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【CHC】ST簡易選手名鑑 2024Ver.

お疲れ様です、イサシキです。

MLBでも球春到来。各球団がST前のキャンプに入り、現地時間2月22日のパドレス‐ドジャースのマッチアップを皮切りにSTも始まります。

今回は昨年に引き続き、カブスのSTに出場する選手を紹介します。

投手(22名)

New! Yency Almonte (イェンシー・アルモンテ)RP
ドジャースとのトレードでMichael Buschマイケル・ブッシュと共にノースシカゴへとやってきたSSWの使い手。
昨季は自己最多の49試合に登板したものの、制球面の悪化や怪我によってERAも5点台と苦しんだが、それでもスイーパーとシンカーの威力は健在。
ブルペンの薄かったカブスにとっては貴重な存在だが、マイナーオプションがないことを考えると正念場でもあるので、まずはSTで信頼を勝ち取る投球を披露したい。

Adbert Alzolay(アドバート・アルゾライ) CL
かつてのスタータープロスペクトが、今やカブスリリーフ陣の屋台骨に。
コマンドを含めた制球面に苦しんだ過去から脱却し、昨季58試合で22セーブを挙げる活躍を魅せた。終盤には誰かさんのせいで登板多寡になりIL入りもあったが、新指揮官Craig Counsellクレイグ・カウンセルの下でも揺るぎない信頼を得て、生え抜きのゲームフィニッシャーを目指す。
ルーキーイヤーに結婚した妻:Diana氏は栄養士の資格を持っており、SNSでも夫婦仲睦まじいご様子を拝見することができる。

Michael Arias(マイケル・アリアス) Prospect
元は野手としてプロの世界に飛び込んだものの、カブスと契約を結んだ21年には投手として登録されていた変わり種。
今や100MPH超のフォーシームと左打者のアウトコースへ大きく逃げていくチェンジアップを武器にA~A⁺で22試合に先発登板し、81.1イニングで高い奪三振能力を示した。
ルール5ドラフトでの流出を防ぐために40人枠入りを果たした粗削りの豪腕が、今季更なる飛躍を狙う。

Javier Assad(ハビア・アッサード) SP/RP
WBCでの鮮烈なリリーフを経て、カブスでも再三にわたりチームのローテーションを支えてくれた縁の下の力持ち。
突出した能力を持っているわけではないものの、右打者へのシンカー/スライダー、左打者へのカッター/フォーシームのコンビネーションでゴロを打たせて取るスタイルは今のカブスにピッタリ。
今季はまずローテ争いに勝つことが第一目標か。
故郷であるメキシコ・ティファナには、WBCでのAssadの活躍を称える巨大イラストボードが存在する。

Ben Brown(ベン・ブラウン) Prospect
力強い速球と縦に大きく割れるスライダーを武器とするドミネートタイプのオールドプロスペクト。22年のTDLでDavid Robertsonデービット・ロバートソンをフィリーズにトレードした見返りで得た選手でもある。
奪三振能力に優れる一方で制球面での不安が露呈した昨季を踏まえ、MLBではリリーフでの昇格が現実味を帯びてきているものの、そのポテンシャルはまだ青天井。このSTで圧倒的な力を見せつけることができれば…。

Jose Cuas(ホセ・クアス) RP
昨季TDLでNelson Velazquezネルソン・ベラスケスを放出してロイヤルズから獲得した苦労人リリーバー。
往年の名クローザーFrancisco Rodriguezフランシスコ・ロドリゲス:K-Rodに薦められて野手から転向した経歴を持つ彼の変則的なフォームから繰り出されるシンカーとスライダーはまだまだ伸びしろ十分。カブスに来てからの52試合で26試合に登板する鉄腕ぶりは、まさしく”Steve Cishekスティーブ・シシェック2世”とも言ったところだろうか。
STでは投球の熟練度を上げ、頼れるリリーバーへの階段を駆け上がれるかに注目。

Kyle Hendricks(カイル・ヘンドリックス) SP
2014年にMLBデビューして以来、カブス一筋でローテーションを守ってきた”Professor”。
ここ2年は怪我もあって思うような投球ができなかったものの、昨季は各球種のコマンド制度が復活して打球管理の良さが戻り、打者へのハードヒットを許さない全盛期さながらのパフォーマンスを披露してくれた。
オフに1年$16Mのクラブオプションを行使されて残留。一旦区切りとなる今季は集大成となる投球を披露したい。
父のJohn氏がプロゴルファーであるためか、Hendricks本人もゴルフの腕前は上級者並み。

Porter Hodge(ポーター・ホッジ) Prospect
今オフ40人枠入りを果たしたバックエンドスターター候補。
昨季はAAでフルシーズン投げ、ERA5.13ながらK%28.5をマーク。力強い速球とプラスピッチとなり得るスライダーは高評価である一方、四球の多さやBABIPの高さからFIPとの乖離があるのはまだまだこれからの成長を期待したい。

