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いい歳した大人がプリパラ沼に沈んだ話

はじめに

プリパラ、並びにアイドルタイムプリパラを全話観た。素晴らしい作品だった。全人類観てくれ。
大いにハマってしまい様々な感情が溢れ出てきたため、ハマった経緯や、作品およびキャラへの感想や抱いた感情などを取り留めもなく書き連ねていく。
先に書いておくが竜頭蛇尾、尻切れトンボな内容で特に面白いオチとかはない。この文章は単なる私の感情の発露だ。
また、シーズン毎の感想あたりからはネタバレ要素も含むので、この駄文を読んで少しでも興味を持ってくれたのであれば読み進めるよりも先にプリパラを観てほしい。何ならこの記事は読まなくて良いが、プリパラは観てほしい。

ハマるに至る経緯

私はプリパラを観始めるまで、このシリーズはプリティーリズム・レインボーライブおよびそこから派生したKING OF PRISMシリーズしか観たことが無く、プリパラについて知っていることと言えば
1. 特に話に繋がりは無く世界観も違うが、プリティーリズムとシリーズを同じくする作品であること
2. 牧野由依と渡部優衣の演じるキャラがユニットを組んでいるらしいこと(ポプテピピックのアニメが放送してた時話題になってて知った)
3. i☆RisがOP歌ってるらしいこと(後輩に誘われて行った2015年のアニサマで知った)
4. 何年も続いていて、近年ようやくシリーズの後継作品であるプリチャンにバトンタッチしたこと
くらいしか知らなかった。

主に2.が理由で「そのうち観てみようかなあ、そのうち…」と漠然と思ってはいたが、何せ話数が話数である。具体的な話数は知らなかったが数年続いていたことは知っていたので、遊戯王を1シリーズ丸ごと観るくらいの時間がかかるであろうことは容易に予測出来ていた。
アニメだけに限ったとしてもすべて楽しむにはもはや人間の一生では足りないのではないか、それほどまでに娯楽に溢れる令和の世においては「そのうち観よう」と思いつついつまでも観ない、そんなアニメがオタク諸兄にはいくらでもあるのではないか。
私にとってのプリパラもそんなアニメのひとつだった。

しかしながら、全くもって興味の無い・興味の湧かない・知らないアニメとは違い「そのうち観よう」と思っているアニメには、そう思う程度には興味があるのだ。ちょっとしたことが切っ掛けで観始めることもある。
私の場合は在宅勤務が長く続き、Youtubeで東映や円谷の公式チャンネルが毎週配信する特撮の過去作品やNetflix独占配信の洋ドラを流しながら仕事をしていたのだが、前者は1週間あたりの配信量はせいぜい数時間で観終わってしまうし、後者は話数こそあるがやたらと陰鬱で観ていて愉快な気分にならない作品が多く、内容が重すぎないアニメを垂れ流したいと思っていたところだった。
複数の友人が沼に沈んでいたアイカツも候補だったのだが、あちらはもう10年近くも続いていたことに尻込みしたのもあり、まだ比較的軽そうでかつシリーズの他作品を知っていたプリパラに手を出した次第だった。

まさかここまでハマり、わずか2週間で全話観終わってしまうとは思わなかった。
わずか2週間である。尋常ではない勢いである。ちなみにプリパラは1期がは全38話、2期・3期・タイトル変更後の実質4期であるアイドルタイムプリパラがそれぞれ全51話だ。放送期間は4年に及び、合計話数は191話
遊戯王を引き合いに出したが、最も話数の多い初代こと遊戯王デュエルモンスターズ(全224話)よりは短いものの、次に長い遊戯王GX(全180話)よりも長い。付き合いの長い友人が相手であっても軽く勧められる長さではない。平成ライダーなどの1年続く特撮を1作品丸ごと観てもらうよう勧めることの方がよほどハードルが低い。
繰り返すが、それをわずか2週間で観終わったのである。この文章を目にしている方も私が尋常ではない勢いでハマったことは想像に難くないかと思う。というか自分でも驚いているし、これが自分以外のことだったら正直引いていると思う。

なぜそこまでハマったのか?
端的に言うと序盤で南みれぃというキャラに惚れ込み、2期に入ってからはそれに加えて黒須あろま・白玉みかんから成るアロマゲドンというチーム(余談だが、プリパラではアイドルユニットのことをチームと呼称する。チームと呼称したことでちょっとスポーツ物っぽさが生まれてるのが面白い)に大いに惹かれ、見事に沼に沈んだからだ。
観ている途中で無観客ライブを配信することを知り、すぐに観ることを決断してチケットを購入した程度にはハマった。全部観終わった後劇場版まで目を通し、CD11枚組のコンプリートアルバムボックスを購入したくらいにはハマった。
いい年して女児アニメにハマる成人、正直どうかと思うだろうがオタクというのはそういうものなので仕方がない。

作品全体の総評のような感想のようなもの

最初にも書いたが、素晴らしい作品だった。
単にアニメに対して「素晴らしい」などと言っても、アニメには評価すべきポイントが多い。何が素晴らしいのか?作画か?キャラデザインか?音楽か?シナリオか?演出か?出演声優およびその演技か?はたまたOP・EDや劇中で使用される楽曲か?
ハマった手前の贔屓目もあるだろうが、こういった評価点の中で「ここはダメだ」となる箇所は無かった。というより先に挙げた評価点のどれも、文句なしの高得点を付けられる。視聴者の印象に強く残るライブシーンが3DCGだったからというのもあるだろうが、年間を通じて放送しているアニメにありがちな作画の崩れもそこまで見られず、安定したクオリティを維持していたように思う。曲についてはOP・ED・劇中歌のいずれも文句なしに満点だ。

特に良かった点はシナリオだ(キャラクターの良さもシナリオに含むものとする)。
前作にあたるプリティーリズム・レインボーライブは、女児をターゲット層とするアニメらしいファンタジックな要素を少なからず含みながらも、地に足の付いた作風で人間ドラマに重きを置き、背伸びしたい年頃の女児を狙った作品だったように思う。
一方のプリパラは対象年齢層の引き下げを図ったのが良くわかる作風で、「チケットが届いた女の子であれば誰でも入場でき、入場者は誰でもアイドルとしてステージに立てる架空のテーマパーク・プリパラ」が各地に存在する世界が舞台。
主人公の年齢も中学生から小学生に下がっているし、作中で起きる出来事の数々はファンタジックを通り越してもはや荒唐無稽ですらある。2期であろまが肉まんを買う費用に困る描写が出てくるまでは、貨幣経済が成立しているかすらわからなかったくらいには現実離れした作風である。地に足が付いていないどころではない。文字通り何でもありである。

