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シューゲイザーの異常人気は危険です。

シューゲイザーという1990年代初頭に一時的に英国で流行った陰鬱で歪んだギターが幾重にも重ねられたサウンドが30年以上を経た日本のライブハウスシーンでいまだに人気です。異常です。そもそも世界的にみてもロックンロール自体が時代遅れになっており、音楽的才能のある欧米人はブラックミュージック、ヒップホップなど、ロックンロール以外の音楽を演奏してます。そもそも音楽が以前よりお金にならなくなってしまったので音楽を真剣にやってないのかもしれません。

少し脱線しました。戻します。日本ではとにかくシューゲイザーが大人気です。大人気で良いではないか、それのどこが悪いのか、何を演ろうが何を聴こうが自由ではないか、などの反論も聞こえてきそうです。でもやっぱり危険です。

シューゲイザーは音楽にとって最も重要なメロディーと歌をギターの轟音で覆い隠してしまいます。

例え平凡なメロディーと平凡な歌でもギターの轟音にさえ凝ってしまえばサウンドの雰囲気が整い、それこそ「シューゲイザー的雰囲気ものサウンド」が出来上がってしまうんです。メロディーも歌も適当で良くなってしまうんです。つまりは

音楽の本質が蔑ろにされてしまいます。

日本人はジャンルが好きです。音楽ジャンルが大好きです。日本以外では大雑把な分け方をしてるものを、これはマスロックだ、これはパンクなんかじゃ無い、これはシューゲイザーなんだ、などなど議論の的にすらなってます。音楽ジャンルは音楽を効率よく売るために音楽業界が作ったものです。ある意味ユーザーを洗脳するための道具でありキーワード、キャッチコピーに過ぎないんです。

日本人はシューゲイザーが大好きです。シューゲイザーと分かるとそれだけで夢中になります。シューゲイザーが大好きな自分自身も大好きです。自分で聴くべき音楽を選び取ってるようにみえて実際は選ばせられてるんです。どうか早く気付いてください。

何度も言います。日本のライブハウス周辺でのシューゲイザー人気は危険です。音楽家が音楽の本質であるメロディー、歌を磨くのをやめてギターサウンドだけに熱心になります。メロディーや歌の表現の幅が限定的になり、ソングライターとして、ヴォーカリストとして、音楽家としての成長が止まってしまいます。

音楽の本質はメロディーと歌、そして言葉です。その音楽の本質をどうか忘れないでください。

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