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KemperのLiquid Profilingがどんなものか予想する

突如発表されたKemperの新しい技術「Liquid Profiling」ですが、どういったものなのか現時点で分かっている情報を自分用に纏めてみます。

Liquid Profilingとは

プロファイリングとモデリングの良いとこ取りと考えられます。つまり

  • プロファイリングでアンプサウンドを忠実に再現した後に

  • モデリング技術でGAINやEQの振る舞いを再現する

というものです。

これまでKemperやTONEX、Quad Cortexのプロファイリング(アンプキャプチャー)技術は音色のスナップショットを正確にとれるという利点と引き換えに後から音色を変更しようとした時に実機に忠実な振る舞いではなくなるという問題点がありました。

Liquid Profilingを使えば、プロファイリングしたアンプサウンドに対して自由にGAINやEQノブを動かして実機と同様の音作りを楽しむことが出来るようになります。(特許技術だそうです)

Liquid Profileの作り方

実際にリリースされるまで詳細な手順は分かりませんが、

  • これまでのプロファイリングとほとんど同じ

  • プロファイリング時のノブ設定(GAIN、EQ等)を記録しておく

  • Liquid Profiling用に用意されたトーンスタックのリストから該当するものを選ぶ?はず

  • 記録していた設定を入力?するはず

  • 各ノブが実機と同じ挙動を示すプロファイルが完成する

という流れになるものと思われます。

Liquid Profiling用のトーンスタックは2023年4月現在で40チャンネル(40アンプではないことに注意)分ほど作られているそうです。アンプ全体をモデリングするわけではなく、ドライブやEQといったトーンスタック部のみをモデリングしているため手間は少なくて済むようです。

確かにEQは比較的リニアに近い挙動を示すでしょうから、非常に理に適ったアプローチだなと個人的にも感じます。

既存のリグはどうなるのか

既存リグの音が変わってしまわないかが最も気になるポイントですが

  • 何もしなければ何も変わらない(重要)

  • Liquid Profile用のトーンスタックを適用しても音は変わらない(重要)

  • 適用後にノブを動かした時に初めて音が変化する

  • その時の音の変わり方が従来と異なり実機に則したものになる(嬉しい)

という感じのようです。また、過去に作成したプロファイルでも当時のノブの設定を記録していればLiquid Profileに変換出来るようです。

ちなみに既存のViViXのKemperリグパックはノブの設定を控えていないためLiquid Profile化は出来ません。(すみません)

無料のソフトウェアアップデートで対応

KemperがUSBオーディオインターフェースになる機能やこれまでのアップデートと同様に、Liquid Profileは無料のソフトウェア更新で対応されるため、既存のKemperユーザーは追加費用無しでLiquid Profileを使用できるようです。

ViViXとしてどう向きうか

まず、対応トーンスタックリストの中に僕が持っているアンプがあればLiquid Profile化したものを作成してみたいと思っています。

また対応するトーンスタックが無い状況でももしキャラクターが近そうなものがあればそれを適用してみてどのような挙動になるのか試してみたいと考えています。

これはViViXというより僕個人のポリシーの話になりますが、KemperやTONEX、Quad Cortexといったキャプチャーデバイスを使用する動機として「モデリングされるほどメジャーではないが抜群に音の良いアンプをデジタルの世界で再現して楽しむ」というものがあるので、もしかしたらLiquid Profilingの恩恵はそこまで強く受けられないのかなあ〜どうなんだろうなあ〜と思いながら公開を楽しみにしています。

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