その「何でもあり」な作風・世界観の根底には善意が根ざしており、それがシナリオ上の最大の特徴であると私は感じた。
作中で度々出てくる「みんなトモダチ、みんなアイドル」と言うセリフ。それがプリパラという作品の根幹ではないか。
無論「みんなトモダチ」だからといって、競い合うことが無いわけではない。それどころか作中では、アイドルの頂点を志すキャラクター達による数え切れないほどの回数のライブ対決が行われている。
それでも、彼女たちは「みんなトモダチ」なのだ。その時々の事情で対立することはあっても、最後には必ずわかり合える。戦った敵が次の戦いでは新たな仲間として再登場する少年漫画的なところすらあると思う(とはいえ、バトル物の少年漫画ほど激しく対立することはまず無いが)。
シリーズを通して、悪意のみを原動力として動くキャラクターが居なかったことからもその作風の一端が伺えるかと思う。
ひびきやガァララは少々怪しいが、ひびきは現状のプリパラや「みんなトモダチ」の精神への敵意だけでなく理想の実現というポジティブな感情が原動力であったこと、ガァララもファララへの敵愾心や復讐心、夢持つ女の子達への敵意ではなく自分が楽しい世界に身を置きたいという欲求で動いていたことから、決して悪意だけが原動力であるとは言えないかと思う。
話が逸れていくので端的に言うと、限りない善意の上に成り立った優しい作風が疲れた大人の心を強く打ったのだ。
真っ直ぐで美しい友情の尊さがひねくれた大人の心に響いたのだ。
歌と踊りとファッションと友情の物語という前作から引き継いだ通じる骨子を守りながら、ここまで違う作風で(無論どちらも良いものであると私は思っており、プリパラと比較してレインボーライブを腐す意図は一切無い)、かつ高いクオリティで作品を成立させているのは素晴らしいの一言に尽きる。
可愛らしいデザインで表情豊かにくるくると動き回るキャラクター達を眺めているだけでも楽しく、気持ちを上向かせてくれる。

対象年齢層に言及したが、決して女児層だけに留まらない良さがあると思う。重厚なドラマ性が無くとも、大人も楽しめる作品というのは成立するのだと再確認させてくれた。(断じて、私の精神年齢が女児と同等というわけではないと思う)

シーズン毎の感想 第1期(1~38話)

「プリパラは好きぷり?」「うん」「じゃあ大丈夫!」作中で度々引用される、この作品を象徴する流れから始まった第1期。
なんでもありな世界観で各キャラクターで善意によって繋がって行き、やがて奇跡を起こすという作風は、この頃には既に完成していたように思う。
そふぃへの善意の行き違いとチーム結成が描かれた1クール目、シオン達とライバル関係を築きながらも友情を芽生えさせ、終盤には歪んだ感情に囚われた校長との関係が改善する2クール目、そしてファルルを救うためにチームの垣根を越えて団結する3クール目。
最初はみれぃの計算から始まったらぁらとみれぃ2人だけの関係が多くの人を巻き込んで広がり、善意によって輪を成していく様が描かれ、キャラクターの良さも相まって、視聴者の心を一気に掴んで深い沼へと引きずり込む良さがあった。
長い番組の始まりに位置するシーズンだが、ここだけでも良くまとまっている上に他シーズンと異なり3クールに収まっているのでまだ余人に勧めやすいかもしれない。とはいえ3クールであり、決して短いとは言い難いのだが…
このシーズンで特に気に入っているエピソードは説明不要の第1話「アイドル始めちゃいました!」、SoLaMi SMILE結成(チーム名はまだ付いていないが)の12話「はばたけ、そふぃ!」、クライマックスの37話「奇跡よ起これ!ミラクルライブ」あたり。

シーズン毎の感想 第2期(39~89話)

強烈な個性を持つ新しいレギュラーキャラが複数登場し、才能ある者が正義という思想と、「みんなトモダチ、みんなアイドル」という理想の衝突が描かれた第2期。
新キャラは(色々な意味での)問題児だらけだが、その強烈な個性が第1期からのメインキャラと時にぶつかりながらも互いを高めあった結果、観ていてより楽しい内容になっていたように思う。
このシリーズに興味を持った理由のひとつであるアロマゲドンの2人(シーズン後半からはガァルルを加えて3人)もこのシーズンから登場し、私の心をガッチリと掴んで沼の底へと引きずりこんでくれた。
詳しくは後述するキャラ毎の感想で述べるが、彼女らの友情・彼女らの関係性はあまりにも素晴らしいものだった。アロマゲドンしか勝たん。
シナリオの流れとして、この作品は毎シーズン何らかの形で作中の空気が沈む展開がやってくるのだが、シリーズ通して振り返ってみると今シーズンが一番深刻だったように思えたのは気の所為だろうか。それ故にガァルルのデビューを切っ掛けに皆が再起していく過程が強く心を打つのだが。
このシーズンで特に気に入っているエピソードはあろまの誕生日の騒動を描く第48話「6月6日、絶交アイドル」、みかん最大の名台詞が飛び出す第78話「レッツ・ゴー!セレパラ!!」、沈むらぁら達の再起の切っ掛けとなる第80話「ポップ・ステップ・ガァルル!」、プリパラを復活させるべく奮闘するらぁらとみれぃ達を描く87話「語尾の果て」あたり。

シーズン毎の感想 第3期(90~140話)

