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異国に広がる日本野球


近年、大島高校の甲子園出場や、喜界から二名のプロ野球選手を輩出するなど野球は、我々の奄美で盛んなスポーツだ。しかし、世界的に見るとボール一つで大人数がプレーできるサッカー等に比べ認知度は、低い。そんな中で、アフリカの異国の地で日本の野球が徐々に人気になっていることをご存じだろうか。


ウガンダには、約10年前から海外青年協力隊野球隊員が派遣され支援を続けている。練習の環境は極めて悪く、限られた土地や支援で送られてきた少ない道具のみを使いながらの日々の練習に加え、各小学校に出向き、特別授業として野球普及に努めてきた。


こうした努力が実を結び2000年1,500人だった野球人口が2014には20,000人を超え、実力も、南アフリカに次ぐアフリカの二番目を誇っている。2014年には、東、中央アフリカ初の国際規約の休場が日本の資金援助をもとに設立された。なぜ、そこまで、広く日本の野球が受け入れられ、確かな実績を築いているのか。



その秘密は、日本式の練習にある。練習時間に遅れない、練習前には草取りをする、年下、先輩を敬う、といった心構えてきなものから、バットを投げないなどの細かいルールまで多岐にわたる。練習中はコーチから檄が飛ぶ。そして、必ず、練習後は、グラウンドに一列に整列し、声を揃え『ありがとうございました』と日本語で一礼をして終える。その光景は、まさに日本の部活動だ。


野球を単なるスポーツでなく教育を行うツールとしてとらえ、礼儀を重んじるのは日本ならではの考え方ではないか。「将来のウガンダ社会に貢献できる人材」の育成を目的として、これまで、独立リーグに2名のウガンダ選手が派遣され、1名は現在もプロ野球を目指し、もう一人は、この経験を伝えるべく母国で、監督となり、後輩の指導に当たっている。彼らは、世界で活躍するパイオニアであり、子供たちにとっては、イチローや、松井のようなスーパースターなのだ。経済的にも著し成長を続けるウガンダ。

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それに伴い、道具の普及や、施設の充実し、環境が整えさえすればウガンダから、アフリカ人初のプロ野球選手、メジャーリーガーが生まれる日も、そう遠くはないだろう。ウガンダのダイヤの原石たちから今後目が離せない。

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