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レコード棚を総浚い #73:『Dave Mason / Alone Together Again』

トラフィックの活動休止後、70年にアメリカ西海岸に渡ったデイブ・メイソンが、デラニー&ボニーやレオン・ラッセルらスワンプ人脈と録音したファースト・ソロ・アルバムが『Alone Together』。
スワンプの広大な沼の中でもとびっきりの名盤だと思う。
音楽評論家萩原健太氏は、この盤を指して「ジョージ・ハリソンの『オール・シングス・マスト・パス』と背中合わせに存在する一枚として記憶されるべき名盤」と評しており、その言葉に背中を押され、聴いてみたこの『Alone Together』CDで思いっきりスワンプ沼にハマったものだ。

その名盤を2020年に録音し直したのが本盤『Alone Together Again』なんである。

マーブル柄の盤面にまずは驚き、回してみて感動する。回るマーブルの上にカートリッジが浮かぶように泳いでいる様は、いつまで見ていても見飽きない不思議な光景だ。

1970年のオリジナル盤発表から50年を経ての録り直し(ご本人は、Re-imaginedと言っている)は、ボーカルの取り直しをしたかったからだと言っている。
オリジナル盤の若々しい歌唱もちっとも悪くないが、確かに本盤での歌唱には深みのようなものがある。


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