作中世界におけるアイドルの序列の頂点である、「神アイドル」を本格的に目指すこととなる第3期。
このシーズンでは赤ん坊の姿になってしまった女神(そう、プリパラには女神が存在する。冷静に考えると人が作ったテーマパークのシステムの一部として、女神という超自然の存在が居るというのは何かおかしい気がするのだが、この程度のことにツッコミを入れていては始まらないのがプリパラという作品だ)を主人公であるらぁらがひょんなことから拾って育てることとなる。
女児向けアニメでは拾った赤ん坊を育てることになる展開がしょっちゅう起きているように思えるのは気の所為だろうか?具体例を挙げろと言われると少々困るし、言うほど女児向けアニメは観ていないのだが。
このシーズンでも個性的なレギュラーキャラが更に増えるのだが、既存キャラと新キャラのどちらも空気にならないキャラ付けと出番のバランスが絶妙だったと思う。
最終的にらぁらが神アイドルとなるのも、対立する女神2人(と言っても片割れが一方的に敵対的な態度を取っているだけだが)が和解して皆が幸せになって終わるのも、言ってしまえば予定調和であり全くもって視聴者の予想の通りである。
だがその過程を丁寧に描く各エピソードの出来栄えが素晴らしく、わかりきった結果であっても内容で満足させてくれた。
らぁらが唐突に転校を命じられ、アイドルタイムプリパラへと続く最終話ラストシーンを除けば非常に綺麗にまとまっており、ここまでの3期の集大成と呼ぶにふさわしい内容。
特に気に入っているエピソードは、しっかり者に見えるが年相応に抜けたところのあるみれぃの姿が描かれる第95話「かんぺきママみれぃ!」、ガァルマゲドンが正式に結成する第105話「ガァルル、目覚めるでちゅーっ!!」、これだけの演出をして最終話じゃないのかと驚愕させてくれた第135話「スマイル0%」あたり。

シーズン毎の感想 アイドルタイムプリパラ(1~51話、通しでは141~191話)

これまで主な舞台となっていたパラ宿(原宿ではないようだ)を離れ、新キャラのゆいとのダブル主人公体制となった第4期。
らぁらが神アイドルという頂点の座に立ったこともあり、もはやそういう形で舞台を変えでもしないと話が動かしにくいこと、シリーズの長期化に伴い新しく入ってきた視聴者層に感情移入してもらう対象が必要だったことが理由なのだろうな、などとメインターゲット層は気にしないであろうことに思いを至らせつつも、これまた個性豊かな新しいレギュラーキャラ達が作品を大いに盛り上げる様は実に楽しかった。
基本的には新キャラ達がメインであり、らぁらとあろま、みかん以外の既存キャラはやや出番を抑えられていた印象だが、決して軽んじられていることはなく先輩らしい扱いが上手くされていたと思えた。
今シーズンでプリパラは人類誕生以前から存在し、その昼夜を司る精霊という超自然の存在が実在するという遊戯王GXを思わせる胡乱な設定が追加されたが、「まあプリパラだしな…」で済ませられたあたり我ながらこのシリーズの何でもあり加減に慣れてきた感があった。
1年を通して「夢」をテーマにしたストーリーが展開され、夢を持ってそれに向かってひた走ることの素晴らしさを描く一方で、その夢が奪われる展開は描写こそドライだが中々に恐ろしいものであったように思う。
特に気に入っているエピソードは、既存キャラのオールスター展開でありながら破茶滅茶なコメディ回である第13話(通し153話)「レッツゴー!パラ宿」、ショウゴとゆいの兄妹関係を掘り下げた第20話(通し160話)「ハッピー米バースデイ」、ついにゆい達のチームが形となる(まだチーム名は決まっていないが…)第36話(通し176話)「ユメ目合宿大ピンチ!」、長く続いたシリーズを締めくくる最終話「み~んなあつまれ!アイドル始める時間だよ!」あたり。
191話の長きに渡ったシリーズが終わる寂しさよりも、良い作品に出会えた喜びを感じさせてくれた良いシーズンだった。

キャラ毎の感想・所感

本当はここだけ書こうと思っていたのだが前置きが長くなってしまった。
非レギュラーキャラ等のメインでないキャラまで言及しているとキリが無いので、対象はメインキャラに絞るものとする(メインキャラの定義だが、3Dモデルありでライブを披露したキャラをメインキャラとする)。並びはチーム順、所属チームの無いキャラは適当。

真中らぁら
主人公。この子が居なけりゃ始まらない。「かしこま!」は世界共通語(作中でそう言われていたので間違いない)。
主人公らしい底抜けの前向きさと良い子ぶりが際立つが、許せないものには怒りを見せるなど、ただ「前向きな良い子」というだけのキャラではないのが良かったように思う。
校則違反のチケットを貼られて「うえ゛ぇ~~~」ってなってるとこが好き。ボケ寄りのキャラだが、周りのキャラも色々と強烈なので結構な頻度でツッコミに回って良い反応をするあたりも好き。周囲のキャラクターとの関係性も好き。
視聴者を置いてけぼりにせず、一緒に作中の常識を頭に入れていくために主人公を無知なキャラにするというのはよくある手法だが、レギュラーキャラの中で(第1期では)唯一の小学生という年齢設定にしたことでそういうキャラ付けが無理なく出来ていたのは実に上手いと思った。
やや幼さが強調された(作中の)現実世界でのデザインから、プリパラに入ると背も髪も伸びるという変身ヒロイン的要素があったが、この変身前後のデザインがどちらも(ベクトルは違うが)甲乙付けがたい可愛らしさなのも良いところだと思う。アイドルタイムプリパラでは終盤まで、ライブシーン以外では変身前のキャラデザインで居続けるようになったが、その状態でも決して埋没することは無かったあたりなかなか完成度の高いデザインではないだろうか。ピンク色でやたら可愛らしいデザインの制服はちょっと子供っぽさを強調しすぎな気はしないでもないが、変身後とのギャップを見せるという点を念頭に置くとなかなか考えられたデザインだなとも思う。個人的には変身前のデザインの方が好き。でもステージの上でのデザインも可愛いと思うし執事服のギャップも良かったし優劣は付けられない…

