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糖尿病リスクを高める乳がん治療薬

 食生活の乱れや座りっぱなしの生活習慣が糖尿病の発症につながることは広く知られていますが、 がん治療薬が拡大する糖尿病問題の一因となっていることを想像する人は少ないでしょう。
 最近の研究で、乳がん治療薬が糖尿病リスクを高める可能性が浮き彫りになりました。 この薬の危険性と抗がん剤の一般的な副作用全体を見てみましょう。
 
●乳がん治療薬に注意
 特に糖尿病の家族歴や遺伝的素因がある場合、あるいは現在乳がんの治療を受けている場合は注意が必要です。
 例えば、経口抗がん剤アルペリシブ(商品名ピクレイ)は、乳がん患者の血糖値上昇に関連しています。
 当初、アルペリシブは細胞増殖を制御するホスホイノシチド3キナーゼ蛋白質を標的として開発されました。 この蛋白質が変異している場合、がんの進行を促進します。 その結果、米国食品医薬品局は2019年にアルペリシブの使用を承認しています。
 
 この薬は通常、前述の蛋白質の変異に起因する転移性乳がんを治療するために、エストロゲン受容体拮抗薬フルベストラントと併用投与されます。 しかし、アルペリシブを用いたこの蛋白質の精密標的化は、高血糖を引き起こし、脱水や腎障害などの潜在的合併症とともに糖尿病発症リスクを高める可能性があるのです。
 
 Cancer誌に掲載された最近の研究で、標準治療の一環としてアルペリシブを投与された患者の80%以上が高血糖を経験したことが明らかになりました。 驚くべきことに、これらの症例の40%は重症でした。

 アルペリシブを使用した100人の参加者を含む臨床試験では、3分の1以上が高血糖に見舞われ、13%が重症化しました。 患者が高血糖と診断されるまでには、アルペリシブ投与後平均16日しかかからなかったのです。

●抗がん剤の一般的な副作用
 抗がん剤は、がん細胞を標的にする一方で、全身に広く、しばしば有毒な影響を及ぼす可能性があります。 これらの薬は強力で、その影響はがん細胞だけにとどまりません。しかも患者は生活の質に重大な影響を及ぼす可能性のある副作用について知らされることはほとんどないのです。

抗がん剤がもたらす一般的な副作用:
*口内炎
*脱毛
*心臓病
*嘔吐
*吐き気
*毒素化した骨髄
 
 骨髄を侵す抗がん剤は、しばしば貧血を引き起こし、感染に対する抵抗力を低下させます。

● がんから身を守る5つの食品
 がんから身を守るには、遺伝子だけでなく、ライフスタイルの選択が非常に重要です。 自由に使える最も強力なツールのひとつが食事です。 食べるものを賢く選択することで、がんのリスクを減らすことができます。

 ここでは、がんを予防する(オーガニック)食品を5つ紹介します:
1.    ベリー類: クランベリー、ブルーベリー、ブラックベリーなどのベリー類には、フラボノイドがたくさん含まれています。 これらの天然化合物には、DNAに害を与えるがんの原因となる酵素を中和する驚くべき能力があります。
2.    濃い葉物野菜:カロテノイドが豊富なほうれん草などは、胃がん、食道がん、口腔がんを予防します。
3.    アブラナ科の野菜:芽キャベツ、カリフラワー、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜にはグルコシノレートが含まれており、 これらの物質にはがんと闘う作用があります。
4.    天然物の脂ののった魚: 脂ののった魚には、魚油とオメガ3脂肪酸が豊富に含まれています。 これらの栄養素は、がん腫瘍の形成を防ぐガードマンの役割を果たしてくれます。
5.    1日1個のリンゴ: りんごには、がん細胞の増殖と闘う強力な抗酸化物質であるビタミンCが含まれています。 さらに、りんごには食物繊維とポリフェノールが含まれており、腸内微生物との相乗効果で、がんと闘うための体本来の能力を高めてくれます。
 
 これらの食品を買うときは、免疫系にストレスを与える不要な化学物質を避けるために、オーガニック食品を選ぶようにしてください。

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