Bailey Horn(ベイリー・ホーン) Prospect
21年にRyan Teperaライアン・テペラとのトレードでホワイトソックスから獲得したリリーフサウスポー。
昨季はAA~AAAで45試合のすべてにリリーフ登板し、62イニングに対して78奪三振と支配力の高さをアピールした。
左腕リリーフの薄いカブスにとって、Hornのブレークアウトはこの上ない戦力の上積みになるが、果たしてSTで開幕MLBを掴む投球はできるだろうか。

New! Shota Imanaga(今永昇太) SP
「投げる哲学者」がついにMLBの舞台に挑戦。
NPB屈指の威力を誇り、WBCでも高品質だと証明されたフォーシームに加え、独特な変化を誇るスプリットチェンジを含めた多彩な球種とピッチングIQの高さで勝負することのできる巧者。ピッチングに関する柔軟な姿勢も魅力で、高い修正力と適応力をMLBクラスでも発揮できるかに注目が集まる。
”Hey Chicago, What do you say? The Cubs gonna win today!”

Caleb Kilian(ケイレブ・キリアン) Prospect
21年にKris Bryantクリス・ブライアントとのトレードでジャイアンツからやってきたスタータータイプのオールドプロスペクト。
球速アップのおかげでブレイクアウトを果たし、手薄なカブスのローテーションを支える存在として取り上げられたが、MLBでは2度壁に阻まれてしまった。ピッチングのまとまりは良いものの、どの球種も及第点クラスであり、MLBで苦戦した制球力を丁寧に磨いていく必要があるか。
既にチヤホヤされるフェーズは終わっており、カブスのローテーション争いもかなり後方からのスタート。それでもSTからハイクオリティのデリバリーを披露してアピールしていきたい。

Mark Leiter Jr.(マーク・ライタージュニア)PR
左打者へのスプリットに活路を見出した昨季は32歳にして自己最多の69試合に登板するブレイクを果たした遅咲きのセットアップ。
元々スターターだったものの、なかなか芽が出ずに数回のDFAも経験した苦労人であり、アラサーを戦力にするカブス再生工場に揉まれた1人でもある。
今季も右投手なのに左打者キラーとして君臨できるようなピッチングを期待したい。

Luke Little(ルーク・リトル) RP
高校時代のブルペンセッションで105MPHをマークし、一躍時の人となったカブス期待のプロスペクトリリーバー。
ダイナミックなエクステンションから繰り出される強烈なフォーシームと切れ味鋭いスイーパーのツーピッチで、昨季9月にコールアップを果たした後の7試合すべてで無失点をマークした。
とても23歳とは思えない威圧感と圧巻の力強さで左腕リリーバーとしての地位を確立し、今季のブレイクアウトを期待したい。

Julian Merryweather(ジュリアン・メリーウェザー) RP
ブルージェイズからのDFAを経験したのちにカブスにクレームされ、そこからセットアップまで昇格したDFAドリームの申し子。
いわゆる”Death Ball”と呼ばれる横成分のない縦スライダーと平均98HPMをマークするフォーシームを軸に淡々と結果を重ね、気が付けば自己最多の69試合に登板。72イニングで98奪三振という成績も、カブスに足りなかったゲームチェンジャータイプのリリーバーとして貴重な存在となった。
今季もファイヤーボーラーとしてカブスを勝利へ導く投球を披露したい。

New! Hector Neris(ヘクター・ネリス) RP
アストロズ時代にはWS制覇も経験した百戦錬磨のリリーバーで、今季より1年$9M+オプションでカブスに入団。
年齢を重ねる中でフォーシームの球速低下などの懸念事項が出てきているものの、昨季はスプリットとの組み合わせで自己ベストのERA1.71をマーク。ハードヒットを抑制できる点も、長年MLBで生き残ってきた術と言える。
今季は8回での起用予想。Alzolayにつなぐ重要なイニングで今まで通りの結果を残せるかに注目したい。
カブス入団が決まった際にはすぐにXのアカウントをカブス関連のもので埋め尽くし、”Hello Chicago!”と印字された画像を投稿してファンを喜ばせた。

Daniel Palencia(ダニエル・パレンシア) RP
21年にAndrew Chafinアンドリュー・チェフィンをトレードした際にアスレチックスからやってきリリーフルーキー。
投球の約2/3を占めるフォーシームは威力抜群で、常時100MPH前後をマークするファイヤーボーラーぶりだが、ツーピッチめのスライダーに関してはまだ再現性が低く、ウィ二ングボールで空振りが奪えないことや与四球を許してしまうケースが多かった。
粗削りな投球ではあるものの、これだけのパワーピッチができるのは一種の才能。マイナー時代はスターターでもあったので、カブスのブルペンを支えるタフさとマネーピッチの創出を期待したい。

