風に問う
いまそこには 変らず
花が咲いているか 月が出ているか
風に訊く
ぼくの恋しい人 忘れられない人
いまでもぼくを待って
そこでさまよっているのか
ぼくに歌ってくれた歌
いまでもひとり歌って
泣いているのか
「花を見るように君を見る」ナ・テジュ「風に問う」より

今日 空にある透明な星を 見られるだろうか

短い生が終わって
糸くずがもつれて
風がそのまま連れさって
誰も嘆くことさえ出来ない
3月27日あの日

今日 空にある透明な星を 見られるだろうか

空にある透明な星に 飛んでいった
ふわふわ ふわふわ
お母さんの作った手作りの髪飾り
お花がいっぱいの
長い髪にとってもよく似合う
14歳の少女

せめて その星の透明な輝きを探そう
この世にある
裏返ったまま
声もだせない
見つけられることもなく
透明な星にされた
その輝きを

今日 空にある透明な星を 見られるだろうか

せめて
想い起こそう
パンエイピュー
3月27日
ミャンマーで
軍に
胸を打ちぬかれ
死んでしまった
少女
いまでも僕を待って
さまよっている
たったひとりで
泣いている
声を出せない
透明な星
パンエイピュ−