南みれぃ
語尾に「ぷり」を付ける愉快なキャラ付けをしつつも意外と計算高い、面白いキャラが出たなあ、と最初は思いました。自分がライブに出るためのパートナーとしてらぁらを引き入れようとして出た言葉ではあったものの、「プリパラは好きぷり?」から始まる一連の流れは作中屈指の名シーンと言っても過言ではないかと思う。
らぁらと一緒にプリパラの外に出てみたら、実はいつもらぁらに校則違反のチケットをビシっと貼り付けているお堅い風紀委員長だった、というあたりで私の心はグッと掴まれた。語尾は愉快だけど性格は真面目で、でも決して完璧ではなく中学生という年齢相応に抜けているところもある。実に良い。眼鏡にポニテの「南委員長」スタイルも、ふわっとした金髪の「アイドルみれぃ」スタイルもどっちも好き。OPでの変身演出も好き。声も好き。ソロ曲も好き。あまり口には出さないが、仲間をとても大事にしているところも良い。らぁらとのんが「ま~ぶる Make up a-ha-ha! 」を歌った時、「げっ、私とらぁらの曲ぷり!」とちょっと怒り気味で言ってたあたりからも、らぁらとの関係を大事にしてるのが伝わってきて非常に良い。
雨宮くんとの関係は、第1期の頃は年相応の弱さもあるみれぃとファンとして支える雨宮くんという感じで決して悪くなかったと思う。思うのだが、雨宮くんがどんどん限界オタクぶりを深めていったせいで途中からは「やべー奴に付きまとわれててちょっとかわいそう」な感じになっちゃったのが何とも…
普段はらぁらとそふぃをきっちり引っ張っているけれども、時々挫折しそうになってそこをらぁら達に救われるという展開があるのも良い。作中のキャラの中ではわりとメンタル弱い方だと思うが、そこも可愛げだと思う。
話が進んでいくにつれて、語尾に「ぷり」付ける程度はまだ普通の範疇というのがわかる(周りのキャラが濃すぎる)のだが、自分のキャラは貫きつつもそれに留まらない活躍をシリアス・ギャグ双方で見せるのが実に良かった。
作中で何回「ぷり」って言ったのか数えてる人とか居るのだろうか。探せば居そうだ。

北条そふぃ
「私はあまり良い子じゃなかったけれど」というライブ前のお決まりの台詞通り、冷静に振り返ってみるとシステムからの無茶振りを除けば、SoLaMi SMILEに降りかかるトラブルの結構な部分はこの子のせいじゃないだろうか?全く悪気は無いのだが、結構なトラブルメーカーだったような気もする。
クールに決める姿をステージ以外で見せることはほとんど無かったような気がするが、「ぷしゅ~」が可愛いのでヨシ!
元々はらぁらとみれぃよりアイドルランクが高かったこともあってか、チームとしての活動の際はさりげなく2人にフォローを入れるようなシーンがしばしばあったように思う。
改めて振り返ると、SoLaMi SMILEは3人ともプリパラのステージの上での姿と普段の状態にギャップがある子達だった。誰が一番ギャップあるかと言うと…甲乙付けがたいな…
昔twitterで話題になっていた気がするが、EDで唐突に漁船に乗り出した時は笑った。

東堂シオン
囲碁で頂点の座に立ったからプリパラでも頂点を目指すとは本人の談だが、他にも文武様々な心得があるようで、一歩違ったらアイドルではなくそれらのうちのどれかで頂点を目指していたのかと思うとちょっと面白い。そうなっていたらプリパラの物語は全く違う方向に転んでいたはずで、シオンが街角でらぁら達のライブを見るシーンは何気に作中でもかなり重大なターニングポイントだったのではないか。
「イゴ、よろしく!」みたいに「いご」という語句を強調するのはわかるんだけど、時々ポケモンの鳴き声みたいに唐突に「イゴ!」って言ってるのがちょっと面白かった。
ソロ曲もユニット曲も、歌声の格好良さが特徴的で好き。
天才肌だけど我が強くて協調性が乏しい、そんな彼女がチームの2人と確かな絆を築いていく過程もプリパラという作品の見どころのひとつだと思う。第2期で頂点を目指すという当初の目的のために思い悩んでチームを離れる展開や、アイドルタイムプリパラでのにのとの師弟関係など、決してチーム内だけに留まらない関係性が描かれたのも良かった。
個人的にはいろはとは囲碁だけでなく、ライブでの対決も見たかったなと思う。

ドロシー・ウェスト
「口は悪いけど根は良い子」というキャラのはずが、第2期、第3期と進むにつれて良いところが描写されなくなっていき、だんだん扱いが悪くなっていったような気がするのは気の所為だろうか(どことなくミルキィホームズの黄色い子を思い出す)。ジュルルを預かって合宿に行く回とか割とアレだったよね…
アイドルタイムプリパラに入ってからはシオン同様先輩という立場になったからか、またちょっと良い子な側面が見られるようになって良かったと思う。
個人的にはプリパラポリスでのおバカな活躍振りが印象的。レオナやシオンと離れていても結構面白い子だなと思った。
本編の内容からは逸れるが、レオナとシオンが付き合い始めてひとり疎外感を感じるあとドロシー…みたいな二次創作が多分いっぱいあるんだろうなーと思った。
それとこれまたキャラ自体の話からは逸れるけども、配信ライブで中の人がバチバチに髪染めて髪型の再現も完璧だったのは正直に凄いと思った。プロだ。

レオナ・ウェスト
しれっと流されていたけれども、男性でありながらプリパラで(しかも、男子プリパラが登場したアイドルタイムプリパラでも変わらずに女子プリパラで)アイドルとして活動している唯一無二の存在であり、ある意味他の誰よりも特別な存在ではないだろうか。
というかレオナが男プリのステージに立つ展開が一回くらいはあるだろうと思ったのだが、特にそんなことは無かった。性別は男性でもアイドルのレオナは女子プリパラのアイドルということを貫くのだろう。同シリーズであるKING OF PRISMのレオ君とは対照的である。
というよりレオナの性別自体、途中から触れられなくなっていった気がする。性別秀吉ならぬ性別レオナか。初期(確からぁらが風邪を引いた回だったか)は女性陣の着替えの場に居合わせないように配慮されたりしていた気がするが、3期の合宿回では平然と同じ部屋で寝泊まりしていたし…
第3期からいわゆるサザエさん時空になったのは、らぁらが中学生になって視聴者層との年齢が離れすぎるのを避けるだけでなく、レオナの声変わり等の第二次性徴にまつわる諸問題を避けるのも理由のひとつだろうなと思ってしまった。ここまで性別にまつわる話しかしていない。
キャラクターとしては双子のドロシーよりよほど大人しく、「ドロシーがそう言うなら…」と追従するのが常だが、同時にそこからの脱却(決別ではなく)する様も少しだが描かれていたのが印象的だった。双子の姉とのかけがえの無い絆は大事だが、決してそれだけが全てではない、実に良い関係だと思う。