Drew Smyly(ドリュー・スマイリー) RP
ここ数年でカーブボーラーにスタイルチェンジし、行く先々の球団でローテーションを支えてきたジャーニーマン。
昨季も打球管理の良さは光っていたものの、6月以降は打ち込まれて後半戦はリリーフへと配置転換。9月には安定感を取り戻したもののシーズンERAは5.00とキャリア2番目に悪い数字を叩き出してしまった。
ドライブラインでピッチング改造に取り組んでいるものの、今季も引き続き開幕からリリーフ予想。契約最終年(オプションは残っている)であることを考えると、当然安泰ではないため、1試合1試合で結果が求められる。
実は2017年オフにもカブスが2年契約でSmylyを獲得していたが、当時はTJ術後で、1試合もMLBで投げることなくレンジャーズへとトレードされてしまった過去がある。

Justin Steele(ジャスティン・スティール) SP
かつて108年ぶりのカブスWS制覇に大きく貢献したエースJon Lesterジョン・レスターを彷彿とさせる投球で大ブレイクを果たしたカブスの現エース。
以前はデリバリーの複雑さが見られて自滅するパターンが多かったが、Lesterからのアドバイスで右打者のインコースにフォーシーム、左打者のアウトローにスライダーというシンプルなデザインに変えた途端に別人のような投球を披露。安定感のある投球内容でサイヤング賞投票5位に入った。
終盤は息切れしたものの、Marcus Stromanマーカス・ストローマンが抜けた今季はローテーションの軸としての活躍が期待される。
バッテリーキャンプでは既に今永のボールを見ており、そのエゲつなさに思わず”Filthy(すげえ)”とSNSでつぶやいた投稿がMLB公式にまで取り上げられた。
今年1月には22年5月に婚約したLibby氏との結婚式が執り行われ、新婦にホームランを打たれるパフォーマンスを披露していた。

Jameson Taillon(ジェームソン・タイヨン) SP
2度のTJや大規模な手術を経てもなおローテを守る不屈のクレバースターター。
ヤンキースからの移籍初年度となった昨季はビックリするほどの背信投球でファンからも非難轟々だったが、7月以降はイニングイーターとして裏からチームを支えた。
4年契約の2年目。Xでもワークアウトの様子を時折投稿しており、今季こそはローテ2番手としての働きに期待したい。
カブスではIan Happイアン・ハップがコーヒーに精通する選手として知られているが、Taillonも大のコーヒー愛好家。ヤンキース時代にはBoone監督にコーヒーを差し入れしている。

Keegan Thompson(キーガン・トンプソン) RP
22年に10勝を挙げた若手右腕。
2500回転を超えることもある高品質のフォーシームを武器に21年MLBデビュー。MLBの舞台でも力強い速球を披露するものの、指標スタッツはMLB下位に沈み、昨季は故障に悩まされる1年を送った。
プロスペクトが徐々にMLBReadyへと成長している昨今の状況でThompsonの立場も怪しくなる中、いかに良いパフォーマンスを発揮できるかに期待がかかるが、果たして…。

Hayden Wesneski(ヘイデン・ウェズネスキ) SP
変則的なアームアングルから繰り出されるスイーパーが特徴的なスターター候補。
22年にScott Effrossスコット・エフロスとのトレードでヤンキースから獲得し、そのままシーズン後半にはMLBデビュー。持ち前のスイーパーとコマンド能力の高さから昨季は開幕ローテ5番手に抜擢されたものの、フォーシームのコマンドが定まらずに痛打される日々が続いてあえなくローテ陥落。以後スイングマンとしての起用に落ち着いた。
今季もローテ5番手を争う立場。昨季よりもライバルが多い中、いかに長所であるスイーパーを引き立てられるピッチングができるかにかかっている。

Jordan Wicks(ジョーダン・ウィックス) SP
大学生No.1サウスポーとしての評判を引っ提げて21年MLBドラフト全体21位でカブスから指名を受けたルーキー。
スケールで70評価(最高80)を受けたチェンジアップの精度は高く、技巧派と言われながらも平均92MPHまで上昇してきたフォーシームの威力も日に日に増している状況であり、昨季8月にコールアップされて初先発を任されたパイレーツ戦で5回9奪三振をマークする力投を見せた。
今季は手中に収めかけているローテ5番手の座をSTで争う。
その投球スタイルやメガネ姿から、かつてカブスに所属し、20年にはノーヒッターも達成したAlec Millsアレク・ミルズと重ねている人がいるとかいないとか…。誰だよ、左のMillsとか言ったやつは

捕手(2名)

Miguel Amaya(ミゲル・アマヤ) C
昨季AAからの飛び級昇格を果たしたパナマ出身の捕手。
マイナー時代は卓越した選球眼とパンチ力のある打撃が売りで、ディフェンス面でもフレーミング能力に一定の評価があった。MLB昇格後は第2捕手としてプレーしつつも53試合に出場し、6月にはOPS.958をマークするなどこれからの活躍に期待が持てる一面を垣間見ることができた。21年オフにTJ手術した右肘も良好のようで、ポップタイム1.98秒もMLB平均を上回る。
オプションが切れているだけに、後がない状況ではあるもののこれからの活躍が楽しみである選手の1人。Yan Gomesヤン・ゴームズが今季終了後にFAとなることを考えれば、正捕手への階段を駆け上がるシーズンになってほしい。

