うつ病を克服して1年が経ちました。
もう次の季節のお花が咲いたんだ。
この建物のデザイン素敵だなあ。
あのお家からは週末、ピアノの音が聴こえてくる。
この街から見る飛行機、意外と近いんだ。
こんなところに美味しそうなお蕎麦屋さんがあった。
2回目なのに店員さんが顔を覚えてくれて、常連になったコーヒー屋。
朝イチの焼きたてのパン屋さんのパンはふかふかで、まだあたたかい。
石ころを蹴りながら家まで帰るという、子供の頃の謎の遊び。
川沿いで眺める夕暮れは、ため息をついてしまうほど美しい。
少しくらい外で泣いてしまっても、誰も見ていない。
誰にも分かってもらえなくても大丈夫。
でも知ってくれたら、嬉しいな。
小さく、丁寧に、自分で、生きる。
うつ病を寛解して、断薬に成功して、一年が経ちました。
私は外に目を向けて感じ取ることのできる、
ひとつひとつの気づきや感情が、大切で嬉しくてたまりません。
少し大げさかなと思ったりもしますが、こんな些細な日常に感動してしまいます。
この一年はとても前向きになれたし、今までとは別人のように明るくなりました。
しかし再発を予感するようなこともあり、
恐怖と不安を抱えて過ごした時期もありました。
そんな日々の中で、「私は幸せになるのが信じられないし、怖いと感じてしまう」ことにも気がつきました。
過去にうつ病を経験した著名人の記事を探していた時に、似たようなことを言っていた人がいることを思い出しました。
海外ロックバンドのベーシスト、ピート・ウェンツさんの言葉です。
うつ病を寛解して、
ご飯が美味しいと感じるようになって、
友達とたくさん話せるようになって、
色んなことに前向きになって、
遠いところにも行けるようになって、
”幸せ”と感じるようになって…
怖いと感じるようになっていました。
自分自身の、この複雑な感情にとても戸惑いました。
しかし、決して落ち込んではいません。
こうなったということは、後退でもなければ、停滞でもないと思っています。
ネクストステージ「幸せになることを受け入れて、目一杯味わう」に進む。
ということだと、私は信じています。
だから安心して前に進んでいいよ!と言い聞かせてここまで過ごしました。
負けそうになる度に、「うつ病と生きた3年半を無駄にしない。治ったことに自信を持つ。頑張れるなら、頑張る。行動をし続けて良い。」
と自分を励ましてきました。
この先もまた、再発という不安が押し寄せてきても、
私はもう大丈夫。
自分は何度でも立ち上がれるということを知っているから。
去年のこの時期、寛解の言葉に嬉し泣きをしました。
私にとっては、特別な一年。
なんだかいつもより長い一年でした。
私はこの一年でとても好きになったことがあります。
お花と観葉植物を飾ることです。
母の影響で昔から好きだったということを思い出した、のかもしれません。
お花や緑は、心と人生を豊かにしてくれる存在だと感じています。
最近お花に関するエッセイを読みました。
「お花は今ある生活を豊かにするだけでなく、苦しいことを忘れさせたり、心を穏やかにしてくれたりするものでもあります。毎日はいらないかもしれないけれど、人生には必要なもの。辛いときこそお花を贈ったり、贈られたりすることで人々を支えることができ、また自分自身が困難な状況に陥ったときもきっと救ってもらえるはずです。」
”毎日はいらないかもしれないけれど、人生には必要なもの。”
私はそのようなことの大切さに気がつける人でありたいです。
この一年でお花が大好きになったのは、心を落ち着けようとしていたのかもしれません。
もうすぐ春がやってきます。
春のお花をお迎えして、また、生きていこう。と思います。
「ああ〜今日も楽しかった!」と言える日々を過ごしていきたいです。
いつも読んでくださるみなさん、ありがとうございます😊
これからもよろしくお願いします。
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