黒須あろま
視聴のきっかけのひとつであり、私を更なる沼に引きずり込んだ元凶。
キャラクターデザインがまず好き(ツリ目とロングヘアの組み合わせに目が無いため)。
手の付けられないイタズラっ子の問題児なのだが、実のところ言動がわかりにくいだけの良い子という性格も好き。
こういう(当人は格好良いと思っている)愉快な言葉遣いをするキャラって今までそこまで好きになったことが無かったのだがこの子は特別。
牧野由依がこういう声出して演技するというのは結構意外だった(個人的にはゼーガペインのメイウーとかBFTのフミナみたいな役柄のイメージが強い)。
アロマゲドンとしての最初の曲である「でび&えん☆Reversible-Ring」の時はそこまでキャラに寄せた歌声では無かったので、歌う時は普段とのギャップのある綺麗な声というキャラ付けなのかなと思ったが、特にそういうわけではなかったようだ(あるいは途中から方針が変わったのか)。個人的にはどちらも好き。「でび&えん☆Reversible-Ring」の前口上で言う「いや地獄行き」の言い方めっちゃ好き。
シナリオ上での活躍に言及すると、やはり何よりもみかんとの美しい友情が輝いていた。幼稚園児だった頃からの関係性がずっと続けていて、その友情はきっとこれからもずっと続いていくのだろうと思わせてくれる尊さがあった。次いで、ガァルルやみちるなどに対して発揮された面倒見の良さが光る。いや本当に良い子だよこの子。
アイドルタイムプリパラで舞台となる町が変わってからも、みかんやガァルルと一緒に2クール目からレギュラーキャラになってたあたり、やはり視聴者の人気も高かったのだろうか(彼女らが居ると話を動かしやすいというのもあるだろう)。
ガァルマゲドンしか勝たん。

白玉みかん
作中屈指の良い子。あろまに付き合って問題になる行動をすることもしょっちゅうだが、天使を自称するキャラ付けに留まらない本当に良い子なのだということが数々のエピソードから伝わってきた。カラスに持っていかれた手袋を取り返すためだけに、高層ビルの屋上からカラスの巣がある教会の屋上までわざわざハンググライダーで飛ぶか普通?
あと特筆すべきポイントとして、食欲が凄まじく強くて肉まんを筆頭とする食べ物が何よりも好き、というキャラ付けなのに友情はその上にあるというのが本当に素晴らしい。あろまの誕生日を祝うケーキを作ってもすぐに自分で食べちゃうほどの食欲の塊なのに、その後泣きながらまた作り直す回めっちゃ良い(そもそも食うなという話でもあるのだが…)。
そして何よりも、第78話「レッツ・ゴー!セレパラ!!」である。セレパラ歌劇団の一員としてお披露目ライブを終えた後、大好きな肉まんをちらつかされても過去の約束通りに脱退し、「みかんはあろまと一緒が1番なの!2番もあろまで、3番も4番も5番も6番もずっとずーっとあろまで、やっと99番が肉まんなの!」という最大の名台詞が飛び出した回。あまりにも美しすぎる。「尊い」という表現は個人的にあまり好きではないのだが、この2人の友情を形容するにあたっては適切だと思う。
無論あろまだけではなく、あろまと気が合ったことからチームに加入したガァルルとの関係も大変良いものだった。
ガァルマゲドンしか勝たん。

ガァルル
ひびきへの敗北から沈んでいた第2期の空気を救ったMVP。
ここまで良いキャラになるとは初登場の回の時には全く想像出来なかった。いや本当に。
第80話でのデビューライブでダンス中にすっ転んだりする様はXbox360の頃のアイマスを思い出した。たぶんあの回を見ている最中の視聴者の感情は「頑張れ」で一致するだろうと思う。ガンバレ…
デビューライブで感動するしファルルとのデュエットも心を打つ。その後も純真さと子供らしいイタズラ心でアロマゲドンの2人との相性が実に素晴らしく、愉快な活躍ぶりは観ていて本当に楽しかった。
この作品のキャラ全体に言えることだが、チーム内で人間関係が完結しないのがいい所だ。ガァルルが居なければアイドルタイムプリパラの物語は円満に解決しなかっただろう。
ガァルマゲドンとしてのユニット曲「アメイジング・キャッスル」も本当に良い。
ガァルマゲドンしか勝たん。

緑風ふわり
動物を愛する純朴な田舎娘というキャラ付けは第2期の新キャラの中では薄味な方だと思うのだが、それでも埋没しない確かな個性を確立した良いキャラだったと思う。
ひびきとの確執というか、極めて複雑な関係性の変化を乗り越えられたのは本人の弱いようで強い心の芯があったからこそだと思う。
チームの中と大神田校長以外との関係がちょっと薄かったのが惜しいところだろうか。
ひびきとの関係は深いが、ふたりとも浮世離れしているせいで普段ファルルとはどういうやり取りをしているのか想像が付かない。その辺ちょっと掘り下げた話が見たかったなーとも思う。
当初ひびきに淡い恋心を抱いている風な描写があったが、「異性に恋愛感情を持ったキャラ」というのは何気に作中では極めて珍しかったように思う。作中に男性が存在しないわけではないのに、WITHのファンを除くと他には雨宮くんくらいしか思いつかない。ひびきの性別が判明して最終的にその感情は友情に変わっていったわけだが。
どうでもいいし本人とは大して関係ないんですけど、ふわりの故郷であるパルプスの片田舎に野ざらしの状態でプリパラの筐体が置かれてたのはなんだったんだろうねアレ…