Yan Gomes(ヤン・ゴームズ) C
パンチ力のある打撃とMLB有数のディフェンス能力を誇るカブスの頼れるベテラン捕手。
36歳となった昨季、さすがに強肩と評された肩やフレーミング能力に陰りが見えてきたものの、打撃では変わらぬ安定感を維持し、2シーズンぶりの2ケタ本塁打をマークした。
今オフ1年$6Mのクラブオプションが行使されて残留。チームリーダーとして、若き投手陣の指導役としてカブスには欠かせない存在になるだろう。
MLBでのブラジル出身選手第1号。妻のJenna氏は日系4世で、Gomes自身も幼少期を日系人が多いサンパウロで過ごしたため、単語レベルで日本語も話せるそう。今永とのバッテリーでも決して意思疎通がディスアドバンテージになることはなさそうだ。

内野手(9名)

New! Michael Busch(マイケル・ブッシュ)1B/3B
カブスの数少ないサウスポープロスペクトであったJackson Ferrisジャクソン・フェリスを放出して獲得した、カブス待望の左打者プロスペクト。
ソリッドな打撃能力に加え、複数ポジションをこなせる器用さを持ち合わせた存在で、個人的には率の残せる”Max Muncyマックス・マンシー”が将来像ではないかと考えている。
とはいえ満を持してMLBデビューした昨季はややコケ。大谷翔平をはじめとした大補強を敢行する今季ドジャースでは、その守備能力の低さもあって試合出場を見込めなかったのも事実であるため、まずはカブスで起用予想される1Bでの活躍を果たし、レギュラーの座を掴みたい。

Nico Hoerner(ニコ・ホーナー) 2B/SS
球界屈指の守備能力を誇るカブスの若き秀才プレーヤー。
ドラフト指名時より完成されていたコンタクトツールがここ2年で開花し、持ち前の俊足好打ぶりを発揮して得点圏へのチャンスメイクをする傍ら、守備ではショートのDansby Swansonダンズビー・スワンソンとの球界屈指の二遊間を形成し、自身も華麗なグラブハンドリングでOAA13をマークし、見事自身初のゴールドグラバーに輝いた。
高校通算最多本塁打の記録を持つ佐々木麟太郎(花巻東)が進学先に選んだスタンフォード大学の出身。野球に対するメークアップは人一倍強く、いつもホームゲームではアーリーワークを欠かさないなど、26歳にしてチーム全体から一目置かれている存在であるが、前監督のDavid Rossデイビット・ロスが誕生日を迎えた日に本人へポップタイプ2秒切りを要求するナチュラルな鬼畜っぷりも兼ね備えている。

Nick Madrigal(ニック・マドリガル) 3B/2B
攻守でチームを支えるかつての有望株。
今季からコンバートしたサード守備ではアームや21年に負ったハムストリング故障による長期離脱などの影響を心配されたが、終わってみれば堅実な守備範囲を披露してOAA10をマークする活躍ぶりで、カブスの鉄壁な内野守備を象徴する1人になった。
とはいえコンタクトツールに優れていたはずの打撃は思い通りの成績とはいかず。タイプ的にもHoernerとダダ被りであるため、ホワイトソックス時代でのルーキーイヤーに魅せたスプレーぶりを発揮し、サードとしての地位を確立させたい。
同じベイエリア出身のHoernerとは高校時代より対戦経験があり、今でもお互いが切磋琢磨しあう仲である。また、Joel Wolfeジョエル・ウルフ氏はMadrigalのエージェントであり、同じエージェントを選任した鈴木誠也に対してWolfe氏を介しつつカブスへの勧誘メッセージカードを送った話は有名。

Miles Mastrobuoni(マイルズ・マストロボーニ) UT
昨オフレイズからトレードでやってきた、走攻守における貴重なユーティリティプレーヤー。昨春のWBCではイタリア代表としてもプレーしている。
シュアな打撃とスプレーヒットができる能力はマイナーで敵なし状態で、昨季は鈴木誠也の開幕IL入りに伴って開幕戦では9番ライトでスタメン出場を勝ち取ったものの、MLBではなかなかギャップパワーを発揮できず、俊足を活かした走塁技術や複数ポジションをこなすユーティリティーさでチームに貢献をする日々が続いた。
希少性を考えるとロースターに1枚欲しい存在ではあるものの、下からの突き上げやライバル選手の登場で立場は安泰ではないため、STで打撃アピールをすることが求められる。

Matt Mervis(マット・マービス) 1B
鋭いスイングから長打量産が見込めるプロスぺクト。
Covid-19の影響で縮小された20年ドラフト外入団の選手ではあったものの、その熱意は当年のドラフトが終了してすぐにフロントがラブコールを送ったほど。
22年にA⁺~AAAで36本塁打をマークし、満を持してコールアップされた昨季は打球こそ痛烈なあたりが多かったものの結果には結びつかず、27試合で.167/.242/.289/打率/出塁率/長打率OPS.531と高い壁に阻まれた。
それでもかつて同じようにルーキーイヤーで苦しんだAnthony Rizzoアンソニー・リゾのような成長曲線を描ける可能性もあり、チャンスが与えられれば大化けする可能性も。まずはSTで新加入のBuschを押しのける打撃を披露したい。

