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【開催報告】3/26 配偶者/恋人がマルチ会員向けオンライン語ろう会

昨夜、配偶者/恋人がマルチ会員の方を対象に『オンライン語ろう会』第2回を開催しました。

参加者

事前に参加報告があったのは重複を除き9名。当日は7名の参加でした。内訳は、

  • 主催者(私)

  • 当事者(配偶者が会員の方):4名(内耳だけの方1名含む)

  • 研究者:1名

  • 不明:1名

  • 参加者の関連マルチ会社:アムウェイ、ドテラ、アッチェ、全国福利厚生共済会

運営してみて

運営面の変更


オンライン語ろう会 流れ(2024.3.26時点)

前回当事者以外の参加が多くなった点や、当事者にさらにスコープを当てて話したかったこともあり、流れを見直しました。主な変更点は、下記4点です。

  1. チェックイン時間を設ける
    →今の気持ちと立場を話して、どんな人が参加されているかを双方に確認できる時間を取る。いきなり本題(マルチ会員親族としての困りごと)に入ると私自身もうまく話せなかったので、助走時間を取る。

  2. 参加者全員と当事者に振る時間を分ける
    →研究者など、当事者以外の方として話を聞かれたい方も一定数いらっしゃいます。ただし、あくまで会の中心は当事者の方なので、明確に区別しました。チェックイン/チェックアウトは参加者全員に振りつつも、当事者の話す時間を増やすよう心掛けました

  3. 当事者の話す時間は何周か設ける
    →前回も思いましたが、他の方の話を聞いて思い出すこと、考えることが多くありました。そうしたときに話せるように、一方で一人の方に話が集中したり質問攻めのような形にはならないように、時間が余れば2周目と回せるようにしました

  4. チェックアウト時間を設ける
    →区切りをつける時間、当事者以外がどう思ったかを話す時間として設けてみようと思いました

  5. Zoomの文字お越し機能を使う
    →ここは記録用途として追加しました。

運営観点の振り返り

上記変更した点について振り返ります。

  1. チェックイン時間を設ける
    →良かったのではないかと思います

  2. 参加者全員と当事者に振る時間を分ける
    →こちらも良かったと思います。当事者以外としては私と研究者の2名でしたが、その人たちの話す時間を抑えて、より当事者の話を聞く時間を設けることができたように思います。

  3. 当事者の話す時間は何周か設ける
    →こちらも良かったと思います。例えば、耳だけ参加だった方も、一周話を聞いた上で私も話したい、となりました。やっぱり周りの様子を聞きたくなるのは当たり前だと思いますので、そこも良かったです。

  4. チェックアウト時間を設ける
    →ここは時間を取りませんでした。当日の様子に応じてで良いと感じました。

  5. Zoomの文字お越し機能を使う
    →文字お越しの精度は高くはなさそうですが、会として課題提起する際の振り返りに使えればと思います。ただし終了間際私がホスト権を別の人に振った際にもしかしたら文字お越し機能が停止したかもしれません(要確認)

その他工夫した点・良かった点

  • 双方向の反応
    →基本的には各々が一方的に話す自助会スタイルを取っています。ただし、共感や反応も良いなと改めて思いました。声で反応したり、チャット欄で反応したり、ここも様々でしたが一定程度の双方向もありだなと感じました。ここは参加者次第で柔軟に対応していくことが重要そうです。

  • 開催時間
    →ここは参加された方がどうだったかもありますが、色々な話をされていたので2時間弱程度になりました。当事者からすると頻度として2か月に1回程度なので、このぐらい話す時間があってもよさそうだと思いました。
    なお、ずるずるならないように1時間過ぎて随時退出可と案内しました。

会で出た話から感じたこと

私が主観的に感じたことを綴ります。

マルチ会社に寄らない

これはもう何度も言っていることなのである程度自明ですが、下記などの特徴は会社に寄らず、あとは会員との関係にも寄らず完全に同じです。

  • (初期段階は特に)ビジネスだよなどと曖昧な表現で隠す

  • マルチ商法は合法、ネズミ講ではないから悪くない

  • 毛嫌いするのではなくまずは体験してみて、説明会に来てと言われり

  • 否定すると夢を奪われた気分になり、会員が感情的になる、時にはヒステリックになったり怒鳴ったりする(床に突っ伏すなどの表現も)

  • マルチのことはお互いタブーのようになっており話せない・話さない

「夢を奪う」「ヒステリックになったり怒鳴ったりする」との共通点こそが、会員がマインドコントロールされていることを示しているのではないでしょうか。
自分の取り組みに疑義を投げられてヒステリックになることって人生の中でどのくらいあるでしょうか。

モラハラしているかと自分を疑った

配偶者特有として、双方に恋愛感情があるからこその苦しみを感じました。
複数の参加者から聞こえた声で、私がインタビューした際には聞けなかった言葉でした。
マルチ商法に対して課題と思っている点(違法勧誘のリスク、家族関係が壊れる)を伝えている側が、何が良いのかを悩み、考え、「自分がおかしいのではないか。モラハラをしているのではないか」と疑ってしまうほど、会員ではない親族が追い込まれている様子がよく分かる表現だと思います。

会員自身が正しいという道から逸れない、逃げる

参加者のお一人Aさんの体験談も印象的でした。Aさんの配偶者(会員、リーダークラス)の方が、アップとして下位メンバからの相談に乗っている様子が聞こえたとのこと。相談相手は「夫が否定しきて困っている」とのことでした。それに対してアップである会員のアドバイスは、「成功を羨ましいと思っているのかもしれない。没頭して離れるのが怖いのかもしれない。夫から逃げてください」でした。

「普段妻と対話を心掛けようとしても、考えさせて、と言って逃げる」と話されていました。「議論を逃げる」という表現は的確だと思いました。
ちなみに私の場合も、母は議論を逃げます。私の母の場合は、例えば会員が逮捕されたニュースや、家庭崩壊した私のインタビュー記事を紹介しても、「心配してくれて有難う。ただし、●▲■…」となります。心配してくれて有難う。は完全に逃げの言葉だろうなと思います。ただしと絶対に言うことから、自分が正しいという道からは絶対にそれない、と決めている様子を感じます。

おわりに

次回日程がまだ決められていませんが、2週間後目途、子どもがマルチ会員の方向けに開催します。別途案内します。

なお、本会の最大のポイントは、「タブーであるマルチ商法会員に関する話をできる」ということだろうと感じます。なかなか誰に出しても、マルチ商法の話って普通できませんよね。場が凍ることがよくあるので、それぐらいみんなピクっとするワードなんだろうと思います。
みなさま引き続きよろしくお願いします。

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