紫京院ひびき
作中屈指の問題児その1。
最初は男と名乗って登場したけど、斎賀みつきだし多分女なんだろうな…いや裏をかいて本当に男かもしれんな…といろいろ勘繰ったけどやっぱり女性だった。
基本的に善意に溢れていて、どのキャラにも悲しい過去とかあんまり無い世界で、この人だけ過去が悲しい・重い…というかイヤすぎる。そら人間不信にもなるわ。
システムをハッキングしたり不法侵入したりやりたい放題の唯我独尊ぶりで第2期のストーリーを大いにかき回してくれたが、それでも最後には友達が出来て本当に良かったね…
安藤との関係はベタベタのベタなんだけど、それでも王道ゆえの良さがあった。でもヤギ用入り口ってなんだよ。自分が忍び込むための別の出入り口を用意出来るんだから安藤用の入り口を用意してやれないものか。
ところでセレパラって一定以上のアイドルランクが無いとライブが出来ない→一定のランクに満たない者はライブが出来ないのでアイドルランクを上げる手段が無い→新人が登場し得ない、ということで今居る面々が飽きられたらそれで終わりのすげえリスキーなやり方だったと思うのだが、その辺ひびきはどう考えていたのだろう。天才が飽きられることは無いとかそういうアレだろうか。

ファルル
女の子達の憧れから生まれたという身の上通り、まさしく善意の化身のようなキャラだった。
第1期後半のキーキャラクターではあったもののその後の出番自体は多くなかったが、ガァルルとはまた違うベクトルの純真さでひびきのトラウマを解していく姿や、デビューして間もないガァルルとの共演、Tricoloreとしてのステージなど要所要所ではしっかりと活躍していたように思う。
第2期以降は持ち前のマイペースさでひびきを振り回す姿が特に印象的だった。
余談だが、赤﨑千夏はキルミーのやすなやデレマスの茜みたいな役柄の印象が強かったので、こういう儚げな役柄も出来るんだ…って驚いたというのがわりと正直なところ。
ところでプリズムボイスってなんだったんだろうね?第2期から全く言及されなくなったけど他にも持っていたキャラは居たのだろうか。

北条コスモ
作中では珍しい、ステージに立つ大人。メインキャラの親世代よりはだいぶ年下だが、そふぃとは10歳近く離れているので立派な大人という微妙な年齢でわりと立ち位置も独特だったように思う。
最初の頃は口調がコズミック特徴的なだけのまともな大人で、作中のファッションにも関わるサポート役という立ち位置だったはずだが、あじみの登場あたりからはっちゃけだしたように思う。ソロ曲の初披露時はまだ第1期だったけど。
あじみのが登場し、友達であるという設定が明かされたあたりで「友達やれてるあたり、もしかしてこの人も結構ヤバいんじゃ…」と思ったが、あまり的外れでも無かった印象。比較的まともな部類の人なのは間違いないが、どんどんはっちゃけていく姿は観ていて結構楽しかった。
「みんなトモダチ、みんなアイドル」なのだから、小・中学生に混じって20代がアイドルやってても問題ないのだ。というかそんな例現実にも全然珍しくないな。

黄木あじみ
作中屈指の問題児その2。というか年齢も考えると多分一番ヤバい人だと思う。ハイテンションぶりが少々度を越した域に達していて、危ないクスリでもキメてるんじゃないかと思えてしまうレベル。正直面食らった。
このキャラを演じていると知った時、上田麗奈という声優の評価が一段上がった。よく舌が回るね…
この人が居なければ第2期のストーリーはもうちょい円滑に進んだのではないか…と思ってしまうが、この人が居なかった場合おそらくひびきがふわりを見出すこともなく、ひびきの過去に触れることも無かっただろうからやっぱり居ないとダメなのだが…
プリパラの中だけでなく教師としての授業を行っている最中も常に同じ調子だったので、果たして教師としての仕事がちゃんと出来ているのか疑問でならない。

ちゃん子
ここで何か書くほどのキャラか?と言われたら自分でも違うと答えるのだが、前述したメインキャラの定義には当てはまってしまうので仕方がない。
そふぃ親衛隊の中では一番ビジュアルと語尾が特徴的というだけのキャラだったはずなのに最終的には3Dモデルが作られてライブまで披露するのだから、中々の出世頭ではないかと思う。
ある意味「みんなトモダチ、みんなアイドル」の精神の体現者かもしれない。

真中のん
ちょっとドジな姉に対するしっかり者の妹。あまりにもベタだがそれがいい。姉妹の距離感というか関係というかそういうのがめっちゃ良い。「Brand New Dreamer」すごい好き。
作中では下から数えた方が早いくらいには小さいらぁらの妹なのでのんは更に小さいわけだが、らぁらと比較しても頭1つ以上小さいのでレギュラーキャラの中では一番背が低いのではないだろうか。小学1~2年生くらいだと思っていたが第3期で明かされた年齢はなんとらぁらの2つ下。チームメイトのちりとは1学年しか違わないらしいのだが、とてもそうは見えないくらいには小さい。その小ささでちょこまか動き回るので可愛らしい小動物的な印象が強い。それがプリパラに入るとらぁらよりほんの少しだけ大きくなるのも良い。
プリパラの中では周囲と変わらないくらいの姿に変身するわけだが、こちらの状態でも1人3役を演じたり、チームを組んだ2人を引っ張っていったり、姉妹でのライブをやったりと印象的な活躍シーンが多かったように思う。
「かりすま~とGIRL☆Yeah!」はちゃんと3人のパートが歌い分けられているのが凄い。「かのペロ」はあざとさが過ぎると思う(可愛いから許されるのだが)。
アイドルタイムプリパラに入るとめっきり出番が減ったのはちょっと残念だった。

月川ちり
プリパラに入ると性格が変わる二重人格(と言う表現が適切なのかはわからんが)には正直面食らった。でも可愛いと思う(あろまの項でも書いたが、ロングヘアとツリ目の組み合わせに目がないため)。まあ高飛車モードが登場したばかりの頃は正直「また濃いのが出てきたな…」くらいに思ってけど…使用ブランドがDearCrownなのにも驚いた。
厳しい祖母もかつてはプリパラでアイドルをやっていて、ちりが華道一筋ではなくプリパラに行く流れをわりとあっさり認めてくれるという第120話の展開を観た時は「これレインボーライブだったら数話引っ張っただろうな…」と思ってしまった。プリパラ世界優しいよね…
気弱で踏ん切りのつかない性格の自分を導いてくれたジャニスとの関係と、このままではいけないという思いとの板挟みに悩む展開が特に良かった。一見高飛車で唯我独尊に見えるが、実のところチームの2人やジャニスの事がとても大事というツンデレの変種な性格実に良い。
アイドルタイムプリパラでは出番が乏しかったが、多分視聴者は全員が観たかっただろうミーチルとの激突が見られたのは実に良かった。