Christopher Morel(クリストファー・モレル) UT
Javier Baezハビアー・バイエズを彷彿とさせるエモーショナルなプレーと細身な体躯から放たれる衝撃的な打球が印象深いカブスのランドマーク候補。
AAから飛び級で昇格した22年にはMLB初打席で初本塁打をマークするセンセーショナルな活躍を魅せると、粗削りながらもそのパワーと複数ポジションをこなす器用さでそのままロースターに定着。バンプアップして臨んだ昨季は開幕こそAAAスタートだったものの、5月のコールアップからわずか2か月で16本塁打をマークするなど、一時期大谷翔平の本塁打ペースと肉薄する勢いで打ちまくった。
身体能力が高い一方でまだまだ未完成な部分も多く、守備に関しては24歳でほぼDHという非常にもったいない起用法。今オフのDLではサード守備に専念していたこともあって、今季は守備面での能力向上を見込みたい。
今オフのカブス大興味芸大会に最も付き合わされてしまった人物でもある。

Dansby Swanson(ダンズビー・スワンソン) SS
球界随一の守備能力を誇るカブスの顔。
7年$177Mで加入した昨季は打撃のムラがありながらも持ち前のタフさと圧倒的なディフェンス能力を見せつけ、ショートでマークしたOAA20は全MLB選手中トップの数値。もちろんブレーブス時代と合わせて2年連続のゴールドグラブ賞に輝いた。
クラブハウスのリーダー的存在にもなっており、負けが込んでいた6月には率先してGomesと共にチームミーティングを開いて士気を高め、フロントにはTDLでの売り手ムーブに回ることを断固反対する意思を伝えるなど、既に多大な影響を与えている。
妻のMallory氏はシカゴの女子サッカーチームに所属しているアメリカ代表FW。1月には同チームと4年契約のエクステンションを結んでおり、夫婦そろってシカゴを代表するプレーヤーとなりそうだ。

Luis Vazquez(ルイス・バスケス) Prospect
どことなく守備能力を高く評価されていたタイプのプロスペクトだが、昨季はAA~AAAで急激に長打力が向上し、たった1シーズンで通算16本塁打を上回る20本塁打をマークしてしまった。
究極的なプルヒッティングと開花した長打力を突き詰めればBaezのような存在になる可能性も秘めているものの、現実的にはロックされている二遊間に割って入るのは難しいので、昇格となればIFUTとして成長するのが理想的かもしれない。
今オフのプエルトリコリーグではオールスターにも選出される活躍中。

Patrick Wisdom(パトリック・ウィズダム) 3B/1B
みんな大好きカブスのロマン砲。
名前とは裏腹な低打率高長打の打撃が代名詞であり、Frank Schwindelフランク・シュウィンデルらと共に突如覚醒した21年からカブスの再建を支えてきた数少ない1人となった。
昨年放った55本のヒットのうち、23本は本塁打という魅力あるパワーと表裏一体のK%36.8という諸刃の剣をどう扱うかは新監督Counsellの腕の見せ所。ドライブラインで取り組んでいるコンタクトドリルも活かして、確実性のある打撃を身に付けた際の破壊力は…。
守備が年々悪化していることもあり、打力を活かせないと立場が危うくなる状態。この正念場をどう乗り切るかは注目に値するだろう。
かつて脳腫瘍を患った当時6歳の少年との交流した経験から、その少年が入院・治療を受けていた小児研究病院へ自身が手掛けたグッズの売り上げの一部を寄付している。

外野手(7名)

Kevin Alcantara(ケビン・アルカンタラ) Prospect
21年のTDLにRizzoとのトレードでやってきた大型ハイシーリングイプの外野手。
走攻守におけるすべてのスケールが平均以上の評価となっており、昨季も主にA⁺で.286/.341/.466 OPS.807とややまとまった成績には留まったものの順調に成長を続けている。
Happや鈴木誠也のポジションロックと外野手プロスペクトの飽和でMLB昇格までが非常に激戦となっている中、スケールの大きさと大柄な体格でセンターを守ることのできるアドバンテージを活かして今季躍進を果たしたい。
MLB.comのプロフィール写真がすごいことになっている。

Alexander Canario(アレクサンダー・カナリオ) Prospect
昨季MLBデビューを果たした、長打力が売りのプロスペクト。
21年にKilianと共にジャイアンツからトレードでやってきた段階で高い評価を受けており、マイナーでも度々強肩強打を披露して期待値を上げていた。
22年オフのドミニカ・ウィンターリーグでのコンタクトプレーで左足首骨折、左肩脱臼という痛々しい負傷を追ったものの、6月にはリハビリを兼ねてルーキーリーグの試合へ出場して以降徐々に強度を上げていき、昨季9月には念願のMLB初コールアップを果たした。
昨季は可哀そうなくらいMLBでの出場機会を与えられなかったものの、そのパワーポテンシャルは光る原石そのもの。競争の激しい外野で勝ち残るためにも、まずはSTで結果を出したい。

