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幽閉蛹その後

幽閉蛹のこと覚えていますか?
2月に「幽閉蛹の脱出計画。」なんてタイトルで記事を書きました。こんなタイトルで、読んでくれる人いるのかな、と思っていたんですけど。読んでくれて、本当にありがとうございます(やっぱり、ここに書くってことは、根底にはね、読まれたいわけです)。
あの後、割り箸にボンドで蛹をつけました。でもね、本当に羽化するのかなと思ってました。何度か強風で植木鉢が蛹に直撃して割り箸ごと倒れていましたし。蛹が何度か取れかかっていたりして、もう一度ボンドでくっつけたりなんかして。うーん、羽化できるのかなって。

昨日、黄緑だった蛹が黒っぽい色に変わっていて。これは!と思ったわけです。今朝、洗濯物を干そうとベランダに出たら、もう蛹から出たアゲハがいました。「うわー!」って声が出ました。私、こうやって声が思わず出てしまうことがあって、これが家族をびっくりさせるらしいです。気をつけようと思っているんですけどね。ガッコ―を休んでる8歳の娘が「もう!びっくりした!」ってちょっとおこっていて。「ねー、アゲハ、アゲハ」って言ったんですけど、「気持ち悪いから見ない」って言われちゃいました。娘は苦手なんです。話がそれてしまいました。もうこれは、私、飛び立つ瞬間を見るっきゃない、って思いました。絶対見るわ、って誓いました。

なんと、9時~11時まで約2時間も見てました。でもこんな瞬間そうあることじゃないし、あなたに見せたいと思っていたから。あなたが見たいと言ってくれていたから。そうじゃなきゃ、じーっと見ることなかったかもしれません。これが、めっちゃおもしろかった。ありがとうございます。

本当に、ひとって(私って)急かす生き物だな、って思います。だって、私何度も何度も「まだ飛ばないの?」ってアゲハに思いましたからね。アゲハはじーっと、じーっとしてるわけです。お腹からぴゅっと水分(?)を3回くらい出して。これ、びっくりします。口の、ストローみたいな動きを確認して。顔を前足(と言うのだろうか)でこすったり、羽のひらきを確認したり、風が吹いてあわてて(多分あわてて)羽を閉じて。

すっごいふっさふさだなあ、とかお腹は縦じまなんだなあ、とか足には爪(?)がVサインみたいについているんだなあ、とか。ただただ見ることがおもしろかった。こんな時間はなかなかないです。つくろうと決めないとないです。

アゲハは飛び立つときはあっという間でした。でも、姿勢を正す瞬間を見ました。ああ、今だと思いました。タイミングってあるんですね。「私行くわ」って感じです。『あー、行っちゃった』ってちょっとさみしかったけれど、いい時間でした。報告できて良かったです。あのこ、無事元気に飛んでいけました。アゲハ生を謳歌して欲しいです。

こんにちは
ふさふさ
ストロー①
ストロー②
ストロー③
爪(?)はV
お腹は縦縞
曇りから青空に
顔をこする
姿勢を正す
空を見上げ、飛んでった
バイバイ