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7インチ盤専門店雑記329「「I.G.Y.」の聴き比べ」

ラジオ番組の収録が最終回まで終了し、ホッとしているのもつかの間、オタクの性とでも申しましょうか、今最も気になっているのは「ラジオでなければできること」が何なのかということだったりします。終わったからには別視点の模索です。オタッキーな番組とはいえ、同じ曲を繰り返しかけるのはやはり憚られるので、聴き比べというものがやり難かったなと思いましてね…。一度、「ビー・マイ・ベイビー」のオマージュ的な曲を何曲かかけた回がありまして、同じようなイントロが繰り返し出てくるもので、ディレクターK氏から呆れられたような、嫌な顔をされましてね、…当然ですね。自分の店でやるトーク・イベントだと、その辺遠慮なしにできますからねぇ…。

以前に「コンパリ」というシリーズのイベントを3回ほどですか、やったことはあるんです。コンパリゾン=聴き比べと言っても、カヴァーの聴き比べなんですけどね。オリジナルとカヴァー数種の聴き比べ、結構面白かったと思っているのは…私だけですかね。参加された方から「大変面白かったが、これはシンドイな」という感想はいただきましたかね…。

さて、まあ気にせず「I.G.Y.」の聴き比べです。近い将来、どこかのタイミングでやっておこうかなと考えております。ドナルド・フェイゲンの大名盤「The Nightfly」は、多くのエンジニアさんがレファレンス盤として使われるものですが、私個人的には当然LP「The Nightfly」も使いますが、やはり7インチ盤専門店のオヤジですから、「I.G.Y.」のシングルの方が好ましいかと考えております。

レコード・コレクターズ誌の2021年4月号でご紹介いただいたとき、この辺についても結構語りまして、写真入りで掲載されているのですが、紙幅の都合から当然ながら全てが掲載されているわけではありません。

実は手元には7インチ盤で聴くことができる「I.G.Y.」は5種類あります。ついている値札は2,500円から98,000円まで、かなり差があります。国内盤、米国盤、英国盤、米国盤サンプラー・ステレオ・サイド、米国盤サンプラー・モノラル・サイド、という内訳です。そう、米国盤のステレオ/モノ・サンプラーがありますから、この盤は両面とも「I.G.Y.」というわけで4枚5種の「I.G.Y.」、…これの聴き比べがやりたいなと思うのですが、イベントでやっても嫌がられるだけですかね…???微妙な差異でしょうから、オーディオ修行みたいになってしまいますかね…???

国内盤
米国盤、スリーヴが結構傷んでおりますが、盤面は非常にいい状態です
英国盤
米国盤サンプラー・ステレオ・サイド
米国盤サンプラー・モノラル・サイド

個人的な感想を申しますと、国内盤はやはり大人しい鳴りです。ニートです。凄くきめが細かい印象です。米国盤は国内盤に比べてラウドです。英国盤は穴が小さいせいか、米国盤より高音質な鳴りを聴かせます。スタビライザーで押さえつける必要がないということでしょうか。そして問題なのが、サンプラー・ステレオ・サイド、正直なところ、国内盤では聴こえないカッティング・ギターが聴こえると思ってしまうほど、クリアでブライト、ぞくぞくする鳴りです。各楽器の分離もいいです。サンプラー・モノラル・サイドはモノラル針で聴いてないので正確なことは言えませんが、当然ながら音の塊感がありまして…好印象です。

…と、テキトーなことを書いてみました。どうです、聴き比べ、やってみたくないですか…???

ま、実は次回のイベントがオーディオ系なので、あれこれ聴き比べをしたくなっているところなのです。


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