろ聴きたくなってしまいました。GO-GO'Sとか、リアルタイムでは特別好きだったわけではないのですが、7インチ盤愛好家としては、まさに!これこそ7インチ盤で聴くべき音楽!といった趣きでして、割りと早い段階で状態のよい7インチ盤を買っておいたものでした。

実はGO-GO-'Sというよりも、ベリンダ・カーライルの「ヘブン・イズ・ア・プレイス・オン・アース」が大好きなのですが、この曲は1987年の特大ヒットなので、意外に7インチ盤は入手困難だったりします。一応米国盤も国内盤も持ってはいますけどね。他の曲も、ありそうで案外品薄だったりします。アルバムが売れたということもあるんですかね?

GO-GO'Sがデビューしたての頃は、女性だけのバンドで初の1位獲得という記録ばかり注目されたのですが、この人たち、最初に契約にこぎ着けたのがI.R.S.なんですよね。マイルス・コープランドのパンク/ニューウェーブ系のレーベル、International Record Syndicateです。音のはなしではなく、このロゴのデザインが妙に好きで、自分にとっては、何だか忘れられない80sテイストのアイコンの一つになっているんです。

GO-GO'Sの国内盤はCBS/SONYからリリースされまして、残念ながらスリーヴ等にI.R.S.のオジサンはいません。ベリンダ・カーライルのソロは海外はMCA、国内はVirgin Recordsからのリリース、…と思いきや、オジサン発見ですよ。「マッド・アバウト・ユー」という、Go-GO'S解散直後のファースト・ソロからのシングルは何故かI.R.S.からリリースされているんです。まあ契約関係だとか、レコード会社の権利関係とかいろいろあるんでしょうけど、国内盤に拘って7インチ盤専門店などをやっていると、I.R.S.のロゴなんぞ、まず見かけることはないんです。何だか懐かしくて嬉しくなってしまいました。

まあ、ベリンダ・カーライルさん、GO-GO'Sではヴォーカルでしたが、元はLAパンクの先陣を走っていたGerms(ジャームス?)というバンドのドラマーです。パンク/ニューウェーブ系のレーベルI.R.S.にはお世話になったので恩返しということなんですかね。

「ヘブン・イズ・ア・プレイス・オン・アース」はJR東海の「プレイバック・エクスプレス」のCMで使われたりして、日本ではおなじみの曲ですが、日本人受けがいいのか、いろいろなところで繰り返し使われますね。とにかく、シングル盤の世界的視点では、超がつくほど完璧な曲構成です。音もいいです。さびのフレーズから始まるあたり、忙しい現代の曲に通ずるところもあって、1987年というバブリーな時代感だけをネタにして考える以上に楽しめる曲です。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?