【文章.1】「進歩は、退化だ」

僕はまだ、文章を書くことを仕事にして間もないですが、最初は説得力のある文章を書くのに苦戦していました。先輩には「〇〇の文章は、言いたいことはわかるけど、丁寧ではないから伝わりづらい」と言われていました。

その原因というのは、具体的な事例が少なかったり、〜だから〜だ。というように理由付けの弱い、あるいは最早順序立っていない文章だったからです。

それから僕は、良く言われますが、「読むスピードに、理解が追いつく文章」を作れるように、コンテキストを含め、具体性、順序に常に気を使って文章を書いていました。

しかし、それがある程度できるようになった今。具体性が欠けていても、あるいは順序立っていなくても、言いたい事がなんとなく伝わるだけの
”ニュアンス”推しの文章にも、魅力があるのではないかと感じているのです。

なんでも構いませんが、例えば、

「進歩は、退化だ」

これは、理由付けなどされていないのにも関わらず、人それぞれ解釈のしようがある一文だと思いませんか。

適当に例をあげたに過ぎませんが、僕が意図したのは、

「IT技術の”進歩”によって、デジタルデバイスの機能向上をはじめとして、人々の生活が便利になっている昨今。それらに頼るようになってしまった人間は、肉体という面ではもちろん、頭脳の”退化”にも繋がっているかもしれない」

という内容です。笑

もちろん、キャッチと、内容物としてそれぞれを表記することはできますが、内容などつらつらを書かずに、「進歩は、退化だ」だけで終わってしまっても魅力的な気がします。
これは歌詞などでもよくある話ですが、様々な受け止め方があるからこそ、惹かれるようなものなのかもしれません。

しかし今回では、あくまでも自分の意図を伝えるという事が目的になっています。
正直「進歩は、退化だ」でも良いような気もしますが、もっと伝わりやすくしようとするならどうするべきでしょうか。

「技術の進歩は、人間の退化だ」
「技術の進歩は、人間の退化に繋がる」
「技術が進歩することで、それに頼る人間は退化の一途を辿る」

などなど・・・いくらでも具体的にしようがあります。これっていうのは、どこまで読者に”任せるか”という話になってきますね。かつ、惹きつけて、次の文章を気になってもらうとなるとインパクトも必要です。

冒頭で言った、ニュアンス推しの文章でありながら、意図を伝える。はてさて・・・どこがボーダーラインなのでしょう。

それはどこに文章を載せるかによってかわってくると思います。少なくとも私の広告の領域では、「技術の進歩は、人間の退化に繋がる」をチョイスします。しかし、個人的に好きなのは「進歩は、退化だ」です。笑
逆にもっと読者に委ねるならば「進歩=退化」とかでしょうか。「進歩に退化はつきものだ」はちょっと意図が読みづらい気がします。

みなさんの領域では、どこが正解でしょうか。
と、そんな最近の悩みでした!笑

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