Pete Crow-Armstrong(ピート・クロウ-アームストロング) Prospect
驚愕の守備範囲を誇るカブスNo.1プロスペクトで、通称PCA。
21年にBaezとTrevor Williamsトレバー・ウィリアムズとのトレードでメッツから加入した当時は、5月に受けた右肩手術の影響でマイナー含めて出場なし。翌年Aからカブスでのキャリアをスタートさせると、持ち前のアグレッシブな守備走塁に加えて評価の分かれていた打撃でも安打を連発。各階級でOPS.800超えをマークして順調に評判を上げていった。
AA~AAA合計で20本塁打をマークして長打力も見せつけた昨季は、失速するチームを変える劇薬的存在として9月にコールアップされたものの、MLBでは初ヒットが生まれなかった。
噂の絶えないCody Bellingerコディ・ベリンジャーとの再契約が実現しないケースでは、センターのレギュラー筆頭格となる今シーズン。サンプルの少なかったAAAで実戦経験を積ませるか、いきなりMLBの舞台でまとまったプレータイムを与えるか…。フロントは前者寄りの考えを示しているが、いずれにしてもリグレーで歓喜の「PCAコール」が聞ける日も遠くはない。

Brennen Davis(ブレネン・デービス) OF
故障続きの21年フューチャーズゲームMVPで元トッププロスペクト。
野球経験の浅さや身体能力頼りのプレースタイルながらも、30‐30を狙える将来像の元で21年にはAAA級まで昇格する活躍を魅せた。
期待された22年以降は怪我に次ぐ怪我に泣かされ、出場機会を減らすどころか成績も急降下するなどキャリアが一転。MLB昇格から大きく遠ざかる数年を過ごすこととなった。
期待を込めて22年には40人枠入りしたものの、もはやその立場も危険水域。評価を落としてどん底を経験した男が這い上がるためには、このSTで結果を残すしかない。

Ian Happ(イアン・ハップ) LF
コンテンド期を知る数少ないカブスの生え抜き野手。
スイッチヒットから繰り出さネルコンタクトツールとパワーツールを兼ね備えた打撃に加え、確かな選球眼で四球による出塁も多い。また、かつてはUTとしてほとんどのポジションを経験した経歴もあり、レフトに専念してからは2年連続でゴールドグラブを獲得する働きを見せている。
プレースタイル的にも、過去にカブスに在籍したBen Zobristベン・ゾブリストの後継者ともいえるが、近年のバンプアップぶりを見ると、若き日のUT性は失った方が良いのかもしれない。
鈴木誠也と大の仲良し。鈴木の移籍1年目にあたる22年には、夏場に「誠也の親友」とデカデカ書かれたTシャツを着て練習していたこともある。

Seiya Suzuki(鈴木誠也) RF
メジャー3年目にして打線の軸を担うカブスのキーパーソン。
シーズン中でも恐れることなく改良しようとするバッティングメカニクスに天井はなく、好不調を繰り返しながらも昨季は日本人右打者として初のシーズン20本塁打をマークするなど、その力をアメリカでも見せつけてきた。
また、移籍初年度はマイナス指標だらけだった守備も改善し、昨季5月にはOAAがMLB外野手で1位となるレベルにまで適応してきている。
抜けたBellingerの穴を埋めるのは彼しかおらず、今まで以上にマークも厳しくなる可能性が高そうだが、繊細で緻密な思考を持ち、常に自分自身の身体をドミネートして最良のパフォーマンスを発揮しようとする姿に、もはや死角はない。
NPB時代からの面白キャラは変わっておらず、昨年のキャンプでバンプアップした様子を捉えた写真に対して「ドラえもんやん」とInstagramに投稿したところ、現地ファンに抜き取られて何かと使われてしまっている。

Mike Tauchman(マイク・トークマン) CF
昨季のカブス外野事情を救った「寡黙な仕事人」。
17年にヤンキースでブレイクしたのち、KBOを経由しながらも昨季マイナー契約。5月にBellingerがILに入って昇格すると、持ち前の堅実なアプローチがカブス打線の起爆剤となり、5月は.355/.475/.387 OPS.862と1番打者としてこの上ない成績を残してアクティブロースターに定着した。また、33歳という年齢で外野3ポジションをこなせる身体能力と器用さもチームにとっては貴重で、しかもOAAはプラスをマーク。7月にはカブスを8連勝へと導いたカージナルス戦でのスーパーキャッチもあり、これが契機となってTDLではバイヤーに回るというまさに「救世主」ぶりを発揮する活躍を魅せた。
これだけソリッドに活躍できるプレーヤーでも下にはPCAらがいるという現状。首元への涼しい風が吹き続ける状態で活躍を維持し、たとえ第4外野手に回ったとしても裏からチームを支え続ける存在として機能してほしい。

招待選手(19名)

