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BB ~サイン入りレコードA to Z (Donuts版) 第52回 BB

※無料で全文読める「投げ銭」スタイルのノートです。

2017年12月5日から2020年3月31日まで『ドーナツマガジン』に掲載された『サイン入りレコードA to Z』という連載コラムを加筆修正したものです。

レコード&昭和プロレス愛好家のゴベと申します。
今回は、20歳の頃からずっと憧れているあの方が在籍するバンドです。

第52回 BB

(2019年1月22日公開記事を再編)

DISARRAY、COCOBAT、BACKBONE、DESSERTでヴォーカルを務めていたRYUJIさんが、新しいバンドを組んでスタジオに入っているという噂を耳にしてから数年。
彼らが公の場に現れたのは2012年の夏でした。


2012年8月19日

新代田フィーバーでBBの初ライブ。

RYUJI (vo)
坂元東 (g) - WRENCH
駒村将也 (b) - MINOR LEAGUE
広野与一 (ds) - MINOR LEAGUE

張り詰めた空気を切り裂くような鋭さと重くうねるグルーヴに圧倒された聴衆は、声を上げることもできません。
まるでグランド中心の攻防を固唾をのんで見守る初期パンクラスの観客のように。

ここまで書いてふと気づきましたが、初めて観たBBのライブは、初期パンクラスの衝撃に似ていたように思います。新しい表現に出会ったという意味で。


2018年9月

ある日、BB & COCOBATフリークのMさんから嬉しい知らせが。
2017年にCDのみでリリースされたBBとREDSHEERのスプリット盤『In The Beginning Of Noise Slaughter』が7インチ化するというのです。

しかし、喜んだのもつかの間。ダイレクトカッティングされたこの7インチはわずか50枚の限定盤で、しかも入手できるのはライブ会場の物販のみ。
長年抱えている身体の故障が悪化し、数年前からオールスタンディングのライブハウスに行けなくなっていた私には、非常に厳しい状況です。

しかし、そう簡単にあきらめることはできません。
ネットで情報を集めたところ、販売されるのはREDSHEERが出演する9月15日の東高円寺二万電圧と、BBが出演する9月20日の池袋手刀(チョップ)の2会場。
ラッキーなことに手刀の経営者であり、DEMONSというバンドでヴォーカル&ギターを務めるKIYOTOは、私が所属する柔術チームのメンバーです。KIYOTOに頼み込み、当日椅子を用意してもらうことに。

7インチは事前に予約が必要ということだったので、BBでギターを弾いているキューくん(坂元東氏)に連絡を取り、予約をお願いしました。


2018年9月20日

手刀に入場し、久々にキューくんと再会。「みんな(WRENCHのメンバー)が心配してるよ」と、ありがたい言葉を頂戴して泣きそうに。

そしてすぐそばの物販には、憧れのRYUJIさんが。
7インチを予約した旨を伝えると、「ゴベくん、久しぶり。KIYOTOから聞いたけど腰、大変なんだって? 」などと、これまたありがたすぎるお言葉を頂戴して恐縮&大興奮。
「嘘! マジかよ! RYUJIさん、オレのことを認識してるじゃん!」と舞い上がってしまいました。

だって、この世で一番緊張してしまう憧れの人なんですよ!
アントニオ猪木や前田日明以上に緊張してしまう存在なんですよ!

完全に理性を失った私は、RYUJIさんにサインをお願いするという、普段だったら絶対にできない行動に出てしまったのです。
しかし、RYUJIさんは快く応じてくれました。

入店する前に瓶ビールを2本空けてきて大正解。素面じゃ絶対に無理なので。
過去に一度だけサインをお願いしたことがありますが、心臓が止まってしまうのではないかと思うくらい緊張しました。清水寺から飛び降りる覚悟とは、ああいう状態のことを言うのでしょう。
詳しくはCOCOBAT / DOOMの回をご参照ください。


キューくんにもサインを入れてもらい、対バンの出番が終わったところで、遂にBBが登場!
数年前に観たときよりも凄みを増していたBBのパフォーマンスに酔いしれました。RYUJIさんの存在感たるや!

終演後、リズム隊の駒村将也さん、広野与一さんにもサインを入れていただき、キューくんやMさんと旦那様のHさんと談笑しているところにRYUJIさんも合流。
BBのライブに長年通っているHさん・Mさんご夫婦とRYUJIさんが親しく話している中にご一緒させていただき、なんとそのまま打ち上げに参加するという夢のような展開に。

BB / REDSHEER
『In The Beginning Of Noise Slaughter』 7 "

RYUJI、坂元東、駒村将也、広野与一
2018年9月20日 @池袋手刀


RYUJIさんには、COCOBATのレコードにもサインを入れていただきました。
1993年12月18日、ロフトのステージ上でRYUJIさんに回し蹴りを食らい、会場の隅で悶絶していた25年前の私に教えてあげたいです。
(詳しくはCOCOBATの回をご覧ください)


COCOBAT
『STRUGGLE CRUNCH』 LP

TAKE-SHIT
 - 2001年10月28日 @新宿ロフト
RYUJI
 - 2018年9月20日 @池袋手刀

さらに、打ち上げの際に千駄ヶ谷GOTEN(DOOM、元GASTUNKのドラマー、PAZZさんのお店)の話になった流れで、RYUJIさんとHさん・Mさんご夫婦と一緒にGOTENに行くことに。

飲みの席での口約束なんて実現しないことの方が多いので半信半疑でしたが、話はトントン拍子に進み、あっさり実現してしまったのです。
緊張する我々に優しく接してくれたRYUJIさん。おかげで酒も進み、結果的には朝までコース。幸せすぎます!

この日、DISARRAYのコンピレーション盤をRYUJIさんから購入させていただき、サインも入れてもらいましたよ!

DISARRAY
『1982 - 1986』 LP

RYUJI
2018年10月26日 @千駄ヶ谷GOTEN


2019年には、待望の1stフルアルバムがリリースされました。
CDだけどもちろん買いましたよ!

BB
『BLACK BABEL』 CD

1. INTRO
2. SHADOWY
3. SCARS
4. DOWN
5. GREED
6. DISENGAGE
7. FEEL


そして2021年には、ライブ盤をリリース。
(2020年12月6日録音)

BB
『NOISE SLAUGHTER AT THE MATINEE』 CD

1. INTRO
2. SHADOWY
3. SCARS
4. DISENGAGE
5. FEEL


*     *     *


2021年12月、BBから広野与一氏が脱退。
BBと広野氏の今後の活躍を祈念いたします。

https://twitter.com/BB_officialinfo

http://instagram.com/bb_blackbabel/



*     *     *


『ヂラフマガジン』に掲載されたこちらの記事も、ぜひご覧ください。
(2021年1月25日公開)


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