太陽ペッパー
私はアイドルマスターシンデレラガールズの大槻唯の担当プロデューサー(アイドルマスターをご存じない方のために補足すると、担当プロデューサーというのは当該コンテンツにおいてそのキャラを推している人間のことを指す)なので、同じ声優が演じているこの子の声を聞いた瞬間汚い歓声を挙げてしまった。やめてくれカカシ、そのCVは俺に効く。ちょうどノンシュガーが結成してライブ披露した回あたりまで観たあと配信ライブを観て、違うコンテンツなのに結局同じ人(牧野由依や山下七海等)に歓声挙げてるな…と思ってしまった。
サパンナ(サバンナでは以下略)で雌ライオンを母親として育ったわりに人間との意思疎通に特に問題が無かったが、外国人が相手でも特に言語の壁を感じさせるシーンが一切無い作品なので大丈夫なのだろう(日本語・英語・フランス語あたりは存在しているようなのだが…)。というかその程度のことにいちいちツッコミを入れていたらキリがないのがプリパラなのだが。
野生児らしい奔放さで周囲を引っ張り回すシーンが目立つが、やっぱりこの子も良い子なのだとわかる場面が随所で見られるのがとても良かった。ウサチャを食べるのやめるとことか。傍若無人だがふわりやレオナ、大神田校長あたりには勝てない関係性も面白かった。
チーム曲の「シュガーレス×フレンド」もめっちゃ好き。

赤井めが姉ぇ
シリーズおなじみの人ではあるのだが、プリパラの何でもあり加減に多分に貢献してるキャラだと思う。今作だとどうやらゲームのNPC的な存在らしく、あちこちに同じ顔しためが姉ぇが存在するどころか同時に大量のめが姉ぇが画面に出てくる場面も多々あり、端々に「人間ではない」感を漂わせる言動と相まって正直怖いと思ってしまったことも少なくない。プリパラの中になら何人居ても納得出来るんだけど、どうも現実世界のプリズムストーンにも同じ顔のめが姉ぇがいっぱい居るのは何なのか。アニメ版ポケモンのジョーイさんとかジュンサーさんみたいなものなのか。
曲とライブシーンは好き。

ジュリィ
赤ん坊の方はともかく、女神としてのジュリィは第3期の話を動かす上で極めて無難なキャラ付けだったと思う。
これは決して悪い意味ではなく、必要な時に必要な活躍をしてくれる良いキャラだったということ。
姉妹の絆、らぁら達との絆の描写がどちらも良かったし、女神らしく「みんなトモダチ、みんなアイドル」の精神を体現する良いキャラだったのではなかろうか。

ジャニス
ふわっとした楽天家で理想主義の姉に対して、現実主義でしっかり者な妹、という主役の真中姉妹にも通じる関係性だが、自分本位だったがゆえに善意の方向性がずれていて…というキャラクター性とちりとの関係から、単なる敵役に終わらなかったのが良かったと思う。
ヤギ(牛だったか?)にくっついてどっか行ってたシーンが面白くて結構好き。

夢川ゆい
ユ゛メ゛ユ゛メ゛ユ゛メ゛ユ゛メ゛…って濁点付いた感じの声で言ってるのめっちゃ好き。
ダブル主人公(というかこちらが主体だったが)としてらぁらと並んでも負けることの無い良いデザインと濃いキャラクター性だったと思う。
らぁらよりも遥かにぶっ飛んだ性格で周りを振り回しながら引っ張って行くゆいが、夢を失った人たちに夢を取り戻していくというストーリーに説得力を持たせる良いキャラクターだった。
冷静に考えるとだいぶ頭のネジが飛んだ凄い子なのだが、個性豊かなキャラ揃いで何でもありなプリパラの世界で3年間主人公を務めたらぁらと並び立つにはこれくらいじゃないとダメだったのだろうなと思うし、実際こういうキャラだったからこそアイドルタイムプリパラの話は円満に進んだので大正解だろう。
執事服のらぁらと並んでメイド服でステージに立つライブシーンが特に印象的。

虹色にの
「っす!」って語尾に付けるの可愛くて好き。
みかんと張り合える運動神経というのはさりげなくぶっ飛んでるような気がするが(作中で誰もツッコミ入れてなかったが、風紀委員とソフトボールした時とか相手はほとんど中学生だったのではないか?)、アイドルタイムプリパラまで観始めた視聴者はもうその程度では驚かないんじゃなかろうか。私は「ほほー凄い子なんだなー」くらいにしか思わなかった。
「にのには夢が無いっす…」とか言い出した時は「でも誰かの夢を守ることは出来るっす!」とか言い出すのかと思ったが全くそんなことはなかった(仮面ライダー555の観過ぎである)。
シオンとの師弟関係が特に印象的だが、ドロシーを完全に舐めているっぽい関係も見ていて面白かった(というかドロシー、年下に舐められてばかりな気がする)。MY☆DREAMとしてのステージも良かった。

幸多みちる
ちりとあろまを足して2で割ったようなキャラが出てきたな…というのが率直な第一印象だった。小学生を様付けして自分からパシリやる中学生って…と思ったが、最終的にきちんと自分の意思でその状態から脱却するしあろま達との関係は終始良好だしで、意外と恵まれている(という表現が適切かはちょっと怪しいが)キャラだったのではないか。
絶対あるだろうと思ったちりとの対決が案の定あったし対決自体も面白かったのだが、その後プリパラの外でお互いに恐縮しきって土下座した状態でペラペラになっているシーンが凄い好き。
MY☆DREAMとしての曲も良かったが、ソロ曲が格好良くて好き。

