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日本株の3月23日時点での1か月変動率を調べてみました。

 ここのところ、日本株が絶好調なので株全体ではどんな感じになっているかをトレーディングビューのデータを使って見える化してみました。
 以前に、日本株の「1か月変動」を図にしてみました(1か月くらい前になります)。ところが、トレーディングビューのデータをよく見てみると「1か月変動」に加えて「1か月変動率」がありました。「1か月変動」だと株価が高い銘柄が大きく出てしまいますので、今回は「1か月変動率」を中心に調べてみました。


元データとグラフ化方法(飛ばしてOKです)

 元データはトレーディングビューから3月23日にダウンロードしました。
 今回は、REITのデータは割愛しています。

  グラフ化にはOrangeとPowerBIを使いました。
 使い分けは適当です・・・。
 散布図等はOrangeを、項目集計する場合はPowerBIを使うことが多いです。

1か月変動率

時価総額と1か月変動率の散布図

 横軸に「時価総額」、縦軸に「1か月変動率」をプロットした散布図を示します。時価総額50兆円を超えている点は「トヨタ自動車(7203)」です。
多くの銘柄がこの1か月でプラス変動していることが解ります。特に時価総額が10兆円を超える大企業は、ほとんどがプラス変動になっています。

1か月変動率
1か月変動率 時価総額10兆円あたりを拡大

「セクター」と「業種」の平均値

  トレーディングビューの分類では、「セクター」と「業種」が記載されています。そこで、それらの分類での1か月変動率の単純平均を比較しました。単純平均なので、時価総額等の重みづけがされていない点は注意が必要ですが、「セクター」や「業種」の株価が好調かどうかの目安にはなると思います。
 この1か月だとほとんどのセクターがプラス変動を示していて、「エネルギー鉱物」が12.4でトップです。これを見ると、今話題の半導体だけでなく、全セクターがまんべんなく株価上昇しているようです。

「セクター」「業種」毎の1か月変動率の平均

「個別セクター」を一部抽出

 セクターが「エネルギー鉱物」がどんな銘柄で構成されているかを調べてみました。9銘柄で構成されているようです。確かに「石油関係の銘柄が値が上がっている」と言われていました。

セクターが「エネルギー鉱物」だけを抽出しました

 セクターが「公共事業」がどんな銘柄で構成されているかを調べてみました。35銘柄で構成されており、電力やガス関係のようです。こちらも「内需系が好調!」と言って騒いでいた記憶があります。

セクターが「公共事業」だけ抽出しました

 今度は、低調なセクターを見てみます。
 「その他」を見てみると、1社だけで構成されており、その銘柄がマイナスになっていたようです。

セクターが「その他」だけを抽出しました

 それでは、その次の「商業サービス」を見てみます。
 「商業サービス」は326社で構成されています。その中でマイナスの部分を表示しています。
 さらに業種が「金融・出版/サービス」のみを抽出すると2社で構成されているようです。2社だけなので、インタートレードの-4.2が大きく影響しているようです。
 この辺りが、単純平均を使う際の欠点になります。

セクターが「商業サービス」だけを抽出しました
さらに業種が「金融・出版/サービス」を抽出しました

1週間変動率

時価総額と1週変動率の散布図

 横軸に「時価総額」、縦軸に「1週変動率」をプロットした散布図を示します。時価総額50兆円を超えている点は「トヨタ自動車(7203)」です。
多くの銘柄がこの1週間でもプラス変動していることが解ります。

1週変動率
1週変動率 時価総額10兆円あたりを拡大

「セクター」と「業種」の平均値

 「セクター」「業種」での1週間変動率の平均値を示します。1か月変動率の全平均値が2.87でしたから、この1週間の3.02の方が大きく、この1週間が好調だったことがわかります。

1週変動率

個別「セクター」を一部抽出

 セクター「政府」が1週変動率のトップだったので、構成を調べてみました。1社だけで構成されており、「日本銀行」のようです。(私、恥ずかしながら「日本銀行」の株が公開されていることを知りませんでした・・・。)

セクターが「政府」だけを抽出しました

 セクター「金融」を調べてみました。ほとんどの「業種」が好調のようです。マイナス金利も解消されましたので、やっと普通の金融に戻りそうです。

セクターが「金融」だけを抽出しました

 悪い方を見てみます。ただし、1か月変動率と違い、全セクターが好調のようです。
 セクター「小売業」を抽出しました。マイナスの銘柄は少ないようです。

セクターが「小売業」だけを抽出しました

 セクターが「耐久消費財」を抽出しました。こちらも、マイナスの銘柄は少ないようです。

セクターが「耐久消費財」だけを抽出しました


箱ひげ図だと、こんな感じです(飛ばしてOKです)

 実は、これだけ分布のあるデータだと、平均値で表現するのは難しいです。なので、散布図と平均値を組み合わせて見える化してみた次第です。

 全体像を見るには、箱ひげ図を使うこともあります。
 Orangeで1か月変動率の箱ひげ図を作成してみました。分布を含めた情報を一目でみることが可能になります。
 ただ、これだと個別銘柄の情報を見ることができないので、「どの銘柄が値下がりしているの?」とかの情報にたどり着きにくいです。
 銘柄選びをする際には、OrangeやPowerBIで個別銘柄を抽出できるような機能を使った方が、良い気がしています。

1か月変動率 箱ひげ図

まとめと感想

 3月23日現在の日本株の1か月変動率と1週変動率を見える化してみました。
 ここ1か月の異常な株価上昇を見ることができました。
 私は長期投資しか経験が無いので、この相場だと手を出しにくいです・・・。(スキャルピングやスイングの方は笑いが止まらないだろうなー)
 いつもだと、下落した株をピックアップして、「財務は大丈夫?」「下落した理由は、何だろう?」「いつ、買いを入れるのが良いかなー?」とかを考えるのですが、こんな全面高だと手が出ないです。

 実は、最近の株ツールはとても良くできていて、ヒートマップ等でセクター比較が一目でできたり、ランキング表示が簡単にできたりするので、こんな整理を自分でする必要はありません。
 ただ、何故か解りませんが、自分で見える化しておくと、相場全体の理解度が上がる気がしています(自分の頭の中の整理ができるのかもしれません・・・)。


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