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パーソナルストーリー #4 江夏慎太朗 さん

【プロフィール】
グローバル人材戦略研究所との関わり:元研究員
名前:江夏慎太朗
経歴
・早稲田大学 法学部卒業
・新卒後、住友化学株式会社入社
・退社後、早稲田大学 大学院経営管理研究科入学
・現在は経営者候補として家業を手伝う

🎓大学生活について

早稲田大学法学部では、積極的にいろんなことを勉強するようになりました。法学って一見とっつきにくい学問のように思えますが、掘れば掘るほど面白い部分(カラメル)が出てくるプリンのようだと思います。法学を学ぶ中で人間の感情や欲望、時には黒い部分に触れ、面白さを感じました。それが「人」に興味を持つきっかけとなったのかもしれません。 
学業以外では「早稲田大学ベーシックスキークラブ」に所属して、練習に励み大会などにも出場していました。スクールのインストラクターもしていました。そしてそのサークルの先輩の影響を多分に受けて就職活動を行っていたと、今振り返ると思います。

💼就職活動について

中学時代にはロシア大使になりたいと考えたり、高校時代には弁護士や公務員を目指すことを考えていましたが、サークルの先輩の影響で漠然とサラリーマンの未来像を描くようになりました。しかし就職活動期にはインターンもせず、3/1のエントリー解禁もスルーし、スキーばかりしていました。4月ごろから説明会に行き始めるなかで新日鉄のリクルーターさんに出会い、素材メーカーを志すようになりました。その方のアドバイスを受けて就活の軸を作る中で、ミスマッチのないよう面接で1対1でしっかり長時間話すことができる会社、人事・経理・営業部隊が少ないため採る人を選ぶのにに時間をかけている会社を選ぶようにしていました。最終的には住友化学に内定をいただき、就職することとなりました。就職活動においては会社が人を選ぶだけでなく、自分も会社を選ぶべきであり、どういう会社に入りたいのかという軸を持って臨むことが重要だと感じました。

🔬住友化学での人事の仕事

住友化学に入社後は、新卒で人事部に配属されました。体育会系だったこともあり、営業などの仕事を任されると思っていましたが研修担当の方に「人事の適性がある」という声をかけていただき、同期のうち他の人にはできないことをしていこうと思いました。
その部署における仕事は主に社員の教育、全社共通の教育の設計と運営です。企業外で研修のパッケージを作っていらっしゃる方々がいて、その方々とお話ししながら会社に合う研修内容を一緒に作り上げていきます。実際に研修を受けるのは社員であり、所属部署と社員に変化がなければ意味がありません。そのため会社、部署、チームがそれぞれの定めた目標を達成できるよう、しっかりとヒヤリングした上で設計する必要があると強く感じます。その点でカリキュラムに従って知識やスキルを身につけてもらえるようにレクチャーする学校教育とは大きく異なるのではないでしょうか。
具体的には新入社員研修、社内講師による専門知識に関する研修。海外での事業が60%を超え、海外とビジネスすることの多いグローバルな会社であるため、役員になる社員を選抜する「選抜研修」なども行いました。そして海外大学新卒研修(インドや中国からきた人々が日本で働くための研修)は入社して一番最初の仕事であり、小平さん(グローバル人材戦略研究所代表)と出会いでもありました。人事や研修についてさまざまなことを相談させていただきました。

また人事部で仕事をする中で他社の担当者との出会いから、社会人として重要な知識やスキルをたくさん吸収することができたと感じています。住友化学がタレントマネジメントシステムという人事システムを導入する際に担当してくださった同世代のコンサルティング会社の方がいました。その方から仕事全般の進め方、特にタイムマネジメント、プロジェクトマネジメントという専門スキルを学びました。関わる関係者が多くても、納期から逆算してスケジュールを立て、常に進捗確認することで納期を守る。社会人としては基本的なことですが、誰かが手取り足取り教えてくれるものでも、すぐに身につけることのできるスキルでもありません。その方のやり方を近くで見て、一緒に仕事をさせていただく中で吸収することができたと感じています。

📚人事の仕事における一番の学び

私が担当していた研修ですが、それらを実施するのは雲を掴むような仕事です。なぜなら自分自身の知らない各部署、チーム、グループにある実態と研修内容を結びつけなくてはならないからです。教育は研修の時間だけ、研修室で講義するだけで終わりではなく、その部署やチームにおいて実際に行動変容が起こるところまでが研修です。そのために効果検証を繰り返し、対象と一緒に前に進んでいくことが重要です。加えて人事はサポート役としても行動しなくてはなりません。育休・保険・組合・待遇など基本的な雇用環境のサポートも行います。その2つの面で人事は働きがいを見つけなければ、継続できない仕事だと感じています。

✏️早稲田のMBA取得について

住友化学での人事の経験はとても有意義でしたが26歳の時、実家の旭川を中心に事業を行う経営者の父の仕事に興味を持つようになりました。そして家業を継いで経営者になろう決意した時、同時にMBAを取得しようと考えました。その理由は経営者としての決断力を養うため、そして将来の経営者の仲間を増やすためでした。
そこでは主にケーススタディを通して経営者としてどう判断するかを学び、未来を見据えて決断する思考を身につけることができたと感じています。特に決断力というのは瞬発力ではなく、いかに日頃からその問題に向き合っているのか、時間をかけてさまざまな選択肢を吟味しながら論理的に物事を判断できてるかが非常に重要であると学びました。

🌐グローバル人材戦略研究所では

グローバル人材戦略研究所ではインターン生と異なる業務をさせてもらいました。代表の小平さんの興味があること、また自分が持つ問題意識について調査、ディスカッションし、そのアイデアを形にするお仕事が多かったように感じます。特にポスト・コロナの経営に関しては、たくさん議論させていただきました。
小平さんは自分の人脈の中で最も視座が高く、視野が広く、視点をたくさん持っている人だと思います。どんな悩みを持っていても解決の糸口を、自分の言葉の中から導き出してくれる、そんな相手を尊重してくれるコーチングをされていました。それは自分の背骨を一発で正しい位置に直してくれる凄腕整体師のようです。

💭今後の展望

今は実家の家業を継ぐために実際に働きながら準備している段階です。家業は、北海道を拠点にレジャー産業を営んでいる会社です。創業した祖父の想いや伯父のバックアップを受けて、父親が持つ目標を共に達成していきながら子どもがつぎたいと思えるような会社にしていきたいと考えています。旭から北海道へ、北海道から日本全国へ。旭川の人たちが地元に誇りを持てる会社、そして地域にしていくことを目指します。
 個人としては、住友化学での経験をもって従業員の力を最大限に発揮できるように努め、MBAでの経験をもって、日本トップの頭脳を経営に持ち込んでいきたいです。

執筆:インターン 飯田知世(慶応義塾大学 総合政策学部 4年)

👀「パーソナルストーリー」
この「パーソナルストーリー」という企画では、グローバル人材戦略研究所に関わる人々の経験や学びなどを紹介していきます。彼ら一人ひとりのエピソードを通じて、グローバル人材戦略研究所の活動に興味を持っていただければと思います。

株式会社グローバル人材戦略研究所
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