平坦

にわか雨を待ってるんだ。冷たい夢と、スノードームと、甘い100円コーヒーと暗闇に溶けた少年犯罪が、ほくそ笑んでいます。病気に怯えながら原付で踏切を渡る俺は青い光を避けるあまり、左右確認を怠った。冬になると思考は時空を行き来し、他人と交わることはないが過去の自分とは時たま会話ができるようだ。感覚とイメージで生きてる瞬間がある。真っ直ぐな瞳に見つめられることによって僕は咳こみ、しょーもない大人になったな、と思った。排気ガスで濁った道は思ったよりも静かで、マグマの上をパラグライダーで飛んでいるようだった。そのマグマの地下のだだっ広い洞窟で独り、ギターをかき鳴らしてるのはそう、ジョニーラモーンだ。俺のジョニーラモーンのイメージ通りで、いつまでも、死んでても、誰もいない洞窟で全力でギターを弾き続けてる。誰がどこで何しようが、戦争で人が死のうが俺には関係ないってスタンス、パンクのお手本のようです。

今年も終わる。にわか雨を待ってる。透けた俺がまた増える。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?