「常識を超えて新しいものを生みだす」落合第六小学校の挑戦と、挑戦を支えるグラレコ

↑子供たちの未来を進む力を育むために。
新宿区落合第六小学校で、グラフィックレコーディングを総合学習『落六DASH』の授業に取り入れて、はや1年!
生徒たちは1学年ずつ進級し、昨年5年生だった学年が今年6年生となり、学校のリーダー層となりました。
生徒たちの成長にあわせて、もちろん『落六DASH』の授業も進化していきます。今回は、そんな進化する授業での挑戦と、その挑戦を支えたグラフィックレコーディングについて、この場にグラフィックレコーダーとして関わった和田がお伝えしたいと思います!

生徒が中心!下級生&教員&地域の方を交えた戦略会議、開催!

4月最後の授業の日、落合第六小学校の視聴覚室に、6年生全員と、下級生代表数名、先生方、地域の方がずらりとそろいました。

これからどんなことが起きるんだろう?
6年生、下級生、先生、地域の方。皆がどきどきしながら、座席に座っていきます。テーブルを囲んで、多様な属性の人が話し合う準備ができました!

早速校長の竹村先生から、今日の会議「落六DASH戦略会議」の趣旨を説明します。
今まで育んできた、落六小ならではのこと。(屋上農業、落六DASH、ICTの取り組み、企業や大学との連携、全校遠足、部活。もちろんグラレコもあります!)
落六小のビジョンは、そうした豊かな土壌の中で、生徒達が「自律する人間に」なるということ。
これからの社会の中で、人が「自律する」ということの意味。

「自律とは、変化に対応して、夢や希望を持ち、その時一番いい方法で、仲間と解決できること」
「社会に対して大きい価値をだしていくためには、足し算ではなく、掛け算で考えることが必要」

竹村先生の言葉に、生徒たちは真剣に向き合います。

そして、今年の落六DASHのテーマの話し合いへ移ります。
2017年は「落六を有名にする」、2018年は「落六が役に立つ」がテーマでした。このテーマは、総合学習である落六DASHの活動のミッションともなる、とても大事なものです。
今年はそのテーマを、先生ではなく、生徒(特に6年生)が中心となって、先生方、地域の方と策定していくのです!なんという刺激的な挑戦!

ホワイトボードを囲んで、話し合いスタート!

さっそくホワイトボードを囲んで、話し合いがスタートしました。
まずは、昨年の活動をふりかえり、得られたこと、得られなかったことについて話していきます。

6年生の生徒たちがその場で役割分担をして、ファーストペンギンとして話を切り出す係、話をきいてゆく係、ホワイトボードの前に立って意見をかきとめていく係、どんどん役割を担って、話し合いを進めていきます。
その話を聴いて、先生方、地域の方も、感じたことを話していきます。

得られたこと、得られなかったこと。

そして、これから必要なこと。

みんなの思いを受けとめて、まとめる、グラフィックレコーディング

みんなでこれまでのこと、これからのことを考えたのち、グループそれぞれで話した内容について発表をしていきました。
思いのこもった、それぞれの発表。私はグラフィックレコーディングでうけとめていきました。

これまでで得られてきたこと。育まれてきたこと。
反面、得られなくてもやもやしたこと。
色々な場で、一人一人、学んできたことが様々であったことが見えてきました。

そして、「これから必要なこと」については、発表をきいていていく中で、2つの軸があるということに気が付きました。
「個」「みんな」の軸です。

「個」の軸は、個々人のスキルアップを目指した、力を育みたいというトピックたちです。個の軸でも、「意見をきいてひきだすため」と、「意見を活かして創り上げるため」という2つの方向性があったように感じました。

そして、そうした個々の力をいかしてできる「みんな」の軸。
「経営」「一回だけでなく続くように」という、新しい世界をつくって広げていこうという思いが見えてきました!

ここまでの流れを振り返って、私からは、
・「個」と「みんな」の軸がある
・この軸から、2019年の落六DASHのテーマ(ミッション)を考えていけるのではないか?
という点をみなさんにお話させていただきました。

それぞれが考えたテーマが、グラフィックの上で一つのストーリーに!

私からのフィードバックをうけて、いよいよ最後の、テーマを考えるパート!
それぞれのグループで、テーマとなる言葉を紡ぎ、全体へ共有しました。
こうして紡がれた言葉を、私は大きなふせんに描き留めて、マッピングしていきました。

テーマ案をマッピングしていくうちに、実は別々のことをいっていそうなんですが、実は一つのストーリーになっていることに気づきました。

挑戦、自律、協力、まだ見ぬ●●というスキルを得て、
地域から広がる、落合ってなんだろうという大事な問いを抱え、
つながる、継続する関わり方をすることで、
常識を変えて、世界一の学校になって新しいことをうみだす。

「みんなが考えた世界って、実はひとつのストーリーになっている。みんなで一つのストーリーを紡ぎだしたんだよ」ということを、私はみなさんにお話ししました。

そしてこのストーリーから、さいごにテーマが抽出されました!

2019年落六DASHのテーマは「常識を超えて新しいものを生み出す」!
満場一致で、テーマが決まりました!拍手や笑顔が沸き上がりました。

グラフィックも完成!
このグラフィックは、この戦略会議直後のPTA総会でも「今年の取り組み」として共有されました。
保護者のみなさんも、この話し合われた内容について話をきいて、「すごく楽しみですね」とお声がけしてくださいました。

掛け算で価値を創出するツールとしてのグラレコ!

今回、生徒たちの話をグラフィックで受けとめていく中で、私は生徒たちの多様性の受けとめ方に驚きました。

・常識にとらわれる=予想がつくことについて、「あまりおもしろくなかった」という小さな声をあげる勇気が、この場にあること
・新しい未知のことをやりたいという生徒がいる一方で、足掛かりがないように思い、不安に感じている生徒もいること。また、その不安も、フラットにだしあえていること。
・新6年生たちが下級生の声を「きく」力をとても大事にしていること

多様で不安定な状態を、そのままうけとめて、どうしたいか互いに考える。
そんな状況を生徒たちがうみだしていたのです。

落六DASHでは、これからより新しいつながりが生まれ、より多様性も、不安定さも増していくことでしょう。
そんな中、私たちはグラフィックレコーディングを活用したコミュニケーション、そして構想力を育むしかけを随所にうめこんでいきます。
1年後、そして5年後、10年後、30年後。
さて、どんなことがおきているでしょうか?

足し算ではない、掛け算をして、価値を創出していく大事なツールの一つとしての、グラフィックレコーディング。
すごく刺激的で、わくわくします!

さてさて最後に。PTA総会ではグラフィックの説明をしたのち、「私たち、30年間やりますので、末永くよろしくお願いします!」とご挨拶をしてきました。

↑先日落六小の先生方と打ち合わせにあたり、「成果を見るために、30年間やり続けたいんです!私たち、そういう思いと体制作ります!」と話したところ。
「プロポーズみたいですね」とお返事をいただきました。

ずっとワクワクする、考え方・話し合い方のルーツになる授業。

また2019年の授業計画の様子や、授業の様子、記事でお届けしていきたいと思います。ぜひご期待ください!

(和田)

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