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古いドラマ系ゲームをいまさら遊ぶ

この1週間で、ドラマ系のレトロゲームを2本遊んだのでnote。


■マリア 君たちが生まれた理由

1997年にサターンで発売された「マリア 君たちが生まれた理由」をいまさら遊んでみた。発売当時、自分は小学生だし、こういうタイプのゲームはまず手に取らなかったかな。


多重人格がテーマ

「インタラクティブ・ドラマ」というジャンルらしいけど、要はサウンドノベルをかっこよく言っただけだと思う。そもそもこういうテキスト系のゲームは過去に遊んだことがほとんど無い。最近、youtubeでたまたまこのゲームの動画を見かけて、ものすごく不気味な女のグラフィックに完全に一目ぼれしてしまい、急に買った。動画で見た時には不気味と思っていたヒロインのグラフィックだけど、遊んでいくうちに見慣れて、可愛いとさえ感じるようになった。制作側には不気味にしようなんて意図は特になかったのではないかと思う。単純に、97年当時のCG技術がそのレベルだったというだけで、制作側としては、美人女性を描きたかったはず。自分は、そういうボロい映像をいまさらになって楽しんでいきたいのだ。

重すぎる展開

このゲーム、一応ホラーを謳ってはいたようだけれど、自分としてはホラー感は感じなかった。ただ、ストーリ展開が重く、昼ドラのような怖さがあった(キッズウォーしか見たことないけど)。多重人格のヒロインが出てくるゲームで、発売当時は「多重人格に対する誤ったイメージが広がる」的な批判があったらしい。このゲームでは精神障害を茶化したりしているわけではないし、自分はむしろ勉強になったと思っている。むしろこのゲームがもっと売れて広まってくれた方が良かったのでは。

それより、多重人格がどうのということよりも、悪役があまりにも悪すぎて、そっちの方が気になった。多重人格という特大の特徴を持ったヒロインが出ているのに、それよりも目立ってしまうような極悪人が出てきて、もやっとした。そして、ストーリ的に全部綺麗につながっていすぎな印象。主人公は、偶然ヒロインの担当医になっただけなのに、世間が狭すぎるような・・

PCのデザインに時代を感じる

選択肢から、自分の行動を選んでいく形式なんだけど、自分を良く見せよう、とか、人をかばってあげよう、的な意識をしないで、全部正直に答えてたら、グッドエンドっぽいのになった。よくこんなことになったのに大逆転できたな、と言いたくなるほどのハッピーエンド。エンディングで「自分が助かったのは奇跡ではない。奇跡というものがあるとしたら、父と母にはそれが起こらなかったなんておかしいから。」的なことを言っていたのは、なんかグっと来た。


2周目はめちゃくちゃにしてみようと思ったけど、同じエンディングになった。途中、1周目には無かったパズルが始まったり、1周目には出てこなかった人格が現れたり、進み方は全然違ったけど、行きつく先は同じになった。パッと見は分岐に影響なさそうな些細に見える選択肢だけど、実はそれでストーリを無理やり変えているような印象を受けた。

1周目とは違う人格が

一番言いたいこと。とにかく音楽が素晴らしかった。同じ曲が高頻度で流れていたと思うんだけど、その一曲が本当に良くて、その曲を聞いていたくてだれずに2周プレイできたと言っても良い。



■es(エス)

続けて、2001年にドリームキャストで発売された「es(エス)」を遊んでみた。5年くらい前に買って積んでいたのをいまさら取り出してきた。5年くらい前に、どこかでシナリオの評判が高かったのを見て、それで買ったんだと思う。完全にうろ覚え。


全編が実写ドラマ

「サイコサスペンスアドベンチャ」らしい。テキストで進行する「マリア」に対して、こちらはテキストがなく、全編実写ドラマになっている。テレ朝が制作に関わっているようで、ふつうに役者使ってドラマを撮って、それをゲームにしたかんじ。「マリア」の方もこういう風に全編ムービにしたかったけど、容量の都合でテキストにした、ってwikipediaに書いてあった。「マリア」ができなかったことを「es」がやってくれたという、たまたまこの数日で遊んだふたつのゲームが謎のつながりを見せた。

主人公は、他人の意識の中に入り込み記憶を読み取ることができる人間。意識不明で見つかった刑事の意識に入り込み、その刑事が追っていた連続殺人事件を解決するというもの。刑事となって連続殺人事件を追うっていうシナリオで良いはずなのに、なぜ刑事が意識不明になってその意識の中に入るという変な要素がひとつ入っているんだ?絶対このゲーム何かでかい仕掛けを隠してるだろ!真っ先にそんなことを思ってしまった。

実際、本当にそれがポイントになるシナリオで、自分が予想していた結末が当たってしまった。まあ、この設定だとそうなるよね・・。当たってしまってつまんない、とかではなく、ドラマがしっかりと作られているので見ていておもしろい。俳優とかまじで知らなすぎる自分ですらも知ってるほどの豪華役者を使っているし、サイコな殺人シーンはまじで見ていられないほどに怖い。犯人や犯行動機の狂い方は尋常でなく、自分としては大好物だった。

若い三村さんも出てます

しかし、肝心のゲーム部分が全くおもしろくなかった。実写になっているとはいえ、ゲーム内容は、調べられるところを全部調べていくファミコン探偵俱楽部とかと同じ。単調に調べていくだけってのを避けたかったのか何なのかわからないけど、このゲームには調べてはいけないポイントみたいのが用意されている。そこを調べてしまうと、ビジュアルメモリが鳴り出し、ぷるぷるパックが動き出すので心臓に悪い。そんな理不尽なギャンブル的な要素要りません・・。説明書によるとそこを調べ続けるとゲームオーバになってしまうらしい。何回か引っかかったけど、一度もゲームオーバにならずにエンディングまで行けたので、緩い要素ではあると思う。分岐があるのかとかは調べてないけど、2周目やる必要は全く感じない。

こちらのPCも時代を感じる

サターンには「デスクリムゾン」とかあるくらいだし、まだクソゲが許された(?)ハードな感じがあるけど、ドリキャスはもっとちゃんとしてなかったっけ?って思った。まあ、シナリオがあまりにもポイント高いからクソゲとは思わなかったけど、これでシナリオもボコボコだったら・・、まあおもしろいことになってたんじゃないかと思う。

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