成長を加速させる学びの旅【後編】大切なのは"限りある時間"に対する意識と、新たなステージへ飛び込んでみる勇気。
テンプレートをストックして、できるだけ「思考」の時間を確保する。
ーー【前編】で「スキマ時間の活用」というお話が出ましたが、効率よく学び続けるために、他にも工夫されたことはありますか?
梅村さん:予習・復習に取り組む時間の「終わりを決める」ことも大切です。もちろん、自分の中でとことん突き詰めたり考え抜くことも必要ですが "時間には限りがある" ということを意識してゴールを決めてから取り組まないと、時間なんていくらあっても足りないんですよね。
論点を絞り込んで、今この時間はこれを考えよう、ここまで考えがまとまればOK!というふうに区切りをつける。
さらにおすすめなのが、授業で習ったフレームワークをできるだけ汎用的なテンプレートに落とし込んでストックしておくことです。いざ予習・復習の際はどれを使うかを最初に決めて、できるだけ「思考」の時間を確保することを心掛けていました。
幸原さん:アカウンティングの授業で、予測財務諸表を作るためのテンプレートをめちゃめちゃ高精度で作ってくださった方がいて。あれは本当に凄かった。私はテンプレート作りがまったく得意じゃなかったので、お力を借りっぱなしでした(笑)
1人きりでやっていたらどれほど膨大な時間が掛かっていたんだろうと、今振り返っても恐ろしいですが、そんなふうに誰かがテンプレートを使うことを教えてくれたり、他のことでも知恵を貸してくれたり。みんなの力で、お互いの時間を節約し合っていました。思考の時間を増やせば、それだけアウトプットの質にも繋がるし、みんなで学び合うことに繋がりましたね。
家族と、実務と、授業と。タイムマネジメントは相当鍛えられました。
ーー限られた時間の中で、いかに集中して思考するかが大切なのですね。人によっては、家族との時間にも工夫が必要でしょうか?
幸原さん:私は大学院(本科)入学を決めたとき、まだ子どもたちが小さかったので、夫とはよくよく話し合いを重ねました。自分のキャリアがどうなりたい、夫は夫でこうなりたいをぶつけ合うだけじゃなくて、私たちの「家族的ゴール」ってどんなものになりそうか、お互いの解像度を上げて目線を揃えることに重点を置きました。子どもたちの世話をどう分担するか、実務で叶えたいキャリアはどんなもので、私はそのためにもがんばりたい授業があって‥夫という存在がなければ乗り越えられなかったことだらけなので、本当に感謝しています。
梅村さん:僕もいろいろなタイミングが重なって、妻が妊娠中のときに入学しています。でも、妻に言わせれば「グロービスに通い始めてからの方が、家事をしてくれるようになった」そうなんです。自分でも振り返ってみると、家族に負担をかけて申し訳ないという思いが強かったので、家事の時間だけはしっかりタイムマネジメントしていたかも。一方で、やりたいことを存分にやらせてもらえてるという充実感も強かったので、皿を洗うにしても、すごくご機嫌に取り組めていたと思います(笑)
思考力に自信が持てると、自分の発言に自信が持てるように。
ーータイムマネジメントという観点は、実務にも通じるものがありますよね。グロ放題アンバサダーのお2人が実務で役立ったと感じられた学びには、どんなものがありますか?
小西さん:いちばん実務に活きていると感じるのは、思考系の学びですね。僕はこれまで、実務で大事なことはひたすら知識を身に付けることなんだと思っていました。ロジカル・シンキングやら、クリティカル・シンキングなんてのは結局、センスの問題なんだろうと。
でも動画を観ていると全然そうではなくて、捉え方やロジックの積み上げ方にも方法論がちゃんとあって。思考系の動画ばかり、繰り返し観ていた時期もありました。それからは、専門知識が追いついていなくても論理的に考えてこうだから、これは発言しても大丈夫だな、と自分の中で自信が持てたことで、会議でも積極的に発言できるようになったんです。
クライアントへの提案も単にこうしましょうと言うだけではなくて、こんな背景で、こんな理由があるのでこうしましょう、といろいろなファクトを関連づけた説明ができるようになりました。これも、動画学習だけでなく勉強会でのアウトプットを3年近く積み重ねて来た成果かなと思っています。
横田さん:私はアカウンティングの学びから入りました。購買を担当する部署に異動して、はじめて仕入・売掛金・キャッシュフローなどの用語を知ったのですが、グロ放題は経営学の視点から設計されている動画なので、購買という具体的業務だけではなく、会社全体のお金の流れを理解できるようになったことは大きかったですね。上長や他部署との会話がとてもスムーズになり、仕事が一気に進めやすくなりました。
大学院生活の中で、やりたいことがどんどん見えてくる。
ーー横田さんは、今後の学び方について何かプランがありますか?
横田さん:この流れで大学院への入学ができたらいいとは思うのですが、仕事とプライベートとのバランスを保って、上手くやっていけるかな‥というところが気になってしまって、なかなか踏み出せずにいます。
幸原さん:これ言っていいのかどうか分からないですけど、やっぱり睡眠時間を削ったこともあるし、追い込まれたこともありましたね‥。でも逆に追い込まれることで、自分が今やらなくちゃいけないことが何なのか、優先順位をつけられるようになって来ます。自分にとって1番大切なものは何で、その次は何っていうのが浮き彫りになるので、その判断もだんだん早くなるんですよ。この瞬発力は卒業後も変わらないので、それこそ一生モノのスキルセットですよね。
ーー小西さんは、いかがですか?
小西さん:大学院という場所は、やりたいことがあったり、成し遂げたいことが決まっている人たちが行くところだというイメージがあって。僕はナノ単科に進みましたが、単科受講もいつかやりたいなと思ってはいるんですよ。ただ、それは単なる好奇心でしかないんです。もっと自分の中で何がしたくて進学するのか、はっきり決まってからじゃないと行く資格がないような気がしていて。
梅村さん:でも、行動しないとね。一歩踏み出すことで視界が開けることがあると思います。それに、大学院本科に入学するみんなが、やりたいことが明確にイメージできている、なんてことはほとんどないですよ。それこそ入学してから、ずっとずっと問い続けて、少しずつ形にしていくイメージです。どちらかというと、やりたいことを見つけるために入学している人の方が多いんじゃないかな。
入学時から「よし、これをやるぞ!」と決意が固まっている人ばかりじゃないですよ。むしろ何がやりたいか分からないなら、1人で考えてもモヤモヤが続くだけだから、行動に出たらいいと思う。飛び込んでしまったらいいと思います。飛び込んだ先で出会う、いろいろな人との対話の中で、自分のやりたいことが固められるんじゃないでしょうか。