華園しゅうか
繰り返すが、ロングヘアとツリ目の組み合わせに目が無いので当然しゅうかもひと目見るなり気に入っていた。正統派に顔が良い。
また高飛車キャラか…という感が全く無かったかと問われるとまあ無いでもないのだが、ちょっと動揺すると名古屋弁っぽい言葉遣いが交じる打たれ弱さがオンリーワンで面白いキャラだったと思う。
夢がテーマのアイドルタイムプリパラにおいて、夢という言葉に否定的で即物的な現実主義者というキャラクター性は、常にユ゛メ゛ユ゛メ゛言っているゆいの対立軸として綺麗に対照的で良いライバル関係だったと思う。最終的に、しゅうか自身も人が夢を持つことの大事さに気づく(現実を見ることそのものは否定されずに)というストーリー構成は無難だが上手かったと思う。
金持ちぶっているけどケチで成金っぽいキャラ付けが愉快で好き。わりと露悪的というか、口ではガァララに合わせて調子の良いこと言っているけど実際のところ意外とメンタル弱いというか、奪われる側の気持ちになった途端脆さが露呈したあたりも結構好き。私は基本的にキャラがかわいそうな目に遭うのは見たくないタイプなのだが、しゅうかはちょっと曇らせたいと思ってしまった(勿論そういう展開になった後、元通り立ち直ることが前提だ)。
ソロ曲も凄い好き。ちょっと切なげなサビとか、現実主義で努力を惜しまない性格とかが歌詞に出ていて良い。

ファララ
好きな人には悪いのだが、決して出番が無いわけではないのになんだか印象が薄かったなと思う。
結局のところファララを救うというよりも、奪われた女の子達の夢を取り戻すこと・ガァララと共存出来る道を探すことに多くの尺が割かれたためか、どうにも話の中心には居ることが少なかったように思う。最後はらぁらを救うために皆で頑張る展開だったし。
人類創世以前より存在するらしいが、この世界の考古学や人類学ってどうなっているのだろう…

ガァララ
上で印象が薄いと書いたファララとは対照的に、ともよ様ボイスで無邪気かつ強烈な活躍を見せる様は強く印象に残った。
何の説明も無く女の子の夢を奪うマイクをしゅうかに渡し(自分と仲の良いしゅうかなら当然自分のやることがわかっていて協力してくれるだろうと思っており、決して悪意があってやったことではないのだが)、しゅうかの手でしゅうかのファンから夢や活力を奪うシーンは基本的にお気楽なプリパラという作品でも屈指のエグいシーンではないだろうか。しゅうかのファンがサイン入りの法被をゴミ箱に投げ入れるシーンは演出こそドライだがかなりキツい。繰り返すが悪意は無く、何なら夢を奪うことを肯定したのはしゅうか自身なのだが悪意が無くてもやっていることはアレというか、ジョジョだったら確実に主人公一行に再起不能にされる系の所業なのだが、それでも最終的に自らの過ちに気づくし夢も戻ってくるし皆仲良くなって終われるのがプリパラという作品の良いところだよね。

夢川ショウゴ
年齢が明言されていなかったような気がするが、作中の扱いからして中学2年生くらいだろうか?
ゆいと仲良く喧嘩する様が良い。普段はアイドルとしてのイメージを重視して格好つけているが、恥ずかしい・隠したいことを何でも知っている妹には振り回されっぱなしという関係が見ていて面白かった。
お互い表面的には嫌っているようで実は大事に思っているというのがベタだがとても良かった。何の相談もしてないのに合同ライブではお互いの持ち歌を歌ってたあたり息ピッタリ。
総じて三枚目な扱いが目立っていた印象だが、こっそりらぁらに礼を言うシーンとかはなかなかのイケメンぶりだったと思う。

三鷹アサヒ
出てくるとだいたい「超スゲー!」と「ヤッベー!」を連呼している人という印象。
活発でちょっと子供っぽい人柄は伺えるのだが、どうにも出番が少なかった。WITHの3人の関係性を描くエピソードの1つくらいあっても良かったんじゃなかろうか、と思ってたらWITHの舞台が発表されてた。期待。

高瀬コヨイ
イケボでちょっとねっとりとした喋り方をする人、という印象。
優しくて気配りの出来る人柄は伺えるのだが、如何せんアサヒともども出番が少なくて本人のキャラが掴みきれなかったのが惜しいところ。
アサヒの項でも書いたが、WITHの舞台に期待。

華園みあ
これを書いている現在、ちょうどディアマイフューチャーを観ている。
アイドルタイムプリパラで登場した時は、ゲスト出演するにあたって周りの濃さに負けないようにキャラの個性を尖らせてたのかなと思っていたのだが、実際ディアマイフューチャーで元のみあを知ると全くそんな事は無くて逆に驚いた。この子ならパパラ宿のプリパラがどこにあるのかわからなくて行き倒れる展開も、その後バイトでドタバタやってる展開も全く違和感が無い。プリパラのキャラにも個性の強さでは負けていないのが凄い。キャラデザインはプリパラの画風に合わせられていたけど。
SAINTSとしての活動中はあいらやなると組んでいたわけだが、この3人でどういう風にアイドルユニットとして活動していたのか想像するとちょっと面白い。基本的にはあいらとなるがみあに振り回されていたのだろうが、あいらも夢中になると周りを振り回すタイプだからなるが緩衝材になっていたのだろうか。いや、なるも意外と芯が強いタイプだし…
ライブは1回だけだったが、ここで聞いた曲がディアマイフューチャーではOPでもプリズムショーでも何度も使われていて印象的な曲なのですぐに「あの曲だ!」となり、こちらを先に観たなりの楽しさがあった。ディアマイフューチャーを観終わったらみあがライブするアイドルタイムプリパラ42話をもう1回観ようと思う。
追記:ディアマイフューチャーを観終わったのでアイドルタイムプリパラ42話をもう一度観たところ、ディアマイフューチャーのキャラがかなりの数カメオ出演していることに気づいて感動した。違う世界で違う形でアイドルやっていても、みあと皆は友達なのだろうと思うとなかなか胸を打つものがあった。

最後に一言

2021年配信予定のアプリ「アイドルランド プリパラ」が楽しみ。
この取り留めの無い記事を最後まで読んで頂き御礼申し上げます。

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