見出し画像

海外にいるからといって母国を代表してるわけではない。

ロシアがウクライナ侵攻という悲しいことが起きています。世界中のニュースやSNSがこの話題で溢れています。各国にあるロシア大使館前には週末にデモが実施されたという話や、ロシア国内でも反戦でもがあったと聞きます。
一方でロシア以外に住むロシア人の方が、母国の行動して代弁してる投稿も目にしました。
海外に住んでいると、「◯◯人の恥だ」とか「◯◯人として良くない」という国籍単位での話が増える印象です。このことについてちょっと考えたいと思います。

個人はその国を代表して生きているわけではない。

結論はこの通りです。日本人だろうとロシア人だろうと公人や競技などの代表選手でもない限りその国を代表しているわけではないので、例えばアメリカに住んでいるからといって現地でロシアの国家としての行動を詫びる必要はないと思います。とはいえ、心苦しさが生まれるのも人間です。母国の振る舞いに対してコメントしたくなる気持ちも十分理解できます。

社会からの見られ方はどうか

ただ、社会からのみられ方はちょっと違います。ここでは社会というよりもテレビや新聞という大手メディアですね。
例えば、栃木県のとある交差点で自動車事故が起こったとします。この時、自動車を運転したのが日本人で相手も軽症なら「栃木県在住の会社員が事故を起こしました」という報道になります。
ただ、もしこれがベトナム人だったら「栃木県在住のベトナム人が事故を起こしました」と、なぜか国籍が入る報道になります。(この辺りは報道機関の取り決めなどがあるのでしょうか)

海外にいる日本人に関しても割とこのケースはよく当てはまります。どこかの国在住の日本人が何を起こした時には、「現地在住の日本人が◯◯をした」というニュースが流れることが多いです。
また、SNSでは「そんな事をするなんて日本人として恥ずかしい」みたいな投稿が出てきます。

多くの人は生まれ育った国で生きている

最新の外務省が発行する「海外在留邦人数調査統計」によると、海外に住んでいる日本人は約135万人です。つまり日本の総人口の1%ちょっとです。
ほとんどの日本人は日本国内で生活しているのです。これは率の違いはあれどどんな国でも同じ状況です。そうなると、どうしても違う国籍の人が起こしたニュースや事故は報道がセンセーショナルになりがちなのです。

これはあくまで参考資料ですが、日本の犯罪統計を見ると日本の令和元年における刑法犯などの件数が約110万件に対して、来日外国人の犯罪件数は1万件ちょっとなので約1%です。でも夕方のニュースなどでは割と大々的に取り上げられることも多いですよね。

犯罪の動向 - 法務省
令和2年版 犯罪白書

外国に住むということは、こういう見られ方をする可能性もあるということです。

一般人が普通に生活する分には何も問題はない

とはいえ、海外に住んでいたとしても一般の私たちのような者が現地で職を得て普通に生活することは何も問題はありません。国を代表している気を持つ必要も全くありません。そんなに気負ってしまうとストレスで潰れてしまうかも知れません。ただし、自分が何かを起こした時には(意図せずとも)大きなニュースになってしまう可能性があるということです。

ちなみに私は9年海外で生活をして、一回もニュースやSNSの話題になったことはありません。

海外にいる外国人だからといって気負う必要はないですが、何かあった時の影響については少し頭に入れておいても良いかも知れません。

絶賛相談を受け付けています!

こちらのサイトよりお申し込み下さい!

まずはお気軽に無料相談からどうぞ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?