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プレートホルダーとしての威厳

7/27
パートナーがお好み焼きを作ってくれて夏がまた始まった。お好み焼きにはお祭りのポテンシャルがある。はじまったのは夏祭りだった。


7/28
ラジオ体操(3日連続4回目)に行く。うちの地区は今日で最終回だった。町の掲示板を見るかぎり、このあたりはどこも夏休み開始1週間ぐらいしか開催していないようだ。(有志でその後もやってる可能性はある)
今の時代がそうなのか、東京がそうなのかよくわからない。最後はおとなにもありがたいお菓子の配布があった。
結局、4回ぐらい参加して素晴らしい朝を迎えることに成功したけど、一日が長すぎて、夕方から夜に昼寝しないとやっていけなかった。規則正しい生活は難しい。


7/29
花火大会の場所取りのため、穴場と名高い場所に行く。はじめての参加で手探りの状態で10時ごろ現地に到着すると、既に熱心な地域住民によって、芝生はブルーにほぼ埋め尽くされていた。穴場の名所だった。
なかでも、バーベルプレート(ウエイトリフティングの棒についてる重い輪っか)でシートの四隅を抑えているところの抑止力がすごかった。質量以上に、プレートを所有していることを暗に示している状況に強者を感じさせた。所有者もいないのも想像を駆き立てる。なもなきプレートホルダーとしての威厳がある。
われわれは一畳間のスペースになんとか展開して2リットルのペットボトルを据える。夜、いい感じに見れた。


7/30
うなぎを食べる。スーパーで買ったやつを、家の魚焼きグリルで焼くと、ふっくらしておいしかった。

夜、近所の銭湯に行く。夏の銭湯に目覚めて例年より行っている気がする。
湯に入ってじっくりあっためたり、水風呂で冷やすと心地がいい。直射日光のするどさに負けて外出を控えクーラーのついた部屋にずっといると、案外体の芯は冷え固まっていて、それがほぐれるのがよいのかもしれない。最近すこしずつ見なくなっている体温センサーから言わせてるところの表面温度が異常なだけかもしれない。


7/31
新代田でライブ「Re:Preconscious /前意識について」を見に行く。別のバンドなどで活動している3人+ゲストの4人が、30分×2回制で即興演奏を行う感じだった。全体的にアンビエントな音でフレーズが溶け合うのが新鮮だった。そこに流れているかすかな音像に集中していると、脳から何かが引き出されるような時間がたびたび訪れた。お互いにひっぱられるようにリズムを合わせたり、ときに一人でひたすら不穏分子を放りこんだりと、セッションでありながらセッションでなかった。あらゆる楽器がリズムにもメロディにもなることを改めて感じた。

7月は偶然を中心に書いていたけど、このライブのタイトルにもなっている「前意識」というのが人間らしさにつながっているのではないかと思う。
(わたしの解釈だけど)普段の生活は、社会のルールが前提とした思考がはたらいて、場を乱さない調和的な行動をとっている。一方、偶然の出来事をきっかけにとっさに出た行動や記憶は、前意識から出るもので、その人らしさがそのまま出ちゃうのではないか。だからなんだという話なんですが、そのほうが面白い感じはするので、その感覚は愛でていきたい。

前意識はよく氷山として例えられる

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