come and play in the milky night

夜がコーヒーを淹れてるんだ。景色が遠ざかっていって、五感が奪われてゆく。本当のことだけを口にできたら、と時々思います。つまり、たまにはウソも必要だということでしょうか。蜘蛛の子どもに名前をつけよう。何年もの間文庫本に挟まったままのしおりみたいな、風化しない人っているのだろうか?夜は長いです。

極夜にラッパを吹いて、世界の狭さを実感します。バスケットボールの影が動いて、2秒の沈黙、照れくさい間、言葉なんかで片付けたくないこの気持ちを、宇宙いっぱいに充満させたいです。口ずさんだ切り札に効き目はなかったとしても、虚しさは連れていく覚悟です。

顔だけがモノクロの君がスローモーションでこちらへ歩いてきます。本当の姿になってくれてありがとう。夜がコーヒーを淹れていますので。それから僕を、食べてください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?