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半導体製造工程と関係企業の図を改定しました(またもや不完全です・・・)

 日経半導体株指数が3月25日から開始されました。


半導体製造工程と関係企業の図

 日経半導体株指数の銘柄リストを眺めると、以前作成した「半導体製造工程と関係企業」の図に入っていない企業が沢山あったので、図を改定してみました。(すみません、全部は入れきれませんでした・・・)
 一応、SOX指数銘柄は赤、日経半導体株指数銘柄は緑、その他の日本株は青、非上場は白としています。(間違っていたらごめんなさい)

半導体製造工程と関係企業

 一応、半導体の設計や商社も別枠を作って、そこに分類しています。
 SOX指数銘柄は適当にピックアップしています。(すなわち、手抜きです・・・)

 半導体関係は分野が多岐に渡るので、全部この図に入れるのは至難の業です。今回も、抜けが発生しています。

・ローツェのような搬送システム
・フェローテックのような真空装置関係
・ADEKAのようなガス、ALD、CVD材料の原料関係
・トクヤマ、デクセリアルズのような原料関係

 これらを入れるには、図そのものを変える必要がありそうです。

各社の比較です

 簡単に各社を比較しました。
 いつものようにトレーディングビューからデータをダウンロードして、PowerBIとかOrangeで図にしています。

時価総額やPERとか

 日経半導体株指数の銘柄は30社です。
 今回は、各社の比較がしやすいように銘柄名の50音順に並べました。
 このあたり、目的によってグラフを変える必要があります。

・会社比較の場合は、会社名が同じ場所の方が見やすい
・スクリーニングの場合は数値の降順(昇順)でソートされている方が見やすい

 工程図にも示しましたが、同じ半導体関係といっても業態が大きく異なるので時価総額やPERはまちまちです。

株価やPERとか 出所:トレーディングビュー

ROEとかDEレシオとか

 ROEやDEレシオを比較してみました。
 やはり、各社大きく違っています。

ROEとかDEレシオとか 出所:トレーディングビュー

散布図をいくつか

 30社もあると、単なる棒グラフでは比較が難しいです。特に、今回のような業態が異なる企業同士の比較をしようとすると、数値が違い過ぎて脳が追い付かなくなります。(私の場合だと、「違いは分かるけど、それで?」と脳が考えるのを辞める・・・)
 そこで、散布図等で複数の指標を2次元に表示しました。これだけで、脳がイメージを掴みやすくなります。

 例えば、時価総額と当期純利益を散布図にしました。
 私は、会社規模をイメージするためにこの図を作ることが多いです。
 傾きがPERみたいなものです(逆数になりますが)。単にPERだけで比較するよりも会社規模も一緒にみることができます。
 プロットが上にあるほど、割安(PERが低い)の感じです。
 これを見ると、「ソニー」「東京エレクトロン」「信越化学工業」が規模が飛びぬけて大きく、「ルネサス」「HOYA」「アドバンテスト」「ディスコ」がそれに続いています。
 これらでは、「ソニー」「信越化学工業」「ルネサスエレクトロニクス」が比較的割安で、「東京エレクトロン」や「アドバンテスト」「ディスコ」「HOYA」は既に買われていて割高に感じます。ただ、半導体関係は既に加熱しているので今から買えるかは別問題です。

時価総額と当期純利益
時価総額と当期純利益 拡大

 今度は、株価と関係ない経営指標を散布図にしてみます。
 DEレシオとROEを散布図にしてみました。
 図の左に行くほど借金比率が少なく安全な企業で、上に行くほど稼げる企業になります。
 「レーザーテック」は安定性と収益性を兼ね備えているようです。
 「東京エレクトロン」「ソシオネクスト」「ディスコ」も見事です。
 ただし、このような優良企業は既に買われている場合が多く、今から買ってよいかは別問題です。

DEレシオとROE

まとめと感想

 日経半導体株指数の銘柄を以前作成した「半導体製造工程と関係企業」の図に入れてみました。
 改めて、多岐に渡る企業が関係していると感じました。
 つまり、「半導体関連企業」といっても色々な業態の企業があるので、一概に「半導体関連だから株価上昇!」「半導体関連だから業績好調!」と言う訳では無いと思います。

ここからは余計な感想なので読まなくてOKです!

 特に最近は半導体関係が加熱し過ぎている気がしています。生成AIブームで「半導体が今後、沢山使われる」との思惑ですので、生成AIが思ったほどでは無かった場合の反動が怖いところです。
 ちなみに、私は「ITバブル崩壊」を経験していて、「あの時の狂乱はなんだったのだろう?」と感じていました。
 特にマスコミの「事実に基づかない、適当な解説記事」を技術者として読んだときに「この人たち、全く理解していないで書いている気がするけど・・・」と思っていました。あの頃は何でもかんでもITに結び付けてはやし立てていましたが、案の定崩壊しました。幸い、株を始める前だったので直接の被害は受けませんでしたが「マスコミや株屋が言うことは信用できない」が強く刷り込まれたと感じています。
(同じことはEVでもあります。最近やっとEVの欠点が書かれるようになりましたが、EV出たての頃は酷かった・・・)
 生成AIについても、同じ匂いを感じています。


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