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一人介護のライフハック①紙おむつ

介護は一人で背負ってはダメ。

2人暮らしで同居の母(85歳)は、ある日突然生活が自立できなくなりました。フルタイムで働いている私はその日から身動きが取れなくなって、覚悟していたのに分からないこと、困ったことだらけでオロオロ。

「介護は一人ではできない」と頭ではわかっていても、なかなか上手に対応できなくて困り果て地域の包括支援センターにSOSで飛び込んだり、「あれ?今日も目が離せなくて出勤できないっ」バタバタと仕事を何とかして、1週間目から介護休暇に入り2か月間お休みしました。そこから別居中の家族や近所の方々、ケアマネさんや病院の方々に頼んで手伝ってもらうようになるのですが、最初はなかなか難しかったですね。

介護認定

自宅で倒れて入院

グループホーム入居

体調を崩し1か月半で退去

別の病院に入院(イマココ)

あとで医師に聞くと、
「ある日突然認知症にはならない。徐々に認知症になるのに家族は気づかないだけ」
なんだそうです。しかし、さらに後になって、母は実は肝臓の病気だったことが分かりました。徐々に進行していた認知症と、急に病気になったことが相まって生活が困難になったのかもしれません。

母は今もまだ病状が重くつらい状況ですが、入院生活に慣れたおかげで私も落ち着いてきて仕事も復帰しました。精神的にはつらかったり、いろんな方に助けてもらって嬉しかったり、心配したり、安心したりの繰り返しで心が揺れました。つらいばかりでもなく、工夫して役に立った生活のあれこれや、初めて知った介護のこと。母や周りの方々と心が通じてほっこりしたり、時には笑ってしまうような出来事も。

そんなあれこれを書き残します。

「紙おむつ」は「神おむつ」

昨日まで行けていたトイレにひとりで行けなくなって失禁。
昨日まで一人で着替えていたパジャマのボタンが外せない。

それで「その日が来たんだ」と気づきました。その時は「認知症ってこんなに突然来るものなのかなぁ?」という思いでした。後々、ほかの病気もあったことがわかりますが、母はとても活動的でしっかりした人だっただけに、その落差にびっくりしてショックが結構長引きました。

介護生活でまず最初に買いに行ったのは、リハビリパンツ(大人用紙おむつ)でした。これにより母も私も夜中眠れるようになった(最初だけ。その後は夜間徘徊で眠れず)ため、私は脳内で「神おむつ」と呼んでいました(笑)。

大人用紙おむつは、別居の重度肢体不自由者の姉も91歳の叔母も使っていましたが、私自身が買いに行くのは初めてでした。近所のドラッグストアに行って店内をぐるぐる探しますが、赤ちゃん用はあるけど大人用がない。

聞いてみたら、「小さな店には置いていない店も多い。どこどこの大型ドラッグストアにはありますよ」と。そうなんだ!そんなのも知らなかったよ~

教えられたお店に行くと、びっくりするほど種類も値段もさまざまな商品が。そこでまたどれを選ぶべきかひとしきり悩む。わが子が赤ちゃんの時の紙おむつより種類が多くて悩む…(笑)どれにしても、人間は人生の結構長い期間、紙おむつにお世話になるんですね。毎日どれだけたくさんの紙おむつがゴミに出されるんだろう?うーん、気が重くなるぅ

結局、Sサイズのパンツタイプを購入。男女兼用なのでサイズが難しい。そして、大人用の「おしりふき」もあるんですね。それも一緒に購入。

コストがかかりすぎるのでパットタイプと併用するとよい、これはいろいろな方からアドバイスもらいました。

実際に母に着用させてみると、起きている間は紙おむつには排尿できず、夜も結局目を覚ましてトイレに行くことが多かったです。初期の頃は、場所の認識が出来ないためにトイレの場所が分からなくて失禁してしまうパターンだったので、いきなりおむつに排尿するのはやはり抵抗があったようです。

初期の頃は、母の尊厳を傷つけやしまいか?と心配しながらおむつをはいてもらっていましたが、気を遣っていたのは2週間ぐらい。その後は本人もいろんなことが分からなくなってしまい、もう普通におむつが外せなくなってしまいました。「慣れてくれたんだな」と安心しつつも、チクチクと胸が痛んでいたのもこの頃です。


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