<投手>(11名)
Colten Brewer(コルテン・ブルワー) RP
昨季までNPB:阪神タイガースでプレーしていたリリーフ投手。
途中加入ながらもイニングを上回る奪三振をマークするなど、タイガースの日本一に貢献した。
リリーフの薄いカブスブルペン陣の光明になれるか。

Chris Clarke(クリス・クラーク) SP
昨年ルール5ドラフトでマリナーズから指名を受けて移籍するも、3月には速攻でカブスにリターン。
大柄な体格からの安定したデリバリーとプラス評価のカーブを軸とした投球ができるバックエンドスターター候補として、STで輝きたい。

Carl Edwards Jr.(カール・エドワース・ジュニア) RP
2019年以来、4年ぶりとなるカブス復帰となった「背番号6のヤベーやつ」。
どこからどう見ても華奢な体格であるにも関わらず、そこから繰り出される平均2500回転を超える高スピンレートを誇るフォーシームはまだまだ一級品。球速低下は宿命としても、打球管理も当時さながらの成績を残している。
かつては16年の世界一に貢献してくれたメンバー。再びノースシカゴに君臨するセットアップになることをファンは望んでいる。

Edwin Escobar(エドウィン・エスコバー) RP
日本でもお馴染み「エスキー」の愛称で親しまれていた160km/h左腕。
カブスとの契約が決まる前からSNSでDeNAファンへの感謝等を綴っており、正式にマイナー契約が決まった後も今永とのツーショット写真をアップするなど、日本人ファンを喜ばせている。
肝心の本業でも、手薄なリリーフ左腕という立ち位置を狙うべく、険しいSTで結果を残したい。

Richard Lovelady(リチャード・ラブレディー) RP
昨季アスレチックスで27試合に登板した左腕リリーフ。
球持ちの良いリリースからフォーシームとスライダーを駆使するグラウンダータイプで、ロイヤルズ時代から一貫して打球管理の良さには定評がある。
こちらも手薄なリリーフ左腕候補の1人。STで好投すれば、きっとカブスを愛する(Love)女性(Lady)ファンが味方に付いてくれるかも?

Sam McWilliams(サム・マクウィリアムズ) RP
一度はレッズ傘下時代の22年に現役引退を表明したものの、それを撤回して2年ぶりにMLBの舞台へ挑戦。力強い速球を武器とする投手で、階級が上がるにつれてリリーフ投手としての起用が増えていった。
レッドソックスのChris Martinクリス・マーティンやロッキーズのDaniel Bardダニエル・バードのように、一度引退した選手で復活を果たした選手は数知れず。McWilliamsもその一員に名を連ねることができるか。

Thomas Pannone(トーマス・パノン) RP
KBOも経験した苦労人のサウスポー。
MLBデビューした当時のフォーシームごり押しの投球術とは打って変わってカッターに比重を置いた投球がメイン。
かつて12年ドラフトでカブスから指名されたが、入団拒否をして大学進学を選択した過去がある。

Ethan Roberts(イーサン・ロバーツ) RP
22年のSTで好投を続けて開幕ロースター入りを果たした実力派右腕。
右打者の胸元を目がける高速カッターと切れ味鋭いスイーパーの二本立てで打者を料理する。
その一ヵ月後から右肩の炎症でILに入るや否や怪我に悩まされ、昨季はTJ手術によってシーズンを棒に振い、12月にはノンテンダーFAとなった。
復活を賭ける今季はマイナーでの再契約からスタート。一戦一戦を大切にして再びMLBの舞台へ返り咲けるかに期待。

Cam Sanders(キャム・サンダース) RP
高い奪三振性能を誇るマイナーリリーバー。
高出力のボールと大幅な変化量を誇るカーブとスライダーがメインピッチで、ここ2年AAAで80試合139イニングに登板するタフな一面もある。ただとにもかくにもコマンド能力がほぼ皆無で、2年連続ERA5点台。
正念場となるSTで好投を披露したい。

Riley Thompson(ライリー・トンプソン) SP
ダイナミックなフォームから威力あるボールを投げ込むスターター候補。
アングルのついたフォーシームとスライダーはプラス評価だが、なかなかコマンド面での制御が効かず、四球や手痛い一発を喰らう場面も多かった。
かつてはプロスペクトランク球団傘下30位以内に入ったこともある有望株。何とか生きる道を探したいところだが…

Brad Wieck(ブラッド・ウィーク) RP
三振を奪うことに特化したガラスのサウスポー。
パドレス時代から綺麗に伸びるフォーシームが武器で、そのグラデーションとして縦に割れるカーブを使って打者を仕留める。
ここ数年は左肘のケガなどで登板すらできていなかったものの、久しぶりに実戦登板する姿が見れそう。
そんな彼のポテンシャルを見込んでか、23年から2年間のマイナー契約を結んでいる。

