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暗くてぬるい部屋で素直に歪んだ気持ちを吐露させて


TikTokで歌の上手な人たちがこぞって歌って投稿してた「寄り酔い」、歌詞がめちゃくちゃ好き。


家まで送ってもらいたいの

今夜満たされてたいの

できれば君にちょっと、濡らしてほしいの

酔いで寄りたいの

ごまかしてキスしたいの

君といたいよ

"暗くてぬるい部屋で"


「暗くてぬるい部屋」ってフレーズがとくに好き。

このフレーズを聞いて、思い浮かべる部屋の装いや温度、質感はきっと人によって異なるのだろうと思うけれど、なんだかちょっと切なくて愛しいの気持ちが溢れてるのは共通な気がする。

暗くてぬるい部屋には、誰かを好きなってしまってぎゅっと苦しい気持ちだったり、好きな人とセックスした後の甘ったるくて少し疲弊の伴った充足感だったり、実らなかった恋や別れてしまったかつての恋人を思うちょっとの侘しさだったり、気になる人とする電話での夜明け前のときめきとか、そういう感情が詰まってるんだろうな。

少なくとも私にはそう連想させるに足る、エモいフレーズだ。


そんな空間では、普段気丈に振る舞って、きらきらに溢れた人だって素直にならざるを得ないと思う。

いいこぶったって心の中には

大好きな人を独占して自分だけのものにしたいとか、他の人の目に触れないで欲しいとか、一種傷つけたいとか、自分のことしか考えられないようにしてやりたいとか、好きすぎてうまく伝えられなくなる感情とか、もはやつらいとか、くるしいとか、閉じ込めたいとか、愛したいとか、嫌いになりたいとか、ちょっと離れたいとかそばにいたいとか

わけわかんない感情が住んでるにちがいないと思っている。

隠したって無駄で、多分そこにはぜったいいる。そういう歪んだ気持ちを上手に隠して社会人としてやっているなかで、

きっと暗くてぬるい部屋はそれを簡単にあけてくる。あけたくさせる。吐き出して気持ちよくなりたいって気持ちを引っ張り出してきちゃう。


伝えたら相手が困るとか、考え出した自分が自己嫌悪に陥るとか、全部わかってるのにな。


自分のことが認められない人ほど自分のことが大好きだったりするし、自分のことを蔑む人ほど自分勝手だし、心に棲むくらいそういう自分ごと愛せるようになるための対処療法なのかもしれない。










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