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日本酒を買うきっかけはジャケ買いかもしれないという話

昼間は少し汗ばむ陽気。
夜は風の気持ち良い、過ごしやすい季節の到来です。

お酒のご紹介です。

飛鸞(ひらん)

長崎県平戸市にあります森酒造場。
明治28年、「小松屋」の屋号で創業しました。
飛鸞は平戸市のかつての呼び名から取られた銘柄名です。

さっそく飲んでみます。

上立ち香は果実感を伴った甘みのある吟醸香。
口に含むとまず飛び込んでくるのはベリー様の酸、少し遅れて甘み。
ピリッとガス感があり、非常にすっきりした中間。渋みも少し感じられます。ジューシィで細かい粒度の甘さ。
後口には酸と渋。余韻は甘くなだらかです。

口当たりの甘酸っぱさがまず目を引きますが、中間はむしろ食中寄り。
アルコール度数14度と低めで、さっぱりした後口です。

ラベル情報を記載しておきます。

原材料名:米(国産)、米麹(国産米)
原料米:麹米 山田錦(20%)、掛米 にこまる(80%)
精米歩合:麹米 60%、掛米 65%
アルコール分:14度
仕様:生酛造り・無調整

購入は東京都台東区にあります日本酒専門酒屋 SAKE Street。
価格は1800mlで3,010円でした。

飛鸞のラベルは素晴らしい

いま人気の日本酒銘柄たちがなぜブランド地位を確立できたのか?
その3割~4割はじつはラベルデザイン・ロゴデザインなんじゃないのか、と私は思っています。
美味しいだけじゃダメなんです。
手に取ってもらえないと飲んでもらえないですからね。
「ジャケ買い」という言葉はレコード屋さんだけのものじゃない。

当 note の最初の記事でも書きましたが、私が日本酒にハマるきっかけになったお酒は十四代。

十四代のロゴって、めちゃくちゃ良いと思いませんか?
筆文字で、十と四はほぼ同じ大きさ、代だけ縦に大きく書かれている。
あのバランスは素晴らしいと思います。
もちろん酒質の素晴らしさは言うに及ばないのですが、あのロゴがあったから不動のブランドになったという部分があるのではないか。

昔ながらの髭文字や筆を使ったラベルも日本酒らしくて良いと思いますが、酒質を的確に表現したラベルも手に取ってもらいやすい。
飛鸞のラベルはそういう意味でとても好きです。

飛鸞のラベル

飛鸞を初めて見たときの印象は「ラベルがかわいい。」でした。
近所の焼き鳥屋さんでオンメニューしていて、
「おっ、飛鸞だ。まだ飲んだことないけど最近話題だよね。飲んでみるか」という軽い気持ちで頼んだんです。
ラベルデザインを一目見てとても印象に残ったのを覚えています。
飲んだ印象も、モダンなタイプで私にとっては好印象。
ラベルと味の印象が一致したんです。
そして同じ焼き鳥屋さんに別の日にお邪魔した際、別の規格の飛鸞が入っていたのも、印象を強くしたんだと思う(焼き鳥屋さんグッジョブ)。もちろん注文しました。焼き鳥に合うんだ、これが。

お酒が空っぽになっても、その瓶を取っておきたい。
もしくはラベルだけ丁寧に剥がして、大切に保管しておきたい。
そんな風に思わせたら、もうその銘柄のファンですよね。
ラベルが果たす役割はとても大きいと私は思います。

ちなみに「飛鸞」、初見で読める人はそう多くないハズ。
ラベルにはちゃんとローマ字で HIRAN とルビが振ってあるから、ラベルを見れば読める。
こういうのも親切だなと思います。

さて、飛鸞を飲みながらそんなことを書いていたら、いつの間にか3合減っていました。
飽きの来ない味わい、食中・単体を選ばない酒質。
ラベルばっかりフォーカスしましたが、お酒としても非常に美味しい。

これからもよろしくお願いします。誰に向けてんだ。

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