<捕手>(4名)
Jorge Alfalo(ホルへ・アルファロ)
MLBトップクラスのポップタイムと勝負強い打撃が特徴のコロンビアン。
22年に魅せたパドレスでの活躍は非常に印象的で、球団新記録になった5度のウォークオフヒットや、この年のパドレスを象徴する”Let’s ×××× Go San Diego.”(一部自主規制)通称”LFGSD”を叫びまくっていたのは他球団ファンながらもエモーションを揺さぶられた。
"El Oso"(スペイン語で「熊」)という、なんともカブスにピッタリな愛称を持つ彼の立場は第三捕手争い。昨季もLuis Torrensルイス・トレンズがSTで活躍して開幕ロースター入りを果たしたが、Alfaloも同じように枠を勝ち取ることができるかに注目が集まる。

Pablo Aliend(パブロ・アリエンド) Prospect
捕手としては珍しいアスリートタイプで、強肩強打の捕手を目指せるとの評判があるプロスペクト。
初のAAで過ごしたシーズンは長打力がブレイクし、自身最多の16本塁打に加えて.231/.332/.458 OPS.790と捕手としては合格点の打撃を披露した。
守備面も持ち前の強肩は健在で、少しずつではあるもののブロッキングやフレーミングも様になりつつある。
ルール5イリジブルプレーヤーだったものの、プロテクトのための40人枠入りもドラフトでの指名もなくカブスに残留。この悔しさをバネに更なる飛躍を。

Joe Hudson(ジョー・ハドソン)
3球団で経験したMLBの舞台でも平均的な守備能力を有するベテラン捕手。
自身4シーズンぶりのMLB昇格も目指すが、個人的にはAAAに昇格するであろうAliendの指南役にもなれればチームとして万々歳。

Bryce Windham(ブライス・ウィンドハム)
コンタクトツールに長けた攻撃型スイーパー捕手。
対左を苦にしないクリーンなアプローチで昨季は.290/.367/.376をマークした。
元々はフィールドプレーヤーだったものの、19年からの捕手転向に活路を見出し、22年からは完全にフルタイムの捕手へと転身。ブロッキングに関しては及第点で、弱点と称されていたアームも現在ではポップタイム1.8秒台を叩き出せるレベルまで上がってきている。
MLB昇格後はUT枠での起用が有力視されているが、年齢は既に27歳とプロスペクトの域を超えている。昨年10月の結婚をモチベーションに、シビアな競争を勝ち残れるかに注目したい。

<内野手>(3名)
David Bote(デービット・ボーティ) INF
勝負強さと内野全ポジションを守ることのできるかつての人気者。
デビューした18年のアルティメットウォーク・オフグランドスラムは奇しくも筆者の誕生日に生まれた劇的な一打。その活躍も踏まえて5年$15Mのエクステンションを果たしたものの、翌年からの打撃凋落化に歯止めがかからず、ついに22年オフにアウトライトされてしまった。
左肩の手術が影響している部分も多く、かつての力強い打撃を取り戻すには時間がかかるかもしれない。

Matt Shaw(マット・ショウ) Prospect
23年MLBドラフト全体13位でカブスに入団した待望の内野手プロスペクト。
小柄な体格で粗いアプローチをもってしても有り余るローパワーとスピードはすさまじく、一気にAAまで駆け上がるほど。
守備面ではショートをメインに据えるが、アームに問題を抱えるためセカンドでの起用がベースとなっている。
ST前の野手自主トレではサード守備を練習している。

Chase Strumpf(チェイス・ストランプ) INF
かつてプロスペクトランク球団傘下トップ30入りを経験したことのある選手。
22年にはAAで21本塁打をマークする長打力が売りで、低打率ながらも選球眼を活かしながら甘いボールを仕留めることができる。
またUT型の選手でもあり、アスレチックな動きでショート以外をこなす器用さもある。

<外野手>(1名)
Owen Cassie(オーウェン・ケイシー) Prospect
20年オフにダルビッシュ有とのトレードでパドレスからやってきた大型外野手の卵。
現ナショナルズのJoey Galloジョーイ・ギャロを彷彿とさせるローパワーが魅力で、今季AAでは22本塁打をマーク。昨春のWBCではチェイス・フィールドのバックスクリーンへと飛び込む特大弾を放つなど、そのパワーを疑うものはいなくなった。
このSTではファーストでの実戦練習にも取り組むそうで、本格的にMLBへと昇格する準備が加速している。今季中のMLB昇格は難しくとも、しっかりとした準備を積み、まずはAAAでの結果を残したい。

全体で投手33名、捕手6名、内野手12名、外野手8名の計59名が開幕ロースターの座を争って熾烈なSTに臨みます。

昨季は161試合までポストシーズン争いを繰り広げ、21年後半から続いた低迷期を脱した印象のあるカブス。投手では今永昇太やNerisらを加え、野手では現有戦力を補う形でBuschらのブレイク、そして現在交渉中であろうBellingerとの再契約に期待が高まっています。

Counsell指揮官を迎えた今季、新生カブスはどのような船出を迎えるのでしょうか。

ST初戦は現地時間2月23日、奇しくも同じシカゴに本拠地を構えるホワイトソックスが